SNS広告の費用|媒体別の最低予算と課金方式
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「SNS広告を出したいが、最低いくらかかるのか分からない」「媒体によって何にお金がかかるのかが違うらしい」。社内で予算を取る前に、まずこの2つで手が止まる方は多いのではないでしょうか。
SNS広告の費用には、決まった料金表がありません。多くの媒体は広告主が予算を決め、単価はオークションで決まります。ただし、最低予算の決め方、何に対して課金されるか、使える支払い方法は媒体ごとに違い、米ドルでしか最低額を示していない媒体もあります。
この記事では、Meta(Facebook・Instagram)、X、TikTok、LINEヤフー広告(LINEの配信面)、YouTube、LinkedIn、Pinterestの7媒体について、公式ヘルプ(2026年10月20日時点の記載)にある最低予算・課金方式・支払い方法を一覧で比べ、1日の予算を超えて消化されるときのルールと、作成後に変えられない設定までまとめます。
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目次
1. SNS広告の費用は「最低予算」と「課金方式」で決まる
1-1. 料金表はなく、単価はオークションで決まる
SNS広告の多くは、広告を表示する機会のたびにオークションが行われ、そこで勝った広告が表示されます。Metaは、利用者に広告を表示する機会があるときは必ず広告オークションが実施されると説明しています(出典:広告オークションについて|Metaビジネスヘルプセンター)。X広告も、各アクションの価格は固定のレートではなく、オークションで決まるとしています(出典:X広告の料金|X Business)。
そのため、「1クリック◯円」といった相場は、この記事で扱う7媒体の公式ヘルプには載っていません。広告主が自分で決められるのは、予算と入札の方法です。SNS広告の運用の全体像は「SNS広告とは?5ステップで理解できる効果的な運用方法を徹底解説」で解説しています。
1-2. 最低予算の決め方は媒体ごとに違う
最低予算は、媒体によって「金額で決まっている」「決まっていない」「条件で変わる」の3つに分かれます。TikTokとLinkedInは米ドルで金額を示し、Xは最小金額を設定していないと明記しています。Metaは、最小予算は国や目的によって異なる場合があるとしています。
米ドルでしか示されていない金額を、この記事では円に換算しません。為替で変わるうえ、日本円のアカウントで実際に求められる最低額は、管理画面の表示で確認する必要があるためです。
1-3. 課金されるのは「何が起きたとき」かも媒体ごとに違う
同じ予算でも、表示に対して払うのか、クリックに対して払うのか、動画の視聴に対して払うのかで、結果の数え方が変わります。媒体によっては、最適化する対象と課金の対象がずれることもあります(2章のPinterest)。比べるときは、最低予算と課金方式をセットで見るのが確実です。
2. 媒体別の最低予算・課金方式・支払い方法の比較
7媒体の公式ヘルプの記載を1つの表にまとめました。
| 媒体 | 最低予算(公式の記載) | 主な課金方式 | 日本で使える支払い方法 |
|---|---|---|---|
| Meta(Facebook・Instagram) | 金額は国や目的で異なる。満たさないと広告マネージャにアラート。おすすめの設定は$5以上・7日以上 | 通常はインプレッション。目的に応じてリンクのクリックや動画の視聴も選べる | クレジットカード(American Express・JCB・Mastercard・Visa)、PayPal、手動決済 |
| X | 最小金額なし。最低入札額は請求可能なアクションあたり0.01ドル | 目的ごとの「請求可能なアクション」 | クレジットカード・デビットカード(JCBは日本円か米ドルのみ)。月額1,000万円以上はIO |
| TikTok | キャンペーン50米ドル以上、広告セット1日20米ドル以上 | CPM・oCPM・CPV・CPC | 手動払い(カード・PayPal・LinePay・銀行振込)、自動払い、月次請求 |
| LINEヤフー広告(LINEの配信面) | 決まった料金や初期費用はない | クリック・ビューアブルインプレッション・動画再生・友だち追加 | クレジットカード(前払い/後払い)、銀行振込(前払い) |
| YouTube(Google広告) | 最低予算の金額の記載なし。1日の費用は平均予算の2倍、1か月は30.4倍が上限 | 広告視聴単価制は視聴、目標インプレッション単価などはインプレッション | 後払い(日本は新しいアカウントで前払いを使えない) |
| 1日10ドル、開始前の通算予算100ドル | 自動の入札戦略はインプレッション。手動入札はクリック・インプレッション・動画視聴・送信 | 初めては一般にクレジットカード | |
| 最低予算の記載なし。下限入札単価は国と種類で異なる | 落札に必要な最小額。比較検討の目的はピンクリックに請求 | 主要クレジットカード・デビットカード、JCB(プリペイドカードとPayPalは不可) |
出典:各媒体の公式ヘルプ(2-1〜2-7に個別に記載)
ここからは、表の根拠と注意点を媒体ごとに見ていきます。
Meta(Facebook・Instagram)|最低予算は国や目的で変わる
Metaの「最小予算のベストプラクティス」は、米ドルを使って最小予算の要件を説明しており、最小予算は国や目的によって異なる場合があるとしています。ビジネスバーティカル、予算タイプ、入札戦略、最適化、通貨、掲載期間などを考慮して最小予算とおすすめの金額を決め、予算が最小予算を満たしていない場合は広告マネージャにアラートが表示されます(出典:最小予算のベストプラクティス|Metaビジネスヘルプセンター)。結果の単価目標の入札戦略を使う場合は、1日の予算を目標の金額の5倍以上にするよう勧めています(出典:同上)。
よく引用される「$5以上・7日以上」は、最低額ではなく「おすすめの設定」として書かれています(出典:Facebook広告とInstagram広告の価格と費用: 概要|Meta for Business)。
課金は、広告の作成時に特に指定されない限り、通常はインプレッション数に基づいて行われます(出典:Metaの広告料金の請求のしくみ|Metaビジネスヘルプセンター)。目的によっては、リンクのクリックや動画を一定割合視聴されたときを課金対象に選べます。ただし、新しい広告アカウントは、インプレッションでの課金で10米ドル以上を消化するまで、ほかの課金対象に切り替えられません(出典:請求について|Metaビジネスヘルプセンター)。
日本で使える支払い方法は、American Express・JCB・Mastercard・Visaのカード、PayPal、PayPalを含む地域限定の手動決済方法です。手動決済は、広告アカウントの国が日本・通貨が日本円で、最初に広告アカウントを設定する際に手動決済を選んだ場合にだけ追加できます(出典:Meta広告で利用できる支払い方法|Metaビジネスヘルプセンター)。Instagramでの出し方と、アプリから支払うときの注意点は「インスタ広告の出し方と費用|2つの経路と予算の決め方」で解説しています。
X|最小金額なし、最低入札額は0.01ドル
X公式ヘルプは、X広告には最小金額が設定されておらず、支払う金額はいつでも調整できるとしています(出典:X広告の料金|X Business)。キャンペーンでは日別予算を選べ、その金額を超えて課金されることはないとされています(出典:キャンペーンの基本|X Business)。
課金されるのは、キャンペーンの目的ごとに決まった「請求可能なアクション」が起きたときだけです。入札額は、請求可能なアクションあたり0.01ドルの最低入札額以上で設定できます。課金はセカンドプライスオークションで、公式の例では1.40ドルで入札し、1.00ドルの広告に勝った場合の課金は1.01ドルです(出典:入札とオークションに関するよくある質問|X Business)。
支払いはクレジットカードかデビットカードで、JCBは日本円か米ドルでの支払いにだけ使えます。カードの登録時には、有効性を確かめるために5ドル(または700円)が仮に請求され、7日以内に取り消されます。月額1,000万円以上を考えている場合は、IO(請求書払い)をリクエストできます(出典:お支払いの基本|X Business)。
TikTok|キャンペーン50米ドル、広告セット1日20米ドル
TikTok広告マネージャーは、キャンペーンと広告セットの両方に最低予算を設けています。日予算の場合、キャンペーンは50米ドル以上、広告セットは20米ドル以上です。広告セットを通算予算にする場合は、20米ドルに予定日数を掛けた額が最低で、公式の例では31日間で620米ドル以上です(出典:TikTok広告マネージャーでの広告予算について|TikTok広告ヘルプセンター)。
入札方法は、CPM(1,000インプレッションごと)、oCPM(最適化インプレッション課金)、CPV(6秒以上の視聴などで課金)、CPC(クリックごと)の4つです(出典:入札方法について|TikTok広告ヘルプセンター)。
請求先が日本の場合、日本円の手動払いではカード決済・PayPal・LinePay・銀行振込、自動払いではカード決済・PayPal、日本円の月次請求では銀行振込・カード決済・PayPal・LinePayが使えます(出典:アジア太平洋(APAC)対応の支払い方法|TikTok広告ヘルプセンター)。
LINEヤフー広告|LINEの配信面はディスプレイ広告で出す
LINE広告は、2026年10月26日(月)に新規作成・編集と広告配信を停止する予定で、今後はLINEヤフー広告を使うよう案内されています(出典:【LINE広告】LINE広告の機能停止および配信終了スケジュールのご案内|LINEヤフー for Business)。LINEのトークリストなどの配信面には、LINEヤフー広告 ディスプレイ広告(運用型)で広告を出します(出典:LINEヤフー広告 ディスプレイ広告(運用型)|LINEヤフー for Business)。移行の進め方は「LINEヤフー広告への移行ガイド|10月配信停止までに進めたい実務」にまとめています。
ディスプレイ広告(運用型)には決まった料金や初期費用がなく、金額を自由に設定できます。課金タイプは、クリック課金、ビューアブルインプレッション課金(1,000ビューアブルインプレッションごと)、動画再生課金、LINE公式アカウントの友だち追加課金の4つです。支払いはクレジットカード(前払い/後払い)か銀行振込(前払い)から選びます(出典:LINEヤフー広告 ディスプレイ広告(運用型)の料金・費用|LINEヤフー for Business)。
前払いでクレジットカードから入金する場合、手動入金は1,000円以上・1,000円単位、自動入金は3,000円以上・1,000円単位で設定し、引き落とされる額には消費税が加算されます。銀行振込は手動入金のみで、アカウント残高に反映されるまで3営業日程度かかります(出典:前払い方式について(銀行振込/クレジットカード)|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
YouTube|最低予算の金額は示されていない
YouTube広告はGoogle広告から出します。Google広告のヘルプには、最低予算の金額は書かれていません。その代わり、ほとんどのキャンペーンで、特定の日の費用の上限は1日の平均予算の2倍、特定の月の費用の上限は1日の平均予算の30.4倍と決められています(出典:費用の上限について|Google 広告 ヘルプ)。
課金のタイミングは、フォーマットと入札戦略で決まります。スキップ可能なインストリーム広告を広告視聴単価制で出す場合は、30秒間(30秒未満の広告は最後まで)視聴されたか、30秒経つ前に動画が操作されたときに料金が発生します。目標インプレッション単価、目標コンバージョン単価、コンバージョン数の最大化では、インプレッション数に基づいて料金が発生します(出典:動画広告フォーマットの概要|Google 広告 ヘルプ)。フォーマットごとの特徴は「YouTube広告の種類とは?6つの形式と目的別の選び方」で解説しています。
支払いについて、日本は新しいアカウントで前払いを利用できない国・地域に含まれており、支払い設定は後払い(要件を満たしている場合は毎月の請求書発行)のみです(出典:前払いのお支払い設定|Google 広告 ヘルプ)。後払いでは、毎月1日か、費用が支払い基準額に達した時点で請求されます(出典:Google 広告のお支払い設定について|Google 広告 ヘルプ)。
LinkedIn|1日10ドル、通算100ドル
LinkedInの公式ページでは、1日の最低予算は広告フォーマットを問わず10ドルです。開始前のキャンペーンの通算予算の最低額は100ドルで、開始後は1日の最低予算10ドルに予定日数を掛けた額に変わります(出典:Maximize your budget|LinkedIn Marketing Solutions)。手動入札の最低入札額は、結果ごとに0.01ドル(または現地通貨で同等の金額)です(出典:手動入札について|LinkedInヘルプ)。
課金は入札戦略で変わります。配信の最大化と単価上限はインプレッションに応じて請求され、手動入札では目的や広告フォーマットに応じて、インプレッション数、クリック数、送信数、動画視聴数などに応じて請求されます(出典:入札戦略について|LinkedInヘルプ)。
初めて広告を出す場合、最初の支払い方法は一般にクレジットカードです(出典:広告アカウントの設定|LinkedInヘルプ)。カード払いのしきい値は初めは100ドルに設定され、支出がしきい値を超えると翌日に、超えなければ翌月1日に請求されます(出典:クレジットカードでのお支払いの請求頻度としきい値|LinkedInヘルプ)。
Pinterest|支払うのは落札に必要な最小額
Pinterestのヘルプには、最低予算の金額は書かれていません。下限入札単価はキャンペーンの種類と国によって異なり、複数の国を対象にした場合は、各国の下限額を米ドルに換算して最も高いものが適用されます。支払う金額は、入札額に関係なく、オークションで落札するのに必要な最小額です。公式の例では、3ドルで入札して落札に必要な最小額が0.50ドルなら、支払うのは0.50ドルです(出典:入札単価を設定する|Pinterest ヘルプ)。
注意したいのは、比較検討の目的では、ピンクリック数とアウトバウンドクリック数のどちらで最適化しても、ピンクリックに対して請求される点です(出典:アドグループを作成する|Pinterest ヘルプ)。サイトに来た人数だけで単価を計算すると、請求額とずれます。
支払いには主要なクレジットカードとデビットカード、日本ではJCBも使えます。プリペイドカードとPayPalは使えません(出典:利用できるお支払い方法|Pinterest ヘルプ)。請求は、毎月1日に前月分を請求するか、お支払い基準額に達した時点で請求するか、いずれか早い方です(出典:請求の仕組み|Pinterest ヘルプ)。
3. 1日の予算は上限ではない|媒体ごとの超過ルール
多くの媒体で、1日の予算は「その日に使ってよい上限」ではなく「平均」として扱われます。日によっては設定額を超えて消化されるため、予算の管理は週や月の単位で見る必要があります。
| 媒体 | 1日に超えうる幅 | 超えない範囲(公式の記載) |
|---|---|---|
| Meta | 1日の予算を最大75%超過することがある | 1週間で1日の予算の7倍を超えない |
| Google(YouTube) | 1日の平均予算の2倍まで | 1か月で1日の平均予算の30.4倍まで |
| 1日の予算を最大100%超えることがある | 1週間で1日の予算の7倍を超えない | |
| LINEヤフー広告 | 1日の予算を大幅に超えたコストが発生する場合がある | 請求対象は1日の予算の200%まで。1カ月の請求限度額は1日の予算×日数が基準 |
| X | ― | 日別予算を超えて課金されない |
出典:予算について|Metaビジネスヘルプセンター、費用の上限について|Google 広告 ヘルプ、予算の設定について|LinkedInヘルプ、キャンペーンの1日の予算と請求について【運用型】|LINEヤフー広告 ヘルプ、キャンペーンの基本|X Business
たとえばLinkedInの公式の例では、1日の予算を100ドルにすると、ある日の支出は最大200ドルになることがありますが、その週の合計は700ドルを超えません(出典:予算の設定について|LinkedInヘルプ)。日ごとの数字だけを見て配信を止めると、媒体の学習や配信の調整を途中で切ることになります。日予算を上げる判断の考え方は「広告の日予算を上げるべきタイミング|判断軸と上げ方の手順」で扱っています。
4. 通貨と支払い方式は後から変えられないことが多い
SNS広告の費用で見落としやすいのが、アカウントを作るときに決める設定です。いくつかの媒体では、通貨や支払い方式を作成後に変更できません。
| 媒体 | 作成後に変えられない設定(公式の記載) |
|---|---|
| Meta | 手動決済は、最初に広告アカウントを設定する際に選んだ場合だけ追加できる |
| TikTok | タイムゾーン・地域・企業名・通貨(変更はカスタマーサポート)。自動払いにすると手動払いに戻せない |
| LINEヤフー広告 | 支払い方式(前払い/後払い)。検索広告とディスプレイ広告は別々に設定する |
| 通貨と会社ページ | |
| 居住国と、それで決まる支払い通貨 |
出典:Meta広告で利用できる支払い方法、アカウント設定に関するよくある質問|TikTok広告ヘルプセンター、TikTok広告の請求オプション|TikTok広告ヘルプセンター、ステップ4:お支払い方法を設定しましょう【運用型】|LINEヤフー広告 ヘルプ、キャンペーンマネージャーで広告アカウントを作成する|LinkedInヘルプ、Pinterest アドについて|Pinterest ヘルプ
社内の予算管理が日本円なら、アカウントを作る前に通貨を日本円に決めておきます。請求書払いや銀行振込を使いたい場合も、経理の担当者と支払い方式を先に決めてから作成すると、作り直しを防げます。
5. SNS広告の費用でよくある失敗例
5-1. 失敗例1:米ドル建ての最低予算を見落として予算が組めない
症状:TikTok広告で、少額の日本円の予算を複数の広告セットに分けて計画すると、広告セットごとの最低予算に届かず、計画どおりに広告セットを作れないことがある。
原因:TikTok広告マネージャーの最低予算は、キャンペーン50米ドル、広告セット1日20米ドルと米ドルで決められています。最低額は広告セットごとにかかるため、広告セットを増やすほど、必要な予算の合計も増えます(出典:TikTok広告マネージャーでの広告予算について)。
対策:日本円のアカウントでは、管理画面に表示される最低額を確認してから予算を組み直します。広告セットの数を減らし、1つの広告セットに最低額以上の予算を割り当てます。
回避策:予算を社内で申請する前に、使う媒体の最低予算が「何の単位に」「どの通貨で」かかるかを表にしておきます。LinkedInの1日10ドルも同じく米ドルで示されているため、円の見積もりは管理画面で確かめる手順を入れておきましょう。
5-2. 失敗例2:1日の予算を上限だと思って、超えた日に配信を止める
症状:1日の予算を1万円に設定したキャンペーンで、ある日の消化額が1万円を大きく超えると、設定が効いていないと考えて配信を止めたり予算を下げたりしてしまうことがある。
原因:多くの媒体で、1日の予算は平均の金額です。Metaは最大75%の超過、LinkedInは最大100%の超過、Googleは1日の平均予算の2倍までの消化があると公式に説明しています。そのかわり、週や月の単位では上限が決まっています(3章)。
対策:日ごとの消化額ではなく、週(Meta・LinkedIn)や月(Google・LINEヤフー広告)の単位で、上限の範囲に収まっているかを確認します。上限の範囲内であれば、日によるばらつきだけを理由に設定を変えません。
回避策:予算を共有するときに、「1日の予算は平均で、日によって超える。週や月で上限がある」と最初に伝えておきます。期間と総額が決まっている施策なら、通算予算(期間全体の予算)を使うと合計額で管理できます。
5-3. 失敗例3:支払い方式を後から変えようとしてアカウントを作り直す
症状:クレジットカードで始めた広告アカウントを、あとから請求書払いや銀行振込に切り替えようとすると、同じアカウントでは変更できず、新しいアカウントの作成が必要になることがある。
原因:LINEヤフー広告では、支払い方式は設定すると後から変更できません。TikTokは自動払いにすると手動払いに戻せず、Metaの手動決済は最初に広告アカウントを設定するときに選んだ場合しか追加できません(4章)。
対策:変更できない場合は、正しい支払い方式で新しい広告アカウントを作ります。新しいアカウントでは計測の設定と広告の入稿をやり直すことになるため、その工数も見積もっておきます。
回避策:アカウントを作る前に、経理の担当者と「どの通貨で」「前払いか後払いか」「カードか振込か」を決めておきます。代理店や外部の運用者にアカウントの作成を任せる場合も、この3つを指定してから作成してもらいましょう。
6. 広告費の効率はLPで変わる|Squad beyondでできること
ここまでの最低予算や課金方式は、広告の「入口」でかかるお金の話です。一方、購入や申込みが起きるのは、広告をクリックした後のLPです。Google広告のヘルプは、アクション単価(CPA)を、アクションを獲得するためにかかった合計費用をアクションの数で割ったものとして定義しています(出典:アクション単価: 定義|Google 広告 ヘルプ)。
説明用の数字で見ると、広告費10万円でLPに1,000人が来て、申込みが10件ならCPAは1万円です。同じ広告費と同じ人数でも、LPの改善で申込みが20件になれば、CPAは5,000円になります。媒体の単価を下げられなくても、LP側の転換率を上げれば、同じ広告費で得られる成果は増えます。
6-1. 広告連携で、媒体の費用とLPの成果を同じ画面で見る
Squad beyondの「広告連携」を使うと、広告媒体の配信金額をSquad beyondのレポートに反映できます。配信金額が反映されることで、CPC・CPAのデータも同時に反映され、媒体のIMP・CTR・CPM・CPCも見られます(出典:広告連携をするメリットについて|Squad beyond FAQ、広告媒体データをSquad beyondに反映する|Squad beyond FAQ)。TikTokの広告連携は、Smart+を利用している場合でも配信金額を取得できるようになっています(出典:TikTok(広告連携機能)|Squad beyond FAQ)。
なお、広告連携では媒体側のCVデータは反映されません。CVを計測するには、Squad beyondのCVタグを計測したいページに設置してbeyondページと紐づけるか、ASP・計測ツールと連携します(出典:広告媒体と連携するとCVデータも反映されますか?|Squad beyond FAQ)。
6-2. Versionを複製して、同じURLでABテストする
Squad beyondでは、既存のVersionを複製して、ファーストビューやCTAボタンだけを変えた版を作れます(出典:Versionを複製する|Squad beyond FAQ)。配信タイプを「同一URL配信」にすると、1つの配信URLで複数のVersionを表示してABテストができます(出典:配信タイプについて|Squad beyond FAQ)。媒体に入稿したURLを変えずに、複数のLPを比べられます。
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7. SNS広告の費用についてよくある質問
Q. SNS広告は最低いくらから出せますか?
媒体によって違います。X広告は最小金額を設定していません。TikTokはキャンペーン50米ドル以上・広告セット1日20米ドル以上、LinkedInは1日10ドル以上と、米ドルで最低額を示しています。Metaは最小予算が国や目的によって異なるとしていて、満たしていない場合は広告マネージャにアラートが出ます。LINEヤフー広告のディスプレイ広告(運用型)には、決まった料金や初期費用がありません。日本円での最低額は、管理画面の表示で確認してください。
Q. SNS広告の相場はいくらですか?
クリック単価やインプレッション単価の相場は、この記事で扱った7媒体のどの公式ヘルプにも示されていません。単価はオークションで決まり、ターゲット、時期、競合する広告主、広告の品質によって変わるためです。自社の相場を知るには、少ない予算で配信して実績値を取るのが確実です。そのときは単価だけでなく、LPでの申込み率まで合わせて見ると、CPAで媒体を比べられます。Squad beyondの広告連携を使えば、媒体の配信金額をレポートに取り込み、LPごとのCPC・CPAを同じ画面で確認できます。
Q. 米ドルで示されている最低予算は、日本円でいくらですか?
公式ヘルプが米ドルで示している金額は、為替によって変わるため、この記事では円に換算していません。TikTokの最低予算やLinkedInの1日10ドル、Xの最低入札額0.01ドルは、いずれも公式ヘルプでは米ドルの表記です。日本円のアカウントで広告を作ると、管理画面にその時点の最低額が表示されます。社内で予算を申請する前に、管理画面で金額を確かめてから見積もりに入れてください。
Q. 請求書払いや銀行振込はできますか?
媒体ごとに条件が違います。X広告は、月額1,000万円以上を考えている場合にIOをリクエストできます。TikTokは、日本円の手動払いと月次請求で銀行振込が使えます。LINEヤフー広告は、前払いで銀行振込が使え、振込手数料は広告主の負担で、残高への反映まで3営業日程度かかります。Google広告は、日本では後払いのみで、要件を満たしている場合は毎月の請求書発行を利用できます。支払い方式は後から変えられない媒体があるので、アカウントを作る前に決めてください。
Q. どの媒体から始めればいいですか?
費用の面では、最低予算の小さい媒体ほど少額で試せますが、成果が出るかどうかは、届けたい相手がその媒体にいるかと、遷移先のLPで決まります。TikTokやLinkedInは米ドルで最低予算が決まっているので、予算が限られている場合は事前に管理画面で金額を確認しましょう。複数の媒体を試すと、媒体ごとに反応する訴求が違うことがあります。Squad beyondならVersionを複製して媒体別の訴求に変えた版を作り、同一URL配信でABテストできるので、LPを媒体ごとに作り直す手間を抑えられます。
Q. SNS広告の運用を代理店に頼むと、費用はどう変わりますか?
代理店に運用を任せる場合の手数料は、代理店との契約で決まります。この記事で扱った媒体の公式ヘルプには、代理店の手数料についての定めはありません。見積もりを比べるときは、手数料が広告費に含まれるか、最低契約期間があるか、広告アカウントの所有者が誰になるかを確認します。代行を選ぶ基準は「最新のSNS広告運用代行の正解と「脱・丸投げ」戦略|費用相場から自社運用の最適解まで」で解説しています。運用を任せる場合でも、LPの改善は自社で進められます。Squad beyondならVersionを複製してABテストできるので、広告の運用と切り分けてLPの成果を確かめられます。
8. まとめ
- SNS広告には料金表がなく、単価はオークションで決まる。相場は公式ヘルプに示されていない
- 最低予算は媒体ごとに違う。Xは最小金額なし、TikTokはキャンペーン50米ドル・広告セット1日20米ドル、LinkedInは1日10ドル、Metaは国や目的で異なる
- 課金の対象も媒体ごとに違う。Metaは通常インプレッション、Pinterestの比較検討はピンクリックに請求される
- 1日の予算は平均の金額で、日によって超える。週や月の上限で管理する
- 通貨や支払い方式は作成後に変えられない媒体が多い。アカウントを作る前に決めておく
広告費の効率は、媒体の単価だけでなく、遷移先のLPの転換率で変わります。媒体の配信金額とLPの成果を同じ画面で見て、Versionを比べながら改善する運用には、Squad beyondの広告連携とABテストが使えます。
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