自動入札とは|Google・Yahoo!の種類と選び方
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自動入札に切り替えたら、費用が急に増えた。目標CPAを入れたのに、思ったように獲得が伸びない。「学習中」の表示が出ているけれど、いつまで待てばいいのか分からない。広告の運用で、こうした迷いを感じている方は多いのではないでしょうか。
自動入札とは、広告の入札単価を、媒体のシステムが目的に合わせて自動で決める仕組みです。Google広告、LINEヤフー広告、Meta広告のいずれにもありますが、種類の名前や、使うために必要なコンバージョン数、学習期間の扱いは媒体ごとに違います。
この記事では、各媒体の公式ヘルプ(2026年10月29日時点の記載)をもとに、自動入札の種類と選び方、必要なコンバージョン数の目安、学習期間の扱い、よくある失敗とその防ぎ方をまとめます。
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目次
1. 自動入札とは|入札単価を媒体のシステムが決める仕組み
1-1. 手動の入札(個別クリック単価)との違い
Google広告のヘルプでは、自動入札を使うと、個別クリック単価制と違って、特定の広告グループやキーワードの入札単価を手動で更新する必要がないと説明しています。入札単価は、ビジネス目標を達成するためのクリックやコンバージョンにつながる可能性に基づいて設定されます(出典:自動入札機能について|Google 広告 ヘルプ)。
LINEヤフー広告の検索広告でも、自動入札は、キャンペーンの種類や広告掲載の目的に応じて入札価格を自動的に調整する機能で、過去の実績や予測値をもとに、目標とする指標に合わせてキーワードの入札価格が調整されます(出典:自動入札とは【検索広告】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
1-2. スマート自動入札とは
Google広告では、自動入札のうち、コンバージョン数やコンバージョン値を最適化するものを「スマート自動入札」と呼びます。Google AI を使って、すべてのオークションのコンバージョン数またはコンバージョン値を最適化する入札戦略で、「オークションごとの自動入札」とも呼ばれます。種類は、目標アクション単価、目標広告費用対効果、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化の4つです(出典:スマート自動入札について|Google 広告 ヘルプ)。
スマート自動入札を使うには、コンバージョン トラッキングを有効にする必要があります(出典:同上)。クリック数の最大化や目標インプレッション シェアも自動入札ですが、コンバージョンを最適化の対象にしていないため、スマート自動入札には含まれません。
1-3. 自動入札は「シグナル」を見てオークションごとに入札する
スマート自動入札は、オークションのたびに、ユーザーのデバイス、所在地、地域に関するインテント、曜日と時間帯、リマーケティング リスト、広告の特性、表示言語、ブラウザ、オペレーティング システム、実際の検索語句などのシグナルを考慮して入札単価を決めます(出典:スマート自動入札について)。LINEヤフー広告の自動入札も、デバイス、所在地、地域への関心、曜日・時間帯、オーディエンスリスト、ブラウザー、OS、実際に検索されたキーワードなどのシグナルを使います。ただし「ページ最上部掲載」だけはシグナルを使いません(出典:自動入札とは【検索広告】)。
人が手動で入札単価を調整する場合、これだけの条件の組み合わせを1回ずつのオークションで考えることはできません。自動入札の利点はここにあります。
2. Google広告の自動入札の種類
Google広告のヘルプに載っている主な自動入札戦略は次のとおりです。
| 目標 | 入札戦略 | 仕組み(ヘルプの記載) |
|---|---|---|
| サイトへのアクセスを増やす | クリック数の最大化 | 予算内でクリック数を最大化できるよう入札単価を調整 |
| 検索結果での視認性を高める | 目標インプレッション シェア | 検索結果の上部・最上部・任意の場所に表示されるよう入札 |
| 予算内でコンバージョンを増やす | コンバージョン数の最大化 | 予算を消化しながら最大限のコンバージョンを獲得 |
| 目標のCPAでコンバージョンを増やす | 目標アクション単価(目標コンバージョン単価) | 指定した平均アクション単価でコンバージョンを最大化 |
