リスティング広告の費用|相場の考え方と予算の決め方
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リスティング広告を始めたいが、毎月いくらかかるのか分からない。調べると「月◯万円が相場」のような数字が出てくるけれど、自社に当てはまるのかが判断できない。リスティング広告の費用で、こう迷う方は多いのではないでしょうか。
リスティング広告の費用は、クリックされた回数とクリック単価で決まります。Google広告もLINEヤフー広告も、最低出稿金額の決まりはなく、1日の予算を自分で設定します。クリック単価はキーワードと競合によって変わるため、一律の相場はありません。自社の費用は、キーワードの推定入札単価と、1件の成果にかけられる金額(目標CPA)から見積もるのが確実です。
この記事では、Google広告とLINEヤフー広告の公式ヘルプの原文をもとに、リスティング広告の費用の決まり方、予算の上限の仕組み、相場の調べ方、予算の決め方までをまとめます。
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目次
1. リスティング広告の費用の決まり方
1-1. クリックされたときだけ費用がかかる
リスティング広告(検索広告)は、広告がクリックされたときに費用がかかるクリック課金です。Google広告では、1回のクリックに支払ってもよい上限(上限クリック単価)を設定すれば、通常はその金額を超えて請求されることはありません(出典:実際のクリック単価|Google 広告 ヘルプ)。費用の合計は、次の式で考えられます。
- 広告費 = クリック単価 × クリック数
リスティング広告の仕組みや種類、出稿方法そのものはリスティング広告とは?仕組みや費用、設定手順を解説で解説しています。
1-2. 実際のクリック単価は「1つ下の競合を上回るのに必要な額」
Google広告で実際に支払うクリック単価は、上限クリック単価そのものではありません。公式ヘルプによると、広告ランクの下限値を満たし、かつ掲載順位が1つ下の競合相手の広告ランクを上回るために最低限必要な金額だけが請求されます。掲載順位を争う競合がいない場合は、予約料金のみの支払いになります(出典:同上)。
1-3. 広告の品質が高いと、同じ順位でも単価を抑えられる
掲載順位を決める広告ランクは、大まかに6つの要素で決まります(出典:広告ランクについて|Google 広告 ヘルプ)。
- 入札単価
- 広告とランディングページの品質
- 広告ランクの下限値
- オークションの競争力
- ユーザーが検索に至った背景(コンテキスト)
- アセットなどの広告フォーマットの見込み効果
入札単価だけでなく、広告とランディングページの品質も広告ランクに入っています。LINEヤフー広告でも、クリック単価は入札価格をもとに広告の品質を考慮して決まり、品質が高いと単価を抑えられるとされています(出典:広告の品質について【検索広告】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。つまり、ランディングページの改善は、成果を上げるだけでