リターゲティング広告とは|仕組みと媒体別の設定
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一度サイトに来た人が、申し込まずに離脱してしまう。もう一度見てもらう方法としてリターゲティング広告を検討しているものの、媒体ごとに呼び名が違い、何を準備すれば配信できるのかが分かりにくい。そんな状況ではないでしょうか。
リターゲティング広告は、サイトを訪れたことがある人をリストにためて、その人たちに広告を出す仕組みです。Google広告では「リマーケティング」と呼ばれてきましたが、現在のヘルプでは「広告主様のデータ」「データ セグメント」という名前で説明されています。
この記事では、Google・Meta・LINEヤフーの公式ヘルプ(2026年10月20日時点の記載)をもとに、リターゲティング広告の仕組み、媒体ごとの名称と配信に必要な条件、ダイナミックリターゲティング、同意やポリシーの注意点、LP側の準備までをまとめます。
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目次
1. リターゲティング広告とは|サイト訪問者に再び広告を出す仕組み
1-1. タグでリストをため、リストに広告を出す
リターゲティング広告の流れは、どの媒体でも同じ3段階です。
- サイトに媒体のタグ(Googleタグ、Metaピクセル、LINEヤフーの計測タグなど)を入れる
- タグが動いたページを見た人を、条件ごとにリストにためる
- そのリストを広告の配信先(または配信の除外先)に指定する
Google広告のヘルプでは、データ セグメントを使うには、まずオーディエンス ソースを設定し、サイトにGoogleタグを追加すると説明されています。対象のページにユーザーがアクセスすると、そのユーザーのCookie IDがデータ セグメントに追加されます(出典:データ セグメントの設定について|Google 広告 ヘルプ)。広告の配信先を「誰に出すか」で絞る考え方全体は「広告のオーディエンスとは?ターゲットとの違いと種類・選び方」で整理しています。
1-2. 媒体ごとの呼び名
同じ仕組みでも、媒体ごとに名前が違います。
| 媒体 | 管理画面・ヘルプでの名称 | リストをためるタグ |
|---|---|---|
| Google広告 | データ セグメント(「リマーケティング」は「広告主様のデータ」に名称変更)。サイト訪問者のセグメントは「ウェブサイト訪問者」 | Googleタグ(+イベント スニペット) |
| Meta広告 | ウェブサイトカスタムオーディエンス | Metaピクセル |
| LINEヤフー広告 | サイトリターゲティング(オーディエンスリストの種別は「ウェブサイト訪問ユーザー」) | 計測タグ、またはサイトリターゲティングタグ |
出典:オーディエンスに関する用語やフレーズの更新|Google 広告 ヘルプ、ウェブサイトカスタムオーディエンスについて|Metaビジネスヘルプセンター、ウェブサイトを訪問したユーザーに広告を配信する(サイトリターゲティング)【運用型】|LINEヤフー広告 ヘルプ
Google広告では、ほかにも「カスタム オーディエンス」が「カスタム セグメント」に、「類似ユーザー」が「類似セグメント」に変わっています(出典:オーディエンスに関する用語やフレーズの更新)。古い資料の「リマーケティングリスト」は、いまの管理画面では「データ セグメント」として探すと見つかります。
1-3. 費用は配信するキャンペーンの課金で決まる
リターゲティング広告に、媒体共通の「相場」の数字は公式には示されていません。Google広告のヘルプは、データ セグメントを使うキャンペーンについて、リアルタイム ビッダーが入札単価を割り出し、Googleのオークションに入札するための余分な費用はかからないと説明しています(出典:データ セグメントについて|Google 広告 ヘルプ)。
つまり、リストを使うこと自体に別料金がかかるのではなく、費用はそのリストを配信先にしたキャンペーンの入札と課金の方式で決まります。予算は「通常のキャンペーンと同じ考え方で決め、配信先をリストに絞る」と捉えると分かりやすくなります。
2. 媒体別の条件|配信に必要な人数と保持期間
リストは作っただけでは配信できず、人数の下限があります。また、リストに入った人がいつまで残るか(保持期間)も媒体ごとに違います。
| 項目 | Google広告 | Meta広告 | LINEヤフー広告 |
|---|---|---|---|
| 配信に必要な人数 | 過去30日間のアクティブ ユーザー数が100人以上(ディスプレイ・検索・YouTube) | 数字の記載なし。「数百人になるまで待ってから使用」を推奨 | 検索広告は100件以上 |
| 保持期間 | デフォルト30日・最長540日 | [オーディエンスリテンション]で日数を選ぶ | 1日~540日・初期設定90日 |
| 作成前の訪問者 | 事前入力オプションで過去30日間の訪問者を追加できる | 作成した時点から追加(さかのぼらない) | 過去の訪問者の設定で過去最大30日間(新規作成時のみ) |
| 作成数の上限 | ― | 1広告アカウントで最大500種類 | 1アカウント合計600件・1タグにつき500件 |
出典:オーディエンス マネージャーのオーディエンス セグメントについて、データ セグメントの仕組み、ウェブサイト訪問者を含むオーディエンス セグメントを作成する(以上 Google 広告 ヘルプ)、ウェブサイトカスタムオーディエンスを作成する、ウェブサイトカスタムオーディエンスのサイズに関するトラブルシューティング、カスタムオーディエンスについて(以上 Metaビジネスヘルプセンター)、オーディエンスリストの作成、オーディエンスリストとは、サイトリターゲティングとは【検索広告】(以上 LINEヤフー広告 ヘルプ)
2-1. Google広告|「100人」と「1,000 Cookie」の2つの記載がある
Google広告のヘルプの複数のページでは、ディスプレイ ネットワーク、検索ネットワーク、YouTubeのいずれも、過去30日間のアクティブ ユーザー数が100人以上必要と書かれています。新しく作ったリストは、ユーザーが登録されるまで48~72時間ほどかかることがあるとされています(出典:オーディエンス マネージャーのオーディエンス セグメントについて)。
一方で、検索広告向けデータ セグメントのページには、セグメントに1,000件以上のCookieが記録されてから使えるようになると書かれています(出典:検索広告向けデータ セグメントについて|Google 広告 ヘルプ)。ヘルプ内で記載が分かれているため、検索広告で使う場合は、オーディエンス マネージャーの[サイズ]列で、検索ネットワークでリーチ可能な人数が表示されているかを確認してから配信を組むのが確実です。
なお、Google広告の「アクティブ ユーザー数」は、Googleアナリティクスの合計ユーザー数とは異なります(出典:オーディエンス マネージャーのオーディエンス セグメントについて)。GA4で1,000人来ているから足りる、とは判断できません。
2-2. 保持期間は「検討にかかる期間」に合わせる
Google広告では、有効期間が切れるとユーザーはセグメントから外れますが、再びサイトに来ると期間のカウントがリセットされます。ヘルプは、有効期間を販売サイクルの長さに近い期間に設定するよう勧めており、映画のチケットなら数日、車なら数か月という例を挙げています(出典:データ セグメントの仕組み)。
期間を途中で短くすると、すでにリストに入っているユーザーにも新しい期間が適用され、たとえば60日を30日に縮めると31~60日前に追加されたユーザーは削除されます(出典:同上)。リストを短くし直すときは、人数が一時的に下限を割らないか先に確認しておきましょう。
3. 媒体別の設定手順
3-1. Google広告|オーディエンス マネージャーで「ウェブサイト訪問者」を作る
- ツールアイコンをクリックし、[共有ライブラリ]から[オーディエンス マネージャー]を開く
- プラスボタンから[ウェブサイト訪問者]を選ぶ
- [セグメント名]を入力し、[セグメントのメンバー]とアクション(ページの訪問など)のルールと日数を設定する
- [事前入力オプション]で、過去30日間の訪問者を加えるか、空のセグメントから始めるかを選ぶ