| 予算内でコンバージョン値を増やす | コンバージョン値の最大化 | 予算の範囲内でコンバージョン値を最大化 |
| 目標のROASでコンバージョン値を増やす | 目標広告費用対効果 | 指定した目標広告費用対効果でコンバージョン値を最大化 |
出典:自動入札機能について、「クリック数の最大化」入札戦略について、目標インプレッション シェアに基づく入札について、「コンバージョン数の最大化」による入札について、「目標アクション単価」入札戦略について、「コンバージョン値の最大化」入札戦略について、目標広告費用対効果に基づく入札について(いずれもGoogle 広告 ヘルプ)
2-1. コンバージョン数の最大化|予算を使い切ってCVを増やす
コンバージョン数の最大化は、Google AI を使って入札単価を設定し、予算を消化しながら最大限のコンバージョンを獲得する戦略です。1日の平均予算を完全に使い切ることを目指すため、現在の費用が予算を大きく下回っている場合は、費用が大幅に増える可能性があると書かれています(出典:「コンバージョン数の最大化」による入札について)。
具体的なCPAやROASの目標がある場合は、目標アクション単価や目標広告費用対効果に切り替えることがすすめられています。また、この戦略ではリアルタイムのデータで入札単価が調整されるため、既存の入札単価調整は使われません。例外として、デバイスの入札単価調整を -100% に設定することはできます(出典:同上)。
2-2. 目標アクション単価|CPAの目標を決めて入札する
目標アクション単価は、希望する平均アクション単価(CPA)を指定して、その範囲でできるだけ多くのコンバージョンを獲得する戦略です。個別のコンバージョン単価は目標を上回ったり下回ったりしますが、全体として目標と同等になるように調整されます。キャンペーンにコンバージョン履歴がなくても使い始められます(出典:「目標アクション単価」入札戦略について)。目標にするCPAの考え方は「広告のキホン「CPA」とは?定義、目標設定・改善メソッドを解説」で解説しています。
ヘルプでは、評価の際は過去30日間のパフォーマンスを測定し、少なくとも30件のコンバージョンを含めることをすすめています。また、費用が1日の平均予算の最大2倍に達しても差し支えないよう予算を確認しておくこと、入札単価の上限・下限は自動の最適化を制限するため設定しないことがすすめられています(出典:同上)。
名称にも注意が必要です。2026年6月から、検索キャンペーンの「目標アクション単価を設定したコンバージョン数の最大化」は「目標アクション単価」に、「目標広告費用対効果を設定したコンバージョン値の最大化」は「目標広告費用対効果」に表記が変わっています。入札の動作は同じで、アカウント側の対応は不要とされています(出典:スマート自動入札について、検索キャンペーン向けのスマート自動入札戦略の構成に関する変更|Google 広告 ヘルプ)。なお、ヘルプの日本語訳では「目標アクション単価」と「目標コンバージョン単価」の両方の表記が使われています。
さらに、2026年8月17日から、予算によって制限されているキャンペーンで目標アクション単価や目標広告費用対効果を使っている場合の入札システムが更新されました。ヘルプの例では、目標アクション単価が10ドルで直近の実績が5ドルのキャンペーンは、実績が10ドルに近づくように配信されます(出典:目標値に基づく入札戦略への変更|Google 広告 ヘルプ)。この変更と対処は「Google広告「予算による制限」とは?8月17日の入札変更と対処法」にまとめています。
2-3. コンバージョン値の最大化・目標広告費用対効果|売上の大きさで入札する
コンバージョンごとに売上や利益が違う場合は、コンバージョンの「数」ではなく「値」で入札する戦略が使えます。コンバージョン値の最大化は予算の範囲内でコンバージョン値を最大化し、目標広告費用対効果は指定したROASを維持しながらコンバージョン値を最大化します。どちらも、注文や購入ごとに値を割り当てるようにコンバージョン トラッキングを設定しておく必要があります(出典:「コンバージョン値の最大化」入札戦略について、目標広告費用対効果に基づく入札について)。
目標広告費用対効果の計算例として、ヘルプには「売り上げ 500 円 ÷ 広告費用 100 円 × 100% = 目標広告費用対効果 500%」が載っています。検索キャンペーンとショッピング キャンペーンで使うには、コンバージョン トラッキング単位で過去30日間に15件以上のコンバージョンを獲得している必要があります(出典:目標広告費用対効果に基づく入札について)。ROASとROIの違いは「ROIとは?計算方法や数値を改善・向上させる方法を解説」も参考にしてください。
