フリークエンシーとは|広告の接触回数と上限の決め方

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フリークエンシーとは|広告の接触回数と上限の決め方

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ディスプレイ広告や動画広告を配信していると、「同じ人に何回も出しすぎていないか」「逆に、1回見せただけで終わっていないか」が気になってきます。管理画面には「フリークエンシー」「平均表示頻度」「平均接触回数」といった似た指標が並び、どれをどう見ればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。

フリークエンシーとは、一定の期間に1人のユーザーに広告が表示された回数のことです。上限を決める機能は「フリークエンシーキャップ」と呼ばれ、Google広告・LINEヤフー広告・Meta・TikTokのいずれにもありますが、設定できる期間の単位や数え方、使えるキャンペーンは媒体ごとに違います。

この記事では、各媒体の公式ヘルプ(2026年10月21日時点の記載)をもとに、フリークエンシーの意味と計算方法、リーチやリーセンシーとの違い、媒体ごとの上限の設定範囲、そして推奨回数が公式に示されていない前提での上限の決め方をまとめます。

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1. フリークエンシーとは|1人あたりの広告の接触回数

1-1. 各媒体の定義

フリークエンシーは、1人のユーザーに広告が何回表示されたかを表す指標です。媒体ごとの定義は次のとおりです。

名前は違っても、見ているものは「広告を見た人1人あたりの表示回数」です。Google広告では「平均表示頻度(ユーザーあたり)」、LINEヤフー広告(旧Yahoo!広告)では「平均接触回数」という指標名で管理画面やレポートに出てきます。

1-2. 計算方法は「インプレッション数÷リーチ」

Metaのヘルプでは、フリークエンシーはインプレッション数をリーチで割った値と説明されています(出典:フリークエンシー|Metaビジネスヘルプセンター)。Google広告の「平均表示頻度(ユーザーあたり 7 日間)」も、過去7日間の合計表示回数を同じ期間の合計ユニークユーザー数で割って出します。ヘルプには、表示回数1,000回・ユニークユーザー200人なら「1,000 ÷ 200 = 5」という例が載っています(出典:平均表示頻度(ユーザーあたり 7 日間または 30 日間)|Google 広告 ヘルプ)。

説明用の数字で確かめると、ある1週間のインプレッションが30,000回、リーチが10,000人なら、フリークエンシーは30,000 ÷ 10,000 = 3です。逆に言えば、インプレッション数は「リーチ × フリークエンシー」で、同じ予算でも「多くの人に少ない回数」か「少ない人に多い回数」かの配分が変わります。

フリークエンシーの計算方法(インプレッション数÷リーチ)と、同じインプレッション数でもリーチとフリークエンシーの配分が変わることを示した図

1-3. 平均値なので「分布」もあわせて見る

フリークエンシーは平均値です。平均が3でも、1回しか見ていない人と10回以上見た人が混ざっている可能性があります。Google広告には「頻度の分布(1+、2+、3+、4+、5+、10+)」という指標があり、何回以上見た人が何人いるかを確認できます(出典:リーチとフリークエンシーを測定する|Google 広告 ヘルプ)。

平均だけで判断せず、分布で「多く見すぎている層」がどれくらいいるかを見ると、上限を入れるかどうかの判断材料になります。

2. リーチ・インプレッション・リーセンシーとの違い

2-1. リーチ・インプレッションとの違い

フリークエンシーと一緒に出てくる指標との関係は次のとおりです。

指標何を数えるか公式ヘルプの説明
インプレッション広告が表示された回数の合計同じ人への表示もすべて数える
リーチ広告を1回以上見た人の数予約の用語集では「キャンペーン期間中に広告を1回以上見た利用者の数」
フリークエンシー1人あたりの平均表示回数インプレッション数÷リーチ

出典:予約の用語集|Metaビジネスヘルプセンター、フリークエンシー|Metaビジネスヘルプセンター

Google広告のユニークリーチは、同じユーザーが複数のデバイスで広告を見た場合も1人として数えます。ヘルプには、モバイル・パソコン・タブレットで1人に3回表示された場合、インプレッションは3回だが、ユニークリーチでは同じ1人によるものと識別されるという例があります(出典:ユニークリーチ: 定義|Google 広告 ヘルプ)。一方、LINEヤフー広告のリーチ数・平均接触回数は、ブラウザがCookieを受け入れない設定の場合は計測できないとされています(出典:リーチレポート【ディスプレイ広告】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。媒体によって「1人」の数え方が違うため、媒体をまたいでフリークエンシーの数字を直接比べることはできません。

広告の効果を測る指標の全体像は「広告効果測定とは|主要指標と媒体別の測定方法を解説」で整理しています。

2-2. リーセンシーとの違い|「回数」と「間隔」

フリークエンシーと混同されやすい言葉に「リーセンシー」があります。LINEヤフー for Businessの解説では、リーセンシーは広告とユーザーが接触する「間隔」、フリークエンシーは広告を掲載する「頻度・回数」と整理されています。また、直前に接触した広告が購買に影響を与える「リーセンシー効果」は、リーセンシーとは別の意味の言葉として説明されています(出典:リーセンシーとは?|LINEヤフー for Business)。

「何回見せるか」がフリークエンシー、「どのくらいの間隔で見せるか」がリーセンシーです。上限を「1日3回」にするか「1週間3回」にするかは同じ3回でも間隔が違うため、フリークエンシーキャップの「期間」の選び方は、リーセンシーの考え方にも関わります。

3. フリークエンシーキャップとは|媒体ごとに設定できる範囲

フリークエンシーキャップは、一定の期間に同じユーザーに広告を表示する回数の上限を決める機能です。LINEヤフー広告のヘルプでは「1人のユーザーに対して広告を表示する回数の上限」と定義されています(出典:フリークエンシーキャップについて|LINEヤフー広告 ヘルプ)。4媒体の設定範囲を並べると次のようになります。

媒体使えるキャンペーン期間の単位設定する階層回数の数え方
Google広告(ディスプレイ)ディスプレイ日・週・月キャンペーン・広告グループ・広告視認範囲のインプレッションのみ
Google広告(動画)動画日・週・月キャンペーンのみ表示回数・視聴回数・両方
LINEヤフー広告(運用型)ディスプレイ広告日・週・月キャンペーン・広告グループ・広告(1キャンペーンに1つ)ビューアブルインプレッション
Meta認知・エンゲージメント(オークション・予約)予約は「7日ごとに2インプレッション」が既定予約はターゲットフリークエンシーが既定—
TikTokリーチ(オークション)など対象の目的のみ一定期間内のインプレッション数広告セット—

出典:フリークエンシー キャップを使用する|Google 広告 ヘルプ、フリークエンシーキャップについて|LINEヤフー広告 ヘルプ、アカウントの各階層で設定できる項目について【運用型】|LINEヤフー広告 ヘルプ、ブランドキャンペーンに適切な購入タイプを選択する|Metaビジネスヘルプセンター、予約の用語集|Metaビジネスヘルプセンター、フリークエンシー上限について|TikTok ビジネスヘルプセンター

3-1. Google広告|ディスプレイと動画で動きが違う

ディスプレイキャンペーンでは、1人のユーザーに対する表示回数を日単位・週単位・月単位で管理でき、キャンペーン・広告グループ・広告のどの単位でも設定できます。既定ではサードパーティCookieを使い、使えない場合はファーストパーティCookieで表示回数を概算します(出典:フリークエンシー キャップ|Google 広告 ヘルプ)。

設定場所には注意が必要です。ディスプレイキャンペーンのフリークエンシーキャップは、キャンペーンを作った後にしか設定できません。[設定] タブでキャンペーンを選び、[その他の設定] > [フリークエンシー管理] で、Google広告に表示頻度を最適化させる(推奨)か、独自のキャップを使うかを選びます(出典:フリークエンシー キャップを使用する|Google 広告 ヘルプ)。

動画キャンペーンは、キャンペーン単位でのみ設定できます。表示回数・視聴回数・その両方のいずれかに上限をかけ、値は「4」のような整数で入力します(「4.5」などは不可)。インフィード・インストリーム・バンパーのすべての広告フォーマットがそのキャンペーンのキャップに数えられ、上限に達したユーザーにはそのキャンペーンの広告が表示されなくなります(出典:フリークエンシー キャップ、フリークエンシー キャップを使用する)。なお、デマンド ジェネレーション キャンペーンではフリークエンシーキャップはサポートされていません(出典:同上)。YouTube広告の種類ごとの特徴は「YouTube広告の種類とは?6つの形式と目的別の選び方」で解説しています。

3-2. LINEヤフー広告|回数は1〜100、変更すると回数がリセットされる

LINEヤフー広告(旧Yahoo!広告)のディスプレイ広告では、キャンペーンの設定でフリークエンシーキャップを設定します。期間は「日」「週」「月」、回数は1〜100の範囲で設定でき、階層は「キャンペーン」「広告グループ」「広告」から選びます。回数は、広告の50%以上が1秒以上連続して表示されたビューアブルインプレッションで数えます。キャップを設定すると、そのキャンペーンの広告はビューアブルインプレッションを計測できる掲載面に配信されます(出典:フリークエンシーキャップについて|LINEヤフー広告 ヘルプ)。

回数は期間ごとにリセットされ、日は毎日午前0時、週は毎週月曜の午前0時、月は毎月1日の午前0時です。また、設定を変更すると、変更したタイミングで同一ユーザーへの配信回数がリセットされます(出典:同上)。1キャンペーンに設定できるフリークエンシーキャップは1つだけです(出典:アカウントの各階層で設定できる項目について【運用型】)。

代理店経由で提供されている予約型では、期間に「通期」(掲載期間全体)も選べ、階層はキャンペーン単位に固定されています。商品によっては設定できる上限が異なる、または設定できない場合があります(出典:予約型のフリークエンシーキャップについて|LINEヤフー広告 ヘルプ)。

3-3. Meta(Facebook・Instagram)|オークションと予約で選べる管理が違う

Meta広告(facebook広告)では、「認知」と「エンゲージメント」のキャンペーンでフリークエンシーを管理できます。購入タイプがオークションの場合はフリークエンシーキャップ、予約の場合はターゲットフリークエンシー(デフォルト)とフリークエンシーキャップから選べます(出典:ブランドキャンペーンに適切な購入タイプを選択する|Metaビジネスヘルプセンター)。

予約(2023年10月に「リーチ&フリークエンシー」から名称変更)では、フリークエンシーキャップは既定で7日ごとに2インプレッションに設定され、調整してインプレッション数を増減できます(出典:予約の用語集|Metaビジネスヘルプセンター)。予約は、20万人以上のターゲット層にリーチしたい場合や、広告が表示される頻度をコントロールしたい場合に勧められている購入タイプです(出典:予約について|Metaビジネスヘルプセンター)。

3-4. TikTok|使える目的が決まっている

TikTok広告のフリークエンシー上限は、リーチ(オークション)、リーチ&フリークエンシー(標準フィード・トップフィード)、TikTok Pulse Suite、6秒または15秒フォーカス視聴の最適化目標での動画視聴数(標準フィード)を選んだ場合に使えます。広告セットの [入札と最適化] でプリセットを選ぶか、一定期間内のインプレッション数を入力します(出典:フリークエンシー上限について|TikTok ビジネスヘルプセンター)。

4. 上限(キャップ)と目標フリークエンシーの違い

各媒体には、上限をかける機能とは別に、「平均して何回見せたいか」を指定する機能もあります。2つは似ていますが、動きが違います。

4-1. 上限は「これ以上出さない」、目標は「平均でこの回数」

Google広告のフリークエンシー目標(ターゲット フリークエンシー)は、YouTubeの動画リーチキャンペーンで、週または月あたりの希望する頻度を入力すると、その達成を目指して自動で最適化する機能です。設定できる範囲は、マルチフォーマット広告で週2〜7回・月4〜12回、インストリーム・バンパー広告で週2〜4回・月4〜8回です。ヘルプには、フリークエンシー目標はフリークエンシーキャップとは異なり、目標を達成するために一部のユーザーには目標よりも高い頻度で広告が表示されることがあると書かれています(出典:ターゲット フリークエンシーについて|Google 広告 ヘルプ)。この週2〜7回などは「選べる範囲」であり、推奨回数ではありません。