- [セグメントを作成]をクリックし、キャンペーンや広告グループに追加する
出典:ウェブサイト訪問者を含むオーディエンス セグメントを作成する|Google 広告 ヘルプ
オーディエンス ソースを設定すると、「すべての訪問者」と「コンバージョンに至ったすべてのユーザー」のセグメントが自動で作られます。後者はコンバージョン トラッキングを設定していないと空になります(出典:データ セグメントの設定について)。まずは自動で作られるセグメントで配信を始め、必要になったらページ単位のルールで分けるのが手戻りの少ない順番です。
検索広告では、過去の訪問者がGoogleで検索したときに、入札単価を調整したり、別の広告や別のキーワードで出したりできます(出典:検索広告向けデータ セグメントについて)。ディスプレイ広告だけの機能ではありません。
3-2. Meta広告|ピクセルからウェブサイトカスタムオーディエンスを作る
- Metaピクセルが有効であることを確認する
- [オーディエンス]を開き、[オーディエンスを作成]から[カスタムオーディエンス]を選ぶ
- [ウェブサイト]を選び、[ソース]でピクセルを選ぶ
- [イベント]で「特定のウェブページにアクセスした人」などを選び、[オーディエンスリテンション]の日数を選ぶ
- オーディエンス名を付けて[オーディエンスを作成]をクリックする
出典:ウェブサイトカスタムオーディエンスを作成する|Metaビジネスヘルプセンター
ウェブサイトカスタムオーディエンスは作成した時点から人が追加され、さかのぼって追加されることはありません。また、ステータスが[利用可能]と表示されるまで使えません(出典:同上)。配信開始日が決まっているなら、オーディエンスは先に作っておく必要があります。
3-3. LINEヤフー広告|プライバシーポリシーの確認から始める
LINEヤフー広告のヘルプでは、設定の流れの最初に、サイトのプライバシーポリシーに必要な記載事項が明記されているかの確認が置かれています。そのうえで、オーディエンスソースの管理画面からタグを取得してサイトに設置し、[ツール]の[ライブラリー]にある[オーディエンスリスト]から、種別「ウェブサイト訪問ユーザー」のリストを作り、広告グループに設定します(出典:ウェブサイトを訪問したユーザーに広告を配信する(サイトリターゲティング)【運用型】、オーディエンスリストの作成)。
タグは計測タグとサイトリターゲティングタグの2種類があり、これから利用を始める場合は計測タグがおすすめされています。URLに全角文字を含むサイトでは、URLを条件にしたリストが作れない場合があり、その代わりにカスタムラベルを使う方法が案内されています(出典:ウェブサイトを訪問したユーザーに広告を配信する(サイトリターゲティング)【運用型】)。
4. ダイナミックリターゲティング|見た商品を広告に出す
ダイナミックリターゲティングは、ユーザーが過去に見た商品やサービスそのものを広告に表示する方法です。通常のリターゲティングとの違いは、商品の一覧(フィードやカタログ)を媒体に渡す必要がある点です。
| 媒体 | 名称 | 必要なもの(ヘルプの記載) |
|---|---|---|
| Google広告 | 動的リマーケティング | 商品やサービスのフィード(小売以外は[共有ライブラリ]の[ビジネスデータ]、小売はMerchant Center)、カスタム パラメータを設定したタグを全ページに、レスポンシブ ディスプレイ広告 |
| Meta広告 | Advantage+ カタログ広告 | カタログ、Metaピクセルなどのイベントデータ |
| LINEヤフー広告 | 動的ディスプレイ広告 | 商品閲覧履歴を使う場合は、計測タグかサイトリターゲティングタグに動的ディスプレイ広告用のパラメータを追加 |
出典:動的リマーケティングについて|Google 広告 ヘルプ、Meta Advantage+ カタログ広告について|Metaビジネスヘルプセンター、動的ディスプレイ広告のタグ設定(商品閲覧履歴利用時)|LINEヤフー広告 ヘルプ
