Gemini広告とは?アプリに広告は出る?日本で出稿できる面を整理

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「Geminiに広告は出るのか」「自分は出稿できるのか」。Gemini広告について調べる動機は、たいていこの2つのどちらかです。

先に結論を書きます。対話型AIアプリ「Gemini」の中に広告は出ていません。2026年8月時点で、Googleは提供時期もフォーマットも発表していません。一方で、Geminiの技術が組み込まれたGoogle検索のAI面には、すでに広告が出ています。そして日本の広告主も、その一部にはすでに広告を出しています。

ここが混同されやすいところです。「日本はまだ未対応」と説明されることが多いのですが、実際には「AIによる概要の上下」と「AIによる概要の内部」で日本の扱いが違います。前者はすでに対象、後者は英語圏の一部の国に限られています。この線引きを知らないまま「まだ何もできない」と判断すると、いま打てる手を打ち逃します。

この記事では、Geminiアプリへの広告導入をめぐるGoogleの発言の変化、実際にいまどの面に出稿できるのか、そしてGeminiを広告制作側で使う方法までを、確認できる一次情報に絞って整理します。

1. Gemini広告とは?まず3つの意味を分ける

「Gemini広告」という言葉は、指しているものが3つあります。話がかみ合わなくなる原因はほぼここにあるので、最初に分けておきます。

何を指すか2026年8月時点の状況日本の広告主にできること
① Geminiアプリの中の広告未導入。提供時期・フォーマットとも未発表なし(動向を追う段階)
② Gemini技術を使った検索面の広告AIによる概要・AIモードに広告が展開中一部はすでに配信されている
③ Geminiを使った広告制作・運用制限なく利用可能いますぐ実践できる

①と②は混同されがちですが、まったく別の面の話です。①は「AIとの対話画面に広告枠を作るか」という、Googleがまだ判断していない領域。②は「AIが生成した検索結果に広告をどう組み込むか」という、すでに実装が進んでいる領域です。

そして③は、そもそも広告が「出る」側ではなく「作る」側の話で、AIの検索対応とは無関係にいますぐ使えます。

以降、①を2章、②を3章、③を4章で扱います。「自分は出稿できるのか」を知りたい方は3章から読んでください。

2. Geminiアプリに広告は表示される?Googleの見解の変化

結論から書くと、2026年8月時点でGeminiアプリ内に広告は表示されていません。ただし「今後も出ない」とは言い切れない状況になっています。Googleの説明の仕方が、この8か月で段階的に変わってきているためです。

2-1. 2025年12月:報道とGoogleの即時否定

発端は2025年12月8日、米メディアAdweekの報道でした。「Googleが2026年にGeminiへ広告を導入する方針を広告主に説明している」という内容です。

これに対してGoogleは即座に否定しました。広告部門のグローバル担当バイスプレジデントであるDan Taylor氏が、X上で「Geminiアプリに広告は存在せず、それを変える現在の計画もない」と投稿しています。

翌2026年1月のダボス会議でも、Google DeepMindのCEOであるDemis Hassabis氏が同じ趣旨を述べ、否定が重ねられました。

2-2. 2026年に入ってからの変化

ところが2026年3月ごろから、言い回しが変わります。検索部門を統括するNick Fox氏は、Geminiへの広告導入について「完全に排除するわけではない」という趣旨の発言をしました(デジマ部|Geminiに広告は導入される?)。

時系列で並べると、変化の方向がはっきりします。

時期誰がどう言ったか
2025年12月Adweek(報道)2026年にGeminiへ広告導入と広告主に説明、と報道
2025年12月Dan Taylor(広告部門VP)Xで否定。「広告は存在せず、変える計画もない」
2026年1月Demis Hassabis(DeepMind CEO)ダボス会議で改めて否定
2026年3月Nick Fox(検索担当)「完全に排除するわけではない」と含みを残す
2026年8月11日Google公式Geminiアプリが月間10億ユーザーを突破と発表

「導入する」に転じたわけではありません。「絶対にやらない」から「やらないとは言っていない」へ、否定の強さが弱まっているという変化です。

2-3. 2026年8月時点の結論

広告媒体としての条件は整いつつあります。2026年8月11日、GoogleはGeminiアプリの月間アクティブユーザーが10億人を超えたと発表しました。同社史上最も成長の速いプロダクトとされています(Google公式ブログ|Gemini app hits 1 billion monthly active users)。

それでも、広告主が準備すべきことは現時点ではありません。提供時期・フォーマット・課金方式のいずれも発表されていないため、事前にできる具体的な対応が存在しないからです。

Geminiアプリの広告は「いつか来るかもしれないもの」として動向を追うに留め、いま手を動かすなら次章以降の②と③に時間を使うほうが合理的です。

3. 「Geminiの広告」として実際に出稿できる面はどこか

ここが本題です。Geminiの技術が使われているGoogle検索のAI面には、すでに広告が出ています。ただし面によって提供状況が違い、日本が対象になっているものと、なっていないものが混在しています

3-1. AIによる概要の広告——「上下」と「内部」で日本の扱いが違う

多くの解説記事が「AIによる概要の広告は米国先行で日本は未対応」と書いていますが、これは正確ではありません。Google広告ヘルプを読むと、表示位置によって2つに分かれています

表示位置対象となる広告提供範囲日本
AIによる概要の上・下検索・ショッピング・P-MAX・アプリキャンペーンの既存広告(テキスト/ショッピング/ローカル/アプリ)AIによる概要が提供されているすべての市場対象
AIによる概要の内部検索・ショッピング・P-MAXキャンペーンのテキスト広告・ショッピング広告英語・12か国のみ対象外

つまり日本の広告主も、AIによる概要の上下にはすでに広告が配信されています。既存の検索キャンペーンやP-MAXを回していれば、特別な設定をしなくても対象になっているということです。

対象外なのは「概要の内部への差し込み」のほうです。内部表示が提供されているのは次の12か国で、言語は英語のみ、デバイスはモバイル・パソコンの両方です。

米国/オーストラリア/カナダ/インド/インドネシア/ケニア/マレーシア/ニュージーランド/ナイジェリア/パキスタン/フィリピン/シンガポール

日本はこの一覧に含まれていません(Google広告ヘルプ|広告とAIによる概要について)。

実務上、押さえておきたい点が2つあります。

  • 広告の選定にはAIによる概要の内容も使われる:ユーザーが入力したクエリだけでなく、生成された概要の中身も配信判断の材料になります。検索語句だけを見ていた従来の感覚とはずれが出る可能性があります
  • 概要内部への表示は一部の業種で制限される:アダルト、アルコール、ギャンブル、金融、ヘルスケア、政治などに関するクエリでは、概要の内部に広告は表示されません

3-2. AIモードの広告はテスト段階

もう一つの面がAIモードです。検索結果を対話形式で返すモードで、ここに向けた新しい広告フォーマットが2026年5月のGoogle Marketing Live 2026で発表されました。

Google公式は、「Gemini搭載で、検索における新しい広告フォーマットをテストしており、Direct Offersパイロットを拡大している」と説明しています(Google公式ブログ|AI検索時代における次世代の広告戦略)。

ポイントは「テストしており」という段階表現です。正式提供ではありません。日本での提供時期も示されていません。

発表されたフォーマットの内訳や、それぞれがAIモード向けなのか通常の検索向けなのか、いつ提供されるのかは「AIモードの会話型広告とは」で詳しく整理しています。

3章をまとめると、日本の広告主の現在地はこうなります。

  • AIによる概要の上下:すでに配信されている。既存キャンペーンがそのまま対象
  • AIによる概要の内部:対象外(英語・12か国のみ)
  • AIモード:テスト段階。日本での提供時期は未定
  • Geminiアプリ:広告枠そのものが存在しない

「新しい面が来たら考える」ではなく、すでに配信されている上下の枠で、AI生成の回答と並んだときに選ばれるかどうかが、いま問われている実務課題です。AI検索に引用されるための情報設計は「GEO/LLMO対策の基本」で解説しています。

4. Geminiを広告制作・運用に活用する

3つの意味のうち、いま最も多くの現場で実践されているのがこの③です。広告が「出る」側の進展を待たなくても、今日から使えます。

4-1. Gem機能で定型業務を効率化する

Geminiの「Gem」は、役割や指示をあらかじめ設定して保存できるカスタム機能です。

「自社サービスの広告コピーを指定のトーンで複数案出す」といった前提をGemとして登録しておけば、毎回同じ説明を入力し直す必要がなくなります。品質のばらつきも抑えられます。

広告運用では、レギュレーションや禁止表現が案件ごとに決まっていることが多いため、案件単位でGemを作っておく使い方が実務に合います。

4-2. 広告クリエイティブ・コピーを生成する

Geminiはテキストだけでなく画像生成にも対応しており、キャッチコピーやバナーの素案づくりに使えます。

現実的な進め方は、ゼロから人手で作るのではなく、たたき台を高速で量産して人が選別・調整する形です。訴求軸をペルソナ別に作り分けるような、パターン出しの工程と相性がよい使い方です。

4-3. 活用時の注意点

  • 事実関係は必ず一次情報で裏取りする:数値・実績・他社比較は生成結果をそのまま使わない
  • 広告表現の規制を人がチェックする:薬機法・景品表示法に抵触していないかの判断は自動化しない
  • ブランドのトーンと表記ルールを確認する:Gemに登録していても、出力が毎回それに沿うとは限らない

案出しと効率化には強力ですが、最終的な品質と責任は人が担保する前提で運用します。

5. ChatGPT広告との違い——日本で「もう出せる」側との差

対話型AIへの広告という文脈では、OpenAIのChatGPTがしばしば比較対象になります。ここで状況が動いているので、認識を更新しておく必要があります。

2026年前半までは「Googleのほうが具体化が進んでいる」という整理が一般的でした。現在は逆転しています。

ChatGPT広告GoogleのAI検索面の広告
日本での配信2026年6月に開始済みAIによる概要の上下は配信中/内部とAIモードは対象外
出稿の手段セルフサーブの管理画面が開放済み既存の検索・ショッピング・P-MAXキャンペーンから自動的に対象
広告主側の操作新規にアカウントと配信設定が必要面の指定は不可。既存キャンペーンの結果として配信される