TikTokの目標フリークエンシーは、週単位で表示回数を指定する機能で、リーチ&フリークエンシー(標準フィードのみ)とリーチ(オークション)で使えます。配信は7日間ごとに区切られ、たとえば9日間のキャンペーンで「7日間ごとに3回」とすると、「1~7日目」と「8~9日目」の2つの期間に分けて配信されます(出典:目標フリークエンシーについて|TikTok ビジネスヘルプセンター)。

Metaの予約でも、ターゲットフリークエンシーは1週間の平均フリークエンシーを達成するためのもの、フリークエンシーキャップはリーチする回数を管理するものとして区別されています(出典:予約のフリークエンシー管理について|Metaビジネスヘルプセンター)。

フリークエンシーキャップ(1人ずつの上限)と目標フリークエンシー(平均の回数)の違いと、Google広告のフリークエンシー目標で選べる範囲を示した図

4-2. どちらを使うか

「同じ人に出しすぎない」ことが目的ならフリークエンシーキャップ、「認知のために一定の回数を確実に見せたい」ことが目的なら目標フリークエンシーが合っています。TikTokのヘルプでは、フリークエンシー上限のメリットとして、過剰な露出の防止と、上限に達した後のインプレッションを他のユーザーに再分配してより多くのユニークユーザーにリーチできることが挙げられています(出典:フリークエンシー上限について)。

5. フリークエンシーの上限の決め方

5-1. 「適正回数は〇回」は公式には示されていない

フリークエンシーの「目安」を探すと、「〇回が適正」と書かれた記事が見つかります。しかし、Google広告・LINEヤフー広告・Meta・TikTokの公式ヘルプには、推奨する回数は書かれていません。LINEヤフー for Businessの解説も、最適な回数は一概にいえないため、フリークエンシーの回数に応じたコンバージョン数やCPAを見ながら、テストして判断することを勧めています(出典:フリークエンシーとは?|LINEヤフー for Business)。

Metaのヘルプには「フリークエンシーは広告セットあたり平均で1〜2になるが、予算やオーディエンスのサイズ、掲載期間によりもっと大きくなることもある」と書かれています(出典:フリークエンシー|Metaビジネスヘルプセンター)。これはよく見られる値の説明で、目標にすべき回数として示されたものではありません。

フリークエンシーの上限の決め方を、目的を決める・分布を見る・期間をそろえて上限を入れる・CVとCPAで比べるの4つの手順で示した図

5-2. 手順1:目的を決める(認知か、獲得か)

まず、そのキャンペーンで何を得たいのかを決めます。Metaのヘルプでは、繰り返し広告メッセージを表示することで認知度を上げ、広告想起を促せるとされています。一方で、フリークエンシーの増加に伴ってパフォーマンスが低下し始めた場合は、広告疲れが起きている可能性があるとも書かれています(出典:フリークエンシー|Metaビジネスヘルプセンター)。

認知が目的なら目標フリークエンシーで「見せる回数」を確保する、獲得(CV)が目的ならキャップで「同じ人への出しすぎ」を抑える、という分け方が出発点になります。

5-3. 手順2:いまの分布を見る

次に、上限をかける前の実績を確認します。Google広告なら「平均表示頻度(ユーザーあたり 7 日間)」と「頻度の分布」、LINEヤフー広告ならリーチレポートの「平均接触回数」、Metaなら「フリークエンシー」の列です。

Google広告の頻度の分布は期間が31日以内のときだけ表示され、リーチとフリークエンシーの指標はレポートに反映されるまで通常最大3日程度かかります(出典:リーチとフリークエンシーを測定する|Google 広告 ヘルプ)。直近の数日を含めて見ると数字が小さく出るため、反映を待ってから確認します。

5-4. 手順3:期間の単位をそろえて上限を入れる

上限は「回数」と「期間」の組み合わせで決まります。分布を見た期間と、キャップの期間(日・週・月)をそろえて設定すると、効果を比べやすくなります。LINEヤフー広告では週の回数は毎週月曜の午前0時にリセットされるので、週の途中で設定した場合は最初の週が短くなる点にも注意します(出典:フリークエンシーキャップについて|LINEヤフー広告 ヘルプ)。