Googleの動的リマーケティングでは、フィードには一意のID、価格、画像などの各アイテムの詳細を含めます。タグによってサイトの訪問者がリストに追加され、閲覧したフィードアイテムのIDと関連付けられます(出典:動的リマーケティングについて)。サイト側のページで商品IDがタグに渡っていないと、どの商品を見たかが媒体に伝わりません。
商品点数が少ない、あるいは申し込み型のサービスでは、フィードを用意する手間に見合わないこともあります。その場合は通常のリターゲティングで、見たページの種類(料金ページ、事例ページなど)ごとにリストを分ける方法のほうが始めやすくなります。
5. リストは「除外」にも使える
リターゲティングのリストは、配信先だけでなく除外にも使えます。申し込みが済んだ人に同じ広告を出し続けないための設定です。
- Google広告:検索・ディスプレイ・デマンド ジェネレーション・ショッピング・動画・P-MAXの各キャンペーンで、セグメントを除外できます。除外はキャンペーン作成時には設定できず、既存のキャンペーンに追加します。広告のパーソナライズを無効にしているユーザーには除外が適用されない場合があります(出典:除外について|Google 広告 ヘルプ)
- LINEヤフー広告:条件を設定しない「ウェブサイト訪問ユーザー」のリストを除外にすると、サイトを訪問したことのないユーザーに配信できます(出典:ウェブサイトを訪問したユーザーに広告を配信する(サイトリターゲティング)【運用型】)
- Meta広告:除外のみに使える顧客リスト型の「除外のみのカスタムオーディエンス」があります(出典:カスタムオーディエンスについて|Metaビジネスヘルプセンター)
Google広告で自動作成される「コンバージョンに至ったすべてのユーザー」を除外に入れると、成約済みの人への配信を減らせます。どの地点を「申し込み」とみなすかで除外する人が変わるため、カート投入などの中間地点を使う場合は、「マイクロコンバージョン(MCV)とは|定義・設定手順を解説」の考え方で地点を決めておくと迷いません。
6. Cookie規制・同意・ポリシーの注意点
6-1. 同意が得られないとリストに入らない
Googleの同意モードでは、`ad_personalization` が「denied」の場合、Google広告などのリマーケティング機能にデータが送信されません。パーソナライズド広告を有効にするには、`ad_user_data` と `ad_personalization` の両方が「granted」である必要があります(出典:同意モードのリファレンス|Google 広告 ヘルプ)。
同意モードには、同意が得られるまでタグを読み込まない「基本」と、同意がない場合もCookieを使わないpingを送る「高度」の2つの実装方法があります(出典:同意モードについて|Google 広告 ヘルプ)。同意バナーを入れたあとにリストの増え方が変わった場合は、まずこの設定を確認します。Googleアナリティクス側の変更との関係は「Googleシグナルはオフのままでいい?2026年6月の変更と対応」で解説しています。
6-2. iOSやブラウザの影響でリストは小さくなる
Metaのヘルプには、ウェブサイトカスタムオーディエンスにはiOS 14の一部ユーザーによるイベントが含まれない場合があり、オーディエンスのサイズが縮小する可能性があると書かれています(出典:ウェブサイトカスタムオーディエンスを作成する)。Google広告のヘルプも、AppleのApp Tracking Transparency(ATT)ポリシーにより、データ セグメントがiOS 14のトラフィックの影響を受ける可能性があるとしています(出典:除外について)。
リストの人数はサイトのアクセス数より少なくなるのが前提です。Cookieに頼る計測と配信の全体の変化は「クッキーレスとは?広告・マーケへの影響と今とるべき対策を解説」にまとめています。
6-3. 日本では外部送信規律とプライバシーポリシーを確認する
総務省は、2022年6月の電気通信事業法の改正で、タグなどで利用者に関する情報を外部に送信する場合に、利用者が確認できるようにする規律(外部送信規律)を設けたと説明しています。対象の事業者は、通知・公表、同意取得、オプトアウト措置のいずれかを行います。ただし、自社商品のオンライン販売や企業のホームページの運営は電気通信事業に該当しないため対象にならないとされています(出典:自分に関する情報が第三者に送信される場合、自身で確認できるようになります。|総務省)。