2-4. クリック数の最大化・目標インプレッション シェア
クリック数の最大化は、予算内でクリック数を最大化できるように上限クリック単価を自動で調整する戦略です。クリック単価の上限を設定でき、想定よりクリック単価が高くなった場合の費用を管理できます(出典:「クリック数の最大化」入札戦略について)。
目標インプレッション シェアは、検索結果の上部、最上部、または任意の場所に広告が表示されるように入札する戦略です。たとえば最上部の目標を65%にすると、広告が最上部に表示される可能性があった合計回数のうち65%で最上部に表示されるようにクリック単価が設定されます。対象は検索パートナーを除くGoogle検索ネットワークです(出典:目標インプレッション シェアに基づく入札について)。
2-5. 拡張クリック単価(eCPC)は使えなくなっている
以前あった拡張クリック単価(eCPC)は、2025年3月24日の週から、検索キャンペーンとディスプレイ キャンペーンで使えなくなりました。別の戦略に移行していなかったキャンペーンでは、個別クリック単価が使われます(出典:自動入札機能について)。古い手順書でeCPCをすすめている場合は、ほかの戦略に読み替える必要があります。
3. LINEヤフー広告(検索広告)の自動入札の種類
3-1. 自動入札タイプは6つ
LINEヤフー広告の検索広告では、目的に合わせて次の自動入札タイプから選びます。
| 目的(ヘルプの記載) | 自動入札タイプ |
|---|---|
| サイトアクセスを増やしたい | クリック数の最大化 |
| 予算を最大限に使ってコンバージョンを増やしたい | コンバージョン数の最大化 |
| コンバージョン単価を一定に保ちつつ、コンバージョン数を増やしたい | コンバージョン単価の目標値(キャンペーン個別入札設定ではコンバージョン数の最大化のオプション) |
| 認知度を上げたい | ページ最上部掲載 |
| 予算を最大限に使って価値の高いコンバージョンを獲得したい | コンバージョン価値の最大化 |
| 目標とする広告費用対効果を達成したい | 広告費用対効果の目標値(キャンペーン個別入札設定ではコンバージョン価値の最大化のオプション) |
コンバージョン数の最大化とコンバージョン価値の最大化は、キャンペーン個別入札設定でのみ使え、ポートフォリオ入札設定では使えません(出典:同上)。コンバージョン単価の目標値は1〜800,000円、広告費用対効果の目標値は1〜100,000%の範囲で設定します(出典:自動入札タイプ「コンバージョン単価の目標値」【検索広告】、自動入札タイプ「広告費用対効果の目標値」【検索広告】)。拡張クリック単価は2025年6月30日に提供を終了しています(出典:自動入札タイプ「拡張クリック単価」について【検索広告】)。
3-2. 使う前に必要なコンバージョン測定と件数
コンバージョンを対象にする4つのタイプ(コンバージョン数の最大化、コンバージョン価値の最大化、コンバージョン単価の目標値、広告費用対効果の目標値)を使うには、コンバージョン測定の設定が必要です。使い始めの時点では、該当キャンペーンにコンバージョンが発生している必要はなく、アカウント内のすべてのキャンペーンのデータで最適化されます(出典:自動入札タイプ別の設定条件について【検索広告】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
ただし、コンバージョン価値の最大化と広告費用対効果の目標値は、過去30日間で15件以上のコンバージョンがアカウント内で発生していることが推奨されています。また、自動入札の設定後、一定期間(1カ月以上)に、コンバージョン数の最大化は30件以上、ほかの3タイプは50件以上のコンバージョンが見込めるキャンペーンでの利用がすすめられています(出典:同上)。
3-3. 入札価格調整率の多くは無効になる
自動入札を使うと、ターゲティングごとの入札価格調整率の多くが無効になります。クリック数の最大化では調整率が有効ですが、コンバージョン数の最大化、ページ最上部掲載、広告費用対効果の目標値、コンバージョン価値の最大化では、デバイスの「引き下げ率:100%」以外は無効です。コンバージョン単価の目標値では、デバイスの調整率だけが有効で、入札価格ではなくコンバージョン単価の目標値に適用されます。ターゲティングそのものは有効です(出典:自動入札とは【検索広告】)。