5-5. 手順4:変えた後はCVとCPAで比べる

上限を変えたら、インプレッションやクリックだけでなく、CV数とCPAで前後を比べます。LINEヤフー広告のヘルプには、フリークエンシーキャップの上限を上げると広告の表示回数が増加する可能性があると書かれています(出典:広告の表示回数(インプレッション数)を増やすには【運用型】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。CPAの見方は「広告のキホン「CPA」とは?定義、目標設定・改善メソッドを解説」で解説しています。

同じ人に何度も表示されて成果が落ちているように見える場合、原因はフリークエンシーだけとは限りません。クリエイティブの疲弊の見極め方と差し替えの判断は「広告クリエイティブの疲弊対策とは?|兆候から量産の実務ガイド」で詳しく解説しています。

6. フリークエンシーでよくある失敗例

6-1. 失敗例1:上限より大きいフリークエンシーが表示され、設定が効いていないと判断する

症状:Google広告のディスプレイキャンペーンやLINEヤフー広告でキャップを設定したのに、レポートのフリークエンシーや表示回数を見ると上限より多く出ているように見えることがある。この数字だけを見ると、設定が効いていないと判断して上限をさらに下げたり、キャップを外して別の方法を探したりしてしまいやすい。

原因:Google広告のディスプレイキャンペーンでは、キャップの算定に使われるのは視認範囲のインプレッションだけです。その他のフリークエンシー関連の数値は視認範囲外のインプレッションも数えるため、キャップより大きくなることがあります(出典:リーチとフリークエンシーを測定する)。LINEヤフー広告も、配信環境の条件によって設定した回数を上回って配信されることがあると書かれています(出典:フリークエンシーキャップについて)。

対策:キャップが効いているかは、上限と同じ数え方の指標で確認します。LINEヤフー広告ならリーチレポートの「平均接触回数(ビューアブルインプレッション)」のように、ビューアブルで数えた指標を見ます。上限を少し超える程度の差であれば、数え方の違いや配信環境による差として扱い、すぐに設定を変えないようにします。

回避策:レポートを見る前に、媒体ごとに「キャップは何で数えているか」「レポートの指標は何で数えているか」を確認し、社内の報告資料にも指標名をそのまま書いておきます。数え方の違う数字を並べないことで、誤った判断を防げます。媒体をまたいで比べる場合も、同じ理由で数字を直接並べないようにします。社内の報告資料でも、指標名と数え方を数字の横に書き添えておきます。

6-2. 失敗例2:目標フリークエンシーを上限のつもりで設定する

症状:Google広告のフリークエンシー目標やTikTokの目標フリークエンシーで「週3回」と設定すると、週3回を超えて広告を見ているユーザーが出ることがある。上限のつもりで設定していると、「設定どおりに動いていない」と受け取り、目標の回数をさらに下げたり、キャンペーンを作り直したりしてしまう。作り直すと、それまでの配信で積み上げた頻度も途切れる。

原因:Google広告のヘルプには、フリークエンシー目標はフリークエンシーキャップとは異なり、目標を達成するために一部のユーザーには目標よりも高い頻度で広告が表示されることがあると書かれています(出典:ターゲット フリークエンシーについて)。目標は平均の回数で、1人ずつの上限ではありません。表示頻度が目標より低かったユーザーの分を、他のユーザーで埋め合わせる仕組みです。

対策:「これ以上は出さない」という制限が必要なら、目標フリークエンシーではなくフリークエンシーキャップを使います。目標フリークエンシーを使う場合は、平均表示頻度と頻度の分布の両方で結果を確認します。Google広告のヘルプも、達成された頻度の測定には平均表示頻度(ユーザーあたり 7 日間)と頻度の分布の両方を見るよう勧めています。

回避策:キャンペーンを作る前に、目的が「平均で見せる回数を確保する」ことなのか「出しすぎを防ぐ」ことなのかを決め、設定名と目的を運用メモに残します。担当者が替わっても、2つの機能を取り違えにくくなります。Google広告では既存のキャンペーンをフリークエンシー目標キャンペーンに変更できないため、作成前に決めておくことが特に大切です(出典:ターゲット フリークエンシーについて)。