LINEヤフー広告のヘルプも、計測タグやサイトリターゲティングタグを通じてパートナー企業にサイト利用者のデータが送信されること、外部送信規律の適用を受ける事業者は同法が求める対応を実施することを案内しています(出典:ウェブサイトを訪問したユーザーに広告を配信する(サイトリターゲティング)【運用型】)。自社が対象になるかは、総務省のページのフローチャートで確認してください。
6-4. リターゲティングが使えない商材がある
Google広告のポリシーでは、健康、消費者金融、ギャンブル、アルコールなどの「デリケートな情報に該当するインタレスト カテゴリ」に属する商品やサービスは、広告主様が選択したオーディエンス(カスタマー マッチやデータ セグメントなど)に対して宣伝できません。過度に限定的なオーディエンスを狙うデータ セグメントの使用も禁止されています(出典:制限付きターゲティング(パーソナライズド広告の場合)|Google 広告ポリシー ヘルプ)。
Metaも、具体的な健康状態や経済状況に関する言及は禁止しており、許可されていない情報を含むカスタムオーディエンスはフラグされ、広告キャンペーンに使えないとしています(出典:特定のカスタムオーディエンスの制限を理解する|Metaビジネスヘルプセンター)。
7. リターゲティング広告でよくある失敗例
7-1. 失敗例1:リストを細かく分けすぎて配信されない
症状:ページごと・日数ごとにリストを細かく分けてキャンペーンに設定すると、一部の広告グループで表示回数がほとんど出なくなる。
原因:Google広告では、過去30日間のアクティブ ユーザー数が100人以上ないとリストで配信できず、ヘルプもセグメントを細分化すると最小要件を満たさなくなる可能性があると注意しています。LINEヤフー広告の検索広告も100件以上が必要です(出典:データ セグメントの設定について、サイトリターゲティングとは【検索広告】)。
対策:人数が足りないリストは、条件をまとめて1つにするか、保持期間を長くします。Googleの自動作成の「すべての訪問者」から始め、人数が十分になってからページ別に分けます。
回避策:リストを分ける前に、オーディエンス マネージャーの[サイズ]列で、使うネットワークでの人数を確認する手順を入れます。新しいリストは登録まで48~72時間ほどかかることがあるため、配信開始の数日前に作っておきます。
7-2. 失敗例2:申し込み済みの人に広告が出続ける
症状:サイト訪問者全員を配信先にしたまま運用すると、すでに申し込みや購入を済ませた人にも、同じ「今すぐ申し込む」広告が表示され続ける。
原因:「すべての訪問者」のようなリストには、コンバージョンした人も含まれます。除外を設定しない限り、成約済みの人も配信対象のままです。Google広告では、除外はキャンペーン作成時には設定できず、既存のキャンペーンに後から追加する必要があります(出典:除外について)。
対策:Google広告では「コンバージョンに至ったすべてのユーザー」を除外に追加します。このセグメントはコンバージョン トラッキングを設定していないと空になるため、先にコンバージョンの計測が動いているかを確認します。
回避策:キャンペーンを作ったら、その場で除外設定まで済ませることを作業手順に入れます。広告のパーソナライズを無効にしているユーザーには除外が適用されない場合があるため、完全には止まらない前提で広告文を考えます。
7-3. 失敗例3:制限のある商材でリストを使って広告が止まる
症状:健康や消費者金融など、ポリシーでターゲティングが制限されるカテゴリの商品・サービスの広告にリターゲティングのリストを設定すると、広告が承認されない、または配信が制限される。
原因:Google広告のポリシーでは、健康や消費者金融などのデリケートな情報に該当するカテゴリの商品・サービスは、データ セグメントなど広告主様が選択したオーディエンスに対して宣伝できません。Metaでも、健康状態などの情報を含むカスタムオーディエンスはフラグされます(出典:制限付きターゲティング(パーソナライズド広告の場合)、特定のカスタムオーディエンスの制限を理解する)。