ヘルプの例では、コンバージョン単価の目標値が1,000円で入札価格調整率が+40%の場合、CPAが1,400円になります(出典:自動入札タイプ「コンバージョン単価の目標値」【検索広告】)。Google広告の目標アクション単価にも、同じ1,000円・+40%で1,400円になる例が載っています(出典:「目標アクション単価」入札戦略について)。
4. Meta広告の入札戦略
Meta広告では、自動入札にあたる仕組みを「入札戦略」と呼びます。入札タイプは、消化金額に基づくもの、目標に基づくもの、手動の3種類です(出典:入札戦略について|Metaビジネスヘルプセンター)。
| 入札タイプ | 入札戦略 | 仕組み(ヘルプの記載) |
|---|---|---|
| 消化金額に基づく | 最大数量 | 予算から得られる配信とコンバージョンを最大化 |
| 消化金額に基づく | バリュー最大化 | 予算を消化して最もバリューの高い購入に集中 |
| 目標に基づく | 結果の単価目標 | 単価目標を維持しながらコンバージョンを最大化 |
| 目標に基づく | ROAS目標 | 広告費用対効果を平均値付近に維持 |
| 手動 | 入札価格上限 | 1回のオークションで入札できる最高金額を設定 |
出典:入札戦略について(Metaビジネスヘルプセンター)
4-1. 最大数量と結果の単価目標の違い
最大数量は、設定した予算で可能な限り最大の成果を得ることを目指す戦略で、CPAの最適化は行われず、CPAは変動する場合があります(出典:最大数量について|Metaビジネスヘルプセンター)。結果の単価目標は、AIで入札価格を動的に調整し、キャンペーン期間を通して週平均の単価を目標付近に維持することを目指します。目標を守るために、市場の競争が激しいときは予算を全額消化しない場合があります(出典:結果の目標の単価について|Metaビジネスヘルプセンター)。
広告セット予算を使っている場合は、コストコントロールの金額を入力すると結果の単価目標が自動的に選ばれ、入力しないと最大数量が使われます(出典:コストコントロールと入札コントロールについて|Metaビジネスヘルプセンター)。
4-2. ROAS目標と入札価格上限
ROAS目標は、パフォーマンス目標に「コンバージョン値の最大化」を選んだ広告セットで使う戦略です。ヘルプの例では、100ドルの予算で110ドルの購入(110%のリターン)を目指す場合はROAS目標を1.100に設定します。使うには、有効なMetaピクセルまたはMeta SDKでコンバージョンイベントをトラッキングしている必要があります(出典:ROAS目標について|Metaビジネスヘルプセンター)。
入札価格上限は、推定アクションあたりの入札価格の最大値を指定する戦略です。最大入札価格がレポート上の成果にどう対応するかを十分に理解している広告主向けとされ、コストをコントロールしたいなら結果の単価目標のほうが良い選択肢かもしれない、と書かれています(出典:入札価格上限について|Metaビジネスヘルプセンター)。
4-3. 目標値の決め方の例
Metaのヘルプには、目標値の決め方の例も載っています。7日間のクリックアトリビューションで購入に最適化する場合、結果の単価目標なら最近の平均CPAを10〜20%上回る価格、ROAS目標なら最近の平均ROASを10〜20%下回る価格で入札を始めます。過去のデータがない場合は、まず最大数量またはバリュー最大化でベースラインを作り、その結果を出発点にします(出典:入札戦略について)。Meta広告で学習を安定させる設計全体は「Meta広告の最適化とは?成果を安定させる考え方と実践手順」で解説しています。
5. 自動入札の選び方
3つの媒体で、名前は違っても目的ごとに同じ系統の戦略がそろっています。目的別に並べると次のようになります。この並べ方は各ヘルプの説明をもとに当社で作ったもので、各社が公式に示している対応表ではありません。

選ぶときは、次の順に考えると迷いにくくなります。

5-1. コンバージョンを計測できているか
コンバージョンを対象にする自動入札は、どの媒体でもコンバージョンの計測が前提です。Google広告のスマート自動入札はコンバージョン トラッキングが必要で、LINEヤフー広告もコンバージョン測定の設定が必要です(出典:スマート自動入札について、自動入札タイプ別の設定条件について【検索広告】)。計測ができていない段階では、クリック数の最大化など、コンバージョンを使わない戦略から始めることになります。Google広告で計測の精度を上げる方法は「Google拡張コンバージョンとは?設定方法と効果の出し方を解説」で解説しています。
5-2. コンバージョンごとの価値が同じか、違うか