つまり、「対話型AIの中に広告を出す」という意味では、日本の広告主が能動的に出稿できるのはChatGPT側だけという状態です。GoogleのAI面は、既存キャンペーンの延長として自動的に配信される部分はあるものの、AI面を狙って出稿することはできません。

この非対称は、予算配分を考えるうえで意味があります。「AI検索への広告出稿」を検証したいなら、Googleの提供開始を待つのではなく、ChatGPT側で先に試せるということです。

ChatGPT広告のフォーマット・課金方式・出稿手順は「ChatGPT広告の最新動向」で解説しています。

6. Squad beyondで受け皿のLPを高速に検証・改善する

Squadbeyondは国内ネット広告30%で活用されている業界最大級のマーケティングツール

広告のフォーマットがどう変わっても、ユーザーが最後に着地するのはランディングページです。そしてAI検索経由の流入は、従来の検索広告より前提知識を持った状態で来ます。AIが概要を読み上げたあとにクリックしているためです。

同じLPで同じ成果が出るとは限りません。検証の回数を増やせる体制が要ります。

LP最適化プラットフォームのSquad beyondは、LPの制作・複数パターンの作成・A/Bテスト・LPOまでを一気通貫で回せるツールです。

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6-1. パターンを量産して同時に検証する

ファーストビューの訴求、オファーの見せ方、フォームの位置といった要素を変えた複数バージョンを作り、配信比率を指定して同時に走らせられます。

4章で触れたGeminiでのクリエイティブ量産と組み合わせると、「案を大量に出す」から「実際に当てて確かめる」までを短いサイクルで回せます。案出しだけ速くなっても、検証が詰まっていれば成果には変わりません。

6-2. AIツールから直接レポートを取得・分析する

Squad beyondはMCP(Model Context Protocol)に対応しており、Gemini CLI・Claude・ChatGPTといったAIツールから直接操作できます。

  • 日次・週次・月次のレポートデータ(PV・CV・CVRなど)の取得
  • ページごとのCVR・流入元・離脱状況の横断分析
  • ヒートマップの分析
  • A/Bテストの配信割合の変更

「今週のレポートを取得して、CVRが高い順にLPをランキングして」といった自然文の指示で分析まで進められるため、管理画面から数値を書き写す往復がなくなります。

Geminiを普段の広告業務で使っているなら、クリエイティブ生成とLP改善を同じ画面の中で完結させられる構成です。

7. Gemini広告についてよくある質問(FAQ)

Q. Geminiアプリに広告は表示されますか?

A. 2026年8月時点で表示されていません。2025年12月に導入報道が出た際、Googleの広告部門バイスプレジデントが公式に否定しています。ただし2026年3月以降は「完全に排除するわけではない」という含みを持たせた発言も出ており、否定の強さは弱まっています。提供時期・フォーマット・課金方式のいずれも未発表です。

Q. 日本からGeminiの広告に出稿できますか?

A. 面によって異なります。AIによる概要の上下に表示される広告は、AIによる概要が提供されているすべての市場が対象のため、日本でも既存の検索・ショッピング・P-MAX・アプリキャンペーンからすでに配信されています。一方、AIによる概要の内部に表示される広告は英語・12か国限定で、日本は対象外です。AIモードの新フォーマットはテスト段階で、日本での提供時期は示されていません。

Q. AIによる概要に広告を出すために、特別な設定は必要ですか?

A. 必要ありません。既存の検索・ショッピング・P-MAX・アプリキャンペーンの広告が自動的に対象になります。逆に、AIによる概要だけを狙って配信先を指定することもできません。なお広告の選定にはユーザーのクエリだけでなく、生成されたAIによる概要の内容も使われます。

Q. 「Gemini広告」と「AIモードの会話型広告」は同じものですか?

A. 異なります。「Gemini広告」は、Geminiアプリ内の広告(未導入)、Gemini技術を使った検索面の広告(AIによる概要・AIモード)、Geminiを使った広告制作・運用の3つを指す言葉です。AIモードの会話型広告は2つ目に含まれる、Google Marketing Live 2026で発表されたテスト段階のフォーマットを指します。

8. まとめ

「Gemini広告」は3つの意味で使われますが、日本の広告主が判断すべきことはシンプルです。

  • Geminiアプリの広告は存在しない。提供時期も未発表のため、いま準備できることはない
  • AIによる概要の上下には、日本でもすでに既存キャンペーンから配信されている
  • AIによる概要の内部は英語・12か国限定で、日本は対象外
  • AIモードの新フォーマットはテスト段階。日本での提供時期は未定
  • Geminiでの広告制作は制限なく使える。事実確認と規制チェックは人が行う

新しい面の提供開始を待つ姿勢では、すでに始まっている変化に対応できません。AIが生成した回答と並んだときに選ばれるかどうかは、すでに今日の検索結果で起きている勝負です。

クリエイティブの案出しをGeminiで速くし、受け皿のLPを検証・改善できる体制を整えておく。この2つが、フォーマットの変化に左右されずに効いてくる備えです。

 

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