対策:Google広告では、ターゲット設定から広告主様が選択したオーディエンスを外すか、ポリシーに該当するコンテンツを修正します。ヘルプには、誤りだと考える場合の再審査請求の方法も載っています。
回避策:配信を組む前に、商材がターゲティング制限のあるカテゴリに当たるかをポリシーの一覧で確認します。当たる場合は、リターゲティングを前提にしない集客の設計にしておきます。
8. Squad beyondでリターゲティングの準備をする
リターゲティング広告は、タグがLPの全ページに正しく入っていることと、戻ってきた人に見せるページが用意されていることで成果が変わります。Squad beyondでは、公式FAQに載っている次の機能でこの準備ができます。
8-1. 媒体のタグをフォルダ内の全LPにまとめて入れる
Squad beyondでは、LP(beyondページ)のVersionごとにタグを入れる場合はVersion編集画面の[タグ設定]に、フォルダ内のすべてのbeyondページに入れる場合は管理画面左側の[ツール]の[一括タグ]から追加できます(出典:GTMやYTMのタグを設置したい|Squad beyond FAQ)。FAQではGTMとYTMのタグを例に設置箇所が書かれています。新しいLPを追加するたびにタグを入れ忘れると、そのLPを見た人がリストに入らないため、フォルダ単位での設置が向いています。
8-2. リターゲティング広告用のVersionをパラメータで出し分ける
Squad beyondには、URLに特定のパラメータが付いている場合だけ、指定したVersionを表示する機能があります(出典:パラメータごとにVersionを出し分けする|Squad beyond FAQ)。リターゲティング広告の入稿URLにだけパラメータを付けておけば、同じ配信URLのまま、2回目の訪問者向けに冒頭の説明を短くした版などを見せる設計ができます。版はVersionの複製で作れます(出典:Versionを複製する|Squad beyond FAQ)。
FAQには、指定したパラメータを含まないURLからアクセスし、かつ配信割合が1以上のVersionが無い場合は404エラーになると書かれています。配信前に、パラメータを付けたURLと付けないURLの両方で表示を確認してください。
8-3. ムダ広告ストップで「出したくない人」を除外する(有料・β)
リストの仕組みは、配信したくない人を除外する方向にも使えます。Squad beyondの「ムダ広告ストップ(MKS)機能β」は有料の機能で、不正クリックや競合他社など不要なユーザーへの広告表示を防ぐことを目的としています。媒体側で配信除外用のオーディエンスを作り、Squad beyond側でアクセス拒否の条件を設定し、配信除外オーディエンス設定に媒体のタグを設置する流れです(出典:MKS_ムダ広告ストップ機能β(有料)|Squad beyond FAQ)。
媒体側の設定はFAQにMeta・Google・Yahoo!などの手順が分かれて載っており、Metaの場合はムダ広告ストップ用のピクセルを新しく作り、通常の広告には適用しないよう注意書きがあります(出典:ムダ広告ストップのカスタムオーディエンスを作成する_Meta/Google|Squad beyond FAQ、ムダ広告ストップのカスタムオーディエンスを作成する_Yahoo!|Squad beyond FAQ)。
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9. リターゲティング広告についてよくある質問
Q. リターゲティングとリマーケティングは違うものですか?
同じ仕組みを指す言葉です。サイトを訪れた人をリストにためて広告を出す機能を、Google広告は「リマーケティング」と呼んできましたが、現在は「広告主様のデータ」に名称が変わり、リストは「データ セグメント」と呼ばれています。Meta広告では「ウェブサイトカスタムオーディエンス」、LINEヤフー広告では「サイトリターゲティング」という名前です。媒体ごとに管理画面の名前が違うだけで、タグでリストをためて配信先に指定する流れは共通です。