Google広告のヘルプは、価値に基づく入札戦略が効果的なのは、コンバージョンがビジネスにもたらす価値が異なる場合、または広告費用対効果の目標が具体的に決まっている場合だとしています。資料請求や問い合わせのように1件の価値を同じに扱うなら「数」の系統、購入金額が注文ごとに違うなら「値」の系統を選びます(出典:目標広告費用対効果に基づく入札について)。
5-3. CPAやROASの目標値があるか
目標値が具体的に決まっていて、その範囲で獲得を増やしたい場合は、目標アクション単価や目標広告費用対効果(Metaでは結果の単価目標やROAS目標)を選びます。目標値がなく、予算を使い切って獲得を最大化したい場合は、コンバージョン数の最大化やコンバージョン値の最大化(Metaでは最大数量やバリュー最大化)を選びます(出典:目標広告費用対効果に基づく入札について、入札戦略について)。
5-4. 必要なコンバージョン数が見込めるか
各媒体のヘルプには、自動入札をうまく使うためのコンバージョン数の目安が書かれています。
| 媒体 | コンバージョン数の目安(ヘルプの記載) |
|---|---|
| Google広告 | 掲載結果を正確に評価するには、1か月以上の期間に30回以上(目標広告費用対効果は50回以上)を推奨。目標広告費用対効果を検索キャンペーンで使うには過去30日間に15件以上が必要 |
| LINEヤフー広告 | 設定後1カ月以上の期間に、コンバージョン数の最大化は30件以上、ほか3タイプは50件以上が見込めるキャンペーンを推奨。価値系の2タイプはアカウント内で過去30日間に15件以上を推奨 |
| Meta広告 | 最高のパフォーマンスを得るには、週50〜100件以上のコンバージョンを目指すことを推奨 |
出典:スマート自動入札について、目標広告費用対効果に基づく入札について、自動入札タイプ別の設定条件について【検索広告】、入札戦略について
件数が足りない場合、Metaのヘルプは、オーディエンスを広げる、予算を増やす、結果の単価目標の金額を上げることを検討するよう案内しています(出典:結果の目標の単価について)。
6. 学習期間の扱い
自動入札は、設定を変えるとしばらく学習の期間に入ります。どの変更で学習が始まるか、どう評価するかは媒体ごとに違います。

6-1. Google広告|「学習中」は最大7日間
Google広告では、キャンペーンや入札戦略に構造的な変更が加わると、「学習中」ステータスが最大7日間表示されることがあります。その間も広告は通常どおり配信されます。原因は、新しい戦略、構成要素の変更、目標の変更の3つで、予算、目標値、クリエイティブ、ターゲティング設定の変更では「学習中」になりません(出典:スマート自動入札の学習について|Google 広告 ヘルプ)。
ステータスは7日以内に消えますが、パフォーマンスが新しい目標値に近づくには、通常1〜2回のコンバージョン サイクルがかかるとされています。評価は2回のコンバージョン サイクルまたは2週間のどちらか長いほうで行い、明確な必要性がない限り、1回のコンバージョン サイクルで目標値を何度も変えないことがすすめられています(出典:同上)。
6-2. LINEヤフー広告|変更で学習期間が発生し、状況は画面で確認する
LINEヤフー広告の自動入札も、安定的な効果を発揮するまでに一定の学習期間が必要で、期間中は配信結果が変動します。学習期間は、新規設定時のほか、自動入札やコンバージョン設定の変更、キャンペーン・広告グループ・キーワードの新規追加、学習データ除外の設定でも発生します(出典:自動入札とは【検索広告】)。学習の状況は、キャンペーン一覧の「配信状況」欄などに表示される「入札戦略の状況」で確認できます(出典:入札戦略の状況について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
セールなどで短期間にコンバージョン率が大きく変わる見込みがある場合は、「自動入札のスポット調整」で最大14日間(7日間以内を推奨)、コンバージョン率の見込みを -90%〜+900% の範囲で調整できます(出典:自動入札のスポット調整について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
6-3. Meta広告|情報収集期間と週平均での評価
Meta広告では、新しい広告や広告セットを作成したときや、大幅な編集を加えたときに「情報収集期間」が始まります。Metaのヘルプでは、通常、最後の大きな編集から1週間以内に一定数の結果を獲得すると終わると説明されています。期間中はパフォーマンスが安定しにくく、CPAが高くなりやすいため、終わるまで広告セットを編集しないことがすすめられています。編集すると、それまでの学習がリセットされます(出典:情報収集期間について|Metaビジネスヘルプセンター)。