6-3. 失敗例3:設定項目が見つからず、使えない機能だと思い込む

症状:Google広告でディスプレイキャンペーンを新しく作る画面や、デマンド ジェネレーション キャンペーン、TikTokの対象外の目的のキャンペーンでフリークエンシーの上限を探すと、項目が見つからないことがある。その結果、媒体にフリークエンシーキャップがないと思い込み、上限をかけないまま配信を続けてしまう。

原因:Google広告のディスプレイキャンペーンのキャップは、作成後にしか設定できません。デマンド ジェネレーション キャンペーンではサポートされていません(出典:フリークエンシー キャップを使用する)。TikTokのフリークエンシー上限は、リーチ(オークション)など対象の目的を選んだ場合だけ使えます(出典:フリークエンシー上限について)。

対策:Google広告のディスプレイキャンペーンは、作成後に [設定] > [その他の設定] > [フリークエンシー管理] を開きます。TikTokとMetaは、キャンペーンの目的と購入タイプが対象に含まれているかを確認します。対象外のキャンペーンで上限を管理したい場合は、対象の目的でキャンペーンを作り直す必要があるかを検討します。

回避策:上限を管理したいキャンペーンは、作成前に「その媒体のどのキャンペーンタイプ・目的なら設定できるか」を3章の表で確認してから、キャンペーンの種類を決めます。設定できる範囲は各媒体のヘルプで更新されることがあるため、作成のたびに最新の記載を確認します。キャンペーンの作成手順書に「上限を設定する画面と時点」を書いておくと、作成後の設定漏れも防げます。

7. Squad beyondで上限を変えたときのLPの成果を比べる

フリークエンシーキャップや目標フリークエンシーを変えると、広告を見る人の数と回数の配分が変わります。媒体の管理画面ではインプレッションやクリックの変化が分かりますが、その後のLPでCVにつながったかは、LP側でも確認する必要があります。Squad beyondでは、次の方法でLP側の成果を分けて見られます。

7-1. クリエイティブにパラメータを付けて、LP側の数字を分ける

広告媒体に入稿するURLにパラメータを付けると、Squad beyondのヒートマップでクリエイティブごとの比較ができ、クリエイティブごとの数値をレポートで見られるようになります(出典:広告媒体に入稿する際、クリエイティブにパラメータを付与するメリットは何ですか?|Squad beyond FAQ)。上限を変えたキャンペーンと変えていないキャンペーンで別のパラメータを付けておけば、LPに来た後の行動を分けて比べられます。

Squad beyondのレポートには、クリエイティブごとの数値を見るレポートや、Versionとクリエイティブの組み合わせの効果を見る「Branch Operation」があります。配信金額や媒体のインプレッションなどを反映するには広告連携が必要です(出典:レポートの種類|Squad beyond FAQ)。

7-2. Versionを複製して、上限を変えた後の受け皿を比べる

同じ人に何度も広告を見せる設定にすると、LPにも「すでに広告を何度か見た人」が増えます。こうした人に合わせてファーストビューを変えたい場合は、既存のVersionを複製して、ファーストビューやCTAボタンだけを差し替えた版を作れます(出典:Versionを複製する|Squad beyond FAQ)。

複数のVersionは、配信タイプ「同一URL配信」のbeyondページで配信割合を1以上にすると、同じ配信URLでABテストとして出し分けられます。配信割合はレポートの結果に合わせて増減でき、0にしたVersionは配信されません(出典:ABテストを実施する|Squad beyond FAQ、Versionの配信割合について|Squad beyond FAQ)。広告の設定を変えずにLPだけを比べられるので、「上限の変更による差」と「LPの違いによる差」を分けて考えられます。ABテストの進め方は「ABテストの成功事例6選|検証スピードを高める進め方・注意点も解説」も参考にしてください。

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8. フリークエンシーについてよくある質問

Q. フリークエンシーとは簡単に言うと何ですか?

1人のユーザーに広告が表示された回数のことです。Metaのヘルプでは「各Metaアカウントが広告を見た平均回数」と説明され、インプレッション数をリーチで割って計算します。Google広告では「平均表示頻度(ユーザーあたり)」、LINEヤフー広告では「平均接触回数」という指標名で表示されます。平均値なので、1回しか見ていない人と何度も見た人が混ざっている点に注意して見ます。

Q. リーチとフリークエンシーの違いは何ですか?

リーチは広告を1回以上見た「人数」、フリークエンシーはその人たちが平均で何回見たかという「回数」です。インプレッション数はリーチとフリークエンシーを掛け合わせた数になるため、同じインプレッション数でも、多くの人に少ない回数で届けた場合と、少ない人に多い回数で届けた場合があります。どちらに寄っているかは、リーチとフリークエンシーを並べて見ると分かります。

Q. リーセンシーとはどう違いますか?

フリークエンシーは広告を見せる「回数」、リーセンシーは広告とユーザーが接触する「間隔」です。LINEヤフー for Businessの解説でもこのように整理されています。同じ「3回」の上限でも、期間を1日にするか1週間にするかで接触の間隔は変わります。フリークエンシーキャップの期間を決めるときは、商品を検討する期間の長さに合わせて、回数と間隔の両方を考えます。

Q. フリークエンシーの目安は何回ですか?

Google広告・LINEヤフー広告・Meta・TikTokの公式ヘルプには、推奨する回数は書かれていません。LINEヤフー for Businessの解説も、最適な回数は一概にいえず、テストして判断するよう勧めています。まず頻度の分布や平均接触回数でいまの状態を確認し、上限を変えた前後でCV数とCPAを比べて決めるのが確実です。比べるときは、Squad beyondのようにLP側でもクリエイティブごとの数字を分けて見られる環境があると、広告の設定とLPのどちらが効いたのかを切り分けやすくなります。

Q. フリークエンシーが高いと効果は下がりますか?

一律には言えません。Metaのヘルプでは、繰り返し表示することで認知度を上げ、広告想起を促せるとされています。一方で、フリークエンシーの増加に伴ってパフォーマンスが低下し始めた場合は、広告疲れの可能性があるため、クリエイティブやターゲット設定の変更を検討するよう書かれています。数字が落ちたときは、上限を下げる前に、クリエイティブを差し替えた版や、LPのファーストビューを変えた版を用意して比べると原因を絞り込めます。Squad beyondならVersionを複製して並べて配信できます。

Q. Yahoo!広告(LINEヤフー広告)とFacebook広告ではどこで設定しますか?

LINEヤフー広告のディスプレイ広告では、キャンペーンの設定でフリークエンシーキャップを設定し、期間(日・週・月)、回数(1〜100)、階層(キャンペーン・広告グループ・広告)を選びます。Meta広告(Facebook広告)では、「認知」と「エンゲージメント」のキャンペーンでフリークエンシーを管理でき、オークションではフリークエンシーキャップ、予約ではターゲットフリークエンシーとフリークエンシーキャップから選びます。設定を変えた後は、LP側の成果も同じ期間で比べておくと判断を誤りにくくなります。Squad beyondでは入稿URLのパラメータでクリエイティブごとの数値を分けて確認できます。

9. まとめ

  • フリークエンシーは、1人のユーザーに広告が表示された回数。計算は「インプレッション数÷リーチ」で、平均値なので分布もあわせて見る
  • リーチは「人数」、フリークエンシーは「回数」、リーセンシーは「間隔」
  • フリークエンシーキャップの期間の単位・階層・数え方・使えるキャンペーンは媒体ごとに違う。Google広告のディスプレイは作成後に設定、デマンド ジェネレーションは非対応
  • 目標フリークエンシーは平均の回数で、上限ではない。一部のユーザーには目標より多く表示されることがある
  • 「適正回数は〇回」は公式ヘルプに示されていない。目的を決め、分布を見て、上限を変えた前後をCVとCPAで比べて決める

上限の設定を変えた効果を正しく判断するには、広告の管理画面の数字だけでなく、LPに来た後の成果を同じ条件で比べることが欠かせません。Squad beyondのパラメータ付きの入稿とVersionの複製を使うと、広告側とLP側の変化を分けて検証できます。

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