Q. リターゲティング広告の費用はどれくらいかかりますか?
公式に示された相場の数字はありません。Google広告のヘルプは、データ セグメントを使うキャンペーンで、Googleのオークションに入札するための余分な費用はかからないと説明しています。費用は、リストを配信先にしたキャンペーンの入札と課金の方式で決まるため、通常のキャンペーンと同じように予算と入札を決めます。リストの人数が少ないと消化できる額も小さくなるので、まずは人数と表示回数を見てから予算を調整するのが現実的です。
Q. 何人くらい集まれば配信できますか?
Google広告はディスプレイ・検索・YouTubeとも過去30日間のアクティブ ユーザー数が100人以上と書かれていますが、検索広告向けのページには1,000件以上のCookieという記載もあります。LINEヤフー広告の検索広告は100件以上で、Metaは数字を示さず「数百人になるまで待ってから使用」を勧めています。アクセスが少ないLPほど人数が届きにくいため、Squad beyondの一括タグのようにフォルダ内の全LPへタグを入れてリストを1つにまとめると、人数を確保しやすくなります。
Q. ダイナミックリターゲティングと通常のリターゲティングはどう使い分けますか?
ダイナミックリターゲティングは、ユーザーが見た商品そのものを広告に表示する方法で、Googleではフィード、Metaではカタログ、LINEヤフーでは商品閲覧履歴のパラメータを付けたタグの準備が必要です。商品点数が多い通販では使いどころがある一方、申し込み型のサービスでは商品の一覧を用意する手間に見合わないことがあります。その場合は通常のリターゲティングで、料金ページや事例ページなど見たページごとにリストを分け、ページに合わせた広告とLPを用意するほうが始めやすくなります。Squad beyondでは[タグ設定]からVersionごとにタグを入れられるので、ページの種類ごとに条件を変えたタグを置く運用にも対応できます。
Q. 同意バナーを入れたらリストが増えなくなりました。なぜですか?
Googleの同意モードでは、`ad_personalization` が拒否されるとリマーケティング機能にデータが送られません。基本の同意モードでは、同意が得られるまでGoogleタグ自体が読み込まれません。同意しなかった人はリストに入らないため、バナーを入れる前よりリストの増え方が遅くなるのは仕組みどおりの動きです。設定の誤りを疑う場合は、同意モードの実装方法(基本か高度か)と、同意後に `ad_user_data` と `ad_personalization` が両方「granted」になっているかを確認してください。
Q. リターゲティング広告の着地ページは、通常の広告と同じでいいですか?
同じでも配信はできますが、2回目に来る人は、すでに商品の概要を一度見ています。最初の訪問で読んだ説明を繰り返すより、比較や料金、申し込み方法などを先に見せたほうが合う場合があります。どちらが良いかは商材によるため、通常のLPとリターゲティング用の版を比べて判断します。Squad beyondならVersionを複製して冒頭だけ変えた版を作り、リターゲティング広告のURLにパラメータを付けて出し分けられるので、配信URLを増やさずに比べられます。
10. まとめ
- リターゲティング広告は、タグでサイト訪問者をリストにため、そのリストに広告を出す仕組み。Google広告では「リマーケティング」が「広告主様のデータ」に名称変更され、リストは「データ セグメント」と呼ばれている
- 配信には人数の下限がある。Googleは過去30日間のアクティブ ユーザー数100人以上(検索広告向けページには1,000 Cookieの記載も)、LINEヤフーの検索広告は100件以上
- 保持期間はGoogleが最長540日(デフォルト30日)、LINEヤフーが1日~540日(初期設定90日)。Metaは作成時点からしか人が入らない
- ダイナミックリターゲティングは、フィードやカタログ、商品IDを渡すタグの準備が必要
- 同意モード、外部送信規律、制限のある商材のポリシーで、リストに入る人や使える範囲が変わる
リターゲティング広告の成果は、リストの作り方だけでなく、戻ってきた人に見せるLPで決まります。タグの一括設置と、リターゲティング用の版の出し分けには、Squad beyondの一括タグとパラメータでのVersion出し分けが使えます。
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