結果の単価目標やROAS目標は、1日ごとの結果ではなく週平均で評価し、調整後は7日以上待ってから再評価するよう書かれています(出典:結果の目標の単価について、ROAS目標について)。
7. 自動入札でよくある失敗例
7-1. 失敗例1:予算を使い切っていなかったキャンペーンを切り替えて、費用が急に増える
症状:1日の予算を大きく下回る費用で運用していたキャンペーンを、目標値なしの「コンバージョン数の最大化」に切り替えると、費用が予算いっぱいまで増える。
原因:コンバージョン数の最大化は、1日の平均予算を完全に使い切ることを目指します。Google広告のヘルプには、現在の費用が予算を大きく下回っている場合は費用が大幅に増える可能性があると書かれており、LINEヤフー広告のヘルプにも、設定後に大幅にクリックコストが増える場合があると書かれています(出典:「コンバージョン数の最大化」による入札について、自動入札タイプ「コンバージョン数の最大化」【検索広告】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
対策:切り替える前に、1日の予算を「実際に使ってよい金額」まで見直します。CPAの上限が決まっている場合は、目標アクション単価(LINEヤフー広告ではコンバージョン単価の目標値)を設定して、予算を使い切ることより単価を優先させます。
回避策:自動入札に切り替える前に、「いまの費用と予算の差」と「許容できるCPA」を確認する手順を決めておきます。切り替えた週は、費用とコンバージョン数を毎日確認し、予算の消化が想定を超えていないかを見ます。
7-2. 失敗例2:目的と違うコンバージョンを入札の対象に含めて、その行動ばかり増える
症状:購入や申し込みを増やしたいのに、ボタンのクリックや途中のページの表示(MCV)までコンバージョンとして入札の対象に含めると、獲得しやすい途中の行動が増え、本来の成果が増えない。
原因:Google広告の入札戦略は、[コンバージョン列に含める] に設定したコンバージョンに基づいて最適化され、スマート自動入札は [コンバージョン] 列に表示されるすべてのコンバージョン アクションを学習の対象にします(出典:「目標アクション単価」入札戦略について)。LINEヤフー広告でも、コンバージョン設定ごとに「自動入札への利用」を「する」「しない」で指定します(出典:自動入札タイプ別の設定条件について【検索広告】)。
対策:入札の対象にするコンバージョンを、事業の成果に近いものに絞ります。途中の行動は、計測は続けたまま、入札の対象からは外す設定にします。LINEヤフー広告では「自動入札への利用」をすべて「しない」にすると精度に悪影響が出るため、成果に近いものを1つ以上「する」にします。
回避策:コンバージョンを追加するときに、「計測するだけか、入札にも使うか」を必ず決めるルールにします。Google広告では、最適化の対象にするコンバージョン目標の大幅な変更は「学習中」の原因になるため、変更はまとめて行います(出典:スマート自動入札の学習について)。
7-3. 失敗例3:同じコンバージョンを2つの経路で媒体に送り、実際より多い件数で学習させる
症状:媒体の計測タグと、外部ツールからのコンバージョン送信の両方で同じ申し込みを送ると、媒体の管理画面のコンバージョン数が実際より多くなり、その数字をもとに入札が最適化される。
原因:媒体は受け取ったコンバージョンを成果として記録します。Squad beyondのFAQでも、Squad beyondのCV数が媒体より少なく見える原因の一つに「重複したデータが広告媒体の管理画面に反映されている」ことが挙げられています(出典:広告媒体とSquad beyondのCV数の乖離について|Squad beyond FAQ)。スマート自動入札は [コンバージョン] 列のデータを学習に使うため、重複した件数も学習の材料になります。
対策:送信の経路を1つにするか、重複を除外する設定を入れます。Squad beyondのFAQは、媒体タグで計測できているならポストバックを解除する、または他ツールとどちらか1つを解除するよう案内しています。Meta広告では、ピクセルとポストバックで同じイベントIDを使うと重複を除外できます(出典:同上、Meta広告CVポストバック時のピクセル計測との重複除外について|Squad beyond FAQ)。
回避策:計測の経路を変えたときは、媒体のコンバージョン数と自社の申し込みの件数を数日分突き合わせます。LINEヤフー広告では、計測に問題があった期間のデータを「自動入札の学習データ除外」で学習から外せます。ただし頻繁な使用や長期間の利用は学習に悪影響を及ぼす可能性があるとされています(出典:自動入札の学習データ除外について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
8. Squad beyondで自動入札の学習に使うCVを媒体へ返す
自動入札は、媒体に届いたコンバージョンを材料に学習します。Squad beyondには、Squad beyondで計測したCVを広告媒体に送る「ポストバック」の機能があり、FAQでは「媒体と連携することで広告の最適化の精度を保つ、向上させることができる」と説明されています(出典:CV計測連携(ASP連携)、広告連携、ポストバック機能の違いについて|Squad beyond FAQ)。
8-1. CVを反映できる媒体
Squad beyondの管理画面で設定してCVを反映できる媒体には、Meta広告(CV・MCV)、Google(サーチ・ディスプレイ)広告(CV)、Yahoo!(サーチ・ディスプレイ)広告(CV)、TikTok(CV)、LINE(CV)、X(CV)などがあります(出典:Squad beyondのCVを反映できる広告媒体|Squad beyond FAQ)。
なお、配信金額やクリエイティブのデータを取り込む「広告連携」とは別の機能です。広告連携では、媒体のCVデータはSquad beyondのレポートに反映されません(出典:広告媒体と連携するとCVデータも反映されますか?|Squad beyond FAQ)。
8-2. Google広告・Yahoo!広告に返す
Google広告には、LP(beyondページ)の基本情報で媒体を「Google検索広告」などにしてアカウントを連携し、広告アカウントのお客様IDとコンバージョンアクションIDを入力します。設定すると、1時間ほどでSquad beyondが取得しているCVがGoogle広告の管理画面に反映されます。MCVの反映は現状できません(出典:Google広告にSquad beyondのCVを反映する|Squad beyond FAQ)。
Yahoo!広告の検索広告(YSS)では、依頼フォームから申し込むとSquad beyondがスプレッドシートを作成し、媒体の管理画面でコンバージョン測定(インポート)を設定して取り込みます。Yahoo!は毎日媒体側でインポートする必要があります(出典:Yahoo!広告にSquad beyondのCVを反映する(YSS)|Squad beyond FAQ)。
8-3. Meta広告に返す
Meta広告には、ピクセルを発行し、Squad beyondでCVタグを作成してbeyondページを紐づけ、ピクセルIDとアクセストークンを入力します。送信されるCVのイベント名は「Purchase」で、値は「1」です。そのため、Meta側では広告セットのコンバージョンイベントがPurchaseになっているかを確認します(出典:Meta広告(Facebook広告/Instagram広告)にSquad beyondのCVを反映する|Squad beyond FAQ)。値が「1」で送られるため、売上の大きさで入札するROAS目標などに使う場合は、値の扱いを事前に確認してください。
8-4. CVが返らない状態を作らない
FAQには、Squad beyondのページにアクセスした時点で媒体のCLICK IDが付いていない、または削除された状態でCVに至った場合は、媒体にCVを返せないと書かれています。対策として、1つのbeyondページにつき1つの媒体で配信することと、媒体側でCLICK ID(パラメーター)を付与する設定がすすめられています(出典:広告媒体とSquad beyondのCV数の乖離について)。媒体ごとにLPを分けて、どの媒体から来たCVかを取り違えない設計にしておくことが、自動入札に正しい材料を渡す前提になります。
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9. 自動入札についてよくある質問
Q. 自動入札とスマート自動入札は何が違いますか?
自動入札は、媒体のシステムが入札単価を自動で決める仕組みの総称です。Google広告の「スマート自動入札」は、そのうちコンバージョン数やコンバージョン値を最適化するものを指し、目標アクション単価、目標広告費用対効果、コンバージョン数の最大化、コンバージョン値の最大化の4つがあります。クリック数の最大化や目標インプレッション シェアは自動入札ですが、スマート自動入札には含まれません。スマート自動入札を使うにはコンバージョン トラッキングが必要です。
Q. コンバージョンが少ないアカウントでも自動入札は使えますか?
使い始めることはできます。Google広告の目標アクション単価はコンバージョン履歴がなくても開始でき、LINEヤフー広告も、使い始めの時点で該当キャンペーンにコンバージョンがなくても、アカウント内の全キャンペーンのデータで最適化されます。ただし各媒体には推奨の件数があり、Google広告は1か月以上で30回以上、LINEヤフー広告は1カ月以上で30件以上(タイプにより50件以上)、Metaは週50〜100件以上です。件数が少ないときは、媒体の成果だけでなく、LPのCVRを上げて同じ予算で得られる件数を増やす方法もあります。Squad beyondでは同じ配信URLで複数のVersionの配信割合を設定してABテストできるので、媒体の設定を変えずにLP側の改善を進められます(出典:ABテストを実施する|Squad beyond FAQ)。
Q. 目標CPAはいくらに設定すればいいですか?
Google広告では、過去のコンバージョンデータがあるキャンペーンには、過去30日間の平均アクション単価をもとにした推奨値が表示され、そのまま使っても独自の値を設定しても構わないとされています。Metaのヘルプには、最近の平均CPAを10〜20%上回る価格で始める例が載っています。どちらの媒体も、目標が低すぎると獲得の機会を逃すことがあると書いています。まずは実績に近い値から始め、学習期間を待ってから評価して調整してください。
Q. 「学習中」の間に設定を変えてもいいですか?
媒体によって考え方が違います。Google広告では、予算や目標値、クリエイティブ、ターゲティングの変更では「学習中」になりませんが、1回のコンバージョン サイクルで目標値を何度も変えないことがすすめられています。Meta広告では、情報収集期間中に編集すると学習がリセットされるため、終わるまで編集しないことがすすめられています。LINEヤフー広告では、自動入札やコンバージョン設定の変更、キーワードなどの新規追加で学習期間が発生します。変更はまとめて行い、評価の期間を決めてから判断しましょう。
Q. 自動入札に切り替えたら費用が増えました。なぜですか?
目標値を設定しない「コンバージョン数の最大化」や「コンバージョン値の最大化」は、1日の平均予算を使い切ることを目指すためです。以前の費用が予算を大きく下回っていた場合は、切り替え後に費用が大きく増えることがあると、Google広告とLINEヤフー広告のヘルプに書かれています。CPAの上限があるなら目標アクション単価を使い、予算そのものも実際に使ってよい金額に見直してください。費用に見合う成果が出ているかは、媒体の数字だけでなく実際の申し込みの件数と照らし合わせることが大切です。Squad beyondで計測したCVを媒体に返す設定にしておくと、自社で計測したCVを媒体の自動入札に届けられます。
Q. 媒体の管理画面のコンバージョン数と、自社で数えた件数が合いません。自動入札に影響しますか?
影響します。自動入札は媒体が受け取ったコンバージョンを材料に学習するため、媒体側の数が実際より多い、または少ない状態だと、その数字に合わせて入札が最適化されます。同じコンバージョンを2つの経路で送っていると重複して多くなり、媒体のクリックIDが途中で失われると返せずに少なくなります。まず計測の経路を1つに整理し、件数を突き合わせてください。Squad beyondのFAQには、CV数の乖離の原因と対応方法が媒体への送信の有無ごとに整理されているので、ポストバックを使っている場合は設定の確認に使えます。
10. まとめ
- 自動入札とは、媒体のシステムが目的に合わせて入札単価を自動で決める仕組み。Google広告ではコンバージョンを最適化するものを「スマート自動入札」と呼ぶ
- 種類は、クリック・表示位置、CV数、CV単価の目標、CV値、ROASの目標に分かれ、Google広告・LINEヤフー広告・Meta広告で名前が違う
- 選ぶ順は「CVを計測できているか」「CVの価値が違うか」「目標値があるか」「必要なCV数が見込めるか」
- 必要なCV数の目安は、Google広告が1か月以上で30回以上、LINEヤフー広告が1カ月以上で30件以上(タイプにより50件以上)、Metaが週50〜100件以上
- 学習期間は媒体ごとに扱いが違う。Google広告は「学習中」最大7日間・評価は2回のコンバージョン サイクルか2週間の長い方、Metaは週平均で評価し調整後7日以上待つ
自動入札の成果は、媒体に届くコンバージョンの正しさで決まります。計測の経路を1つに整理し、Squad beyondで計測したCVを媒体に返す設定にしておくと、自動入札に正しい材料を渡しながら、LPの改善も並行して進められます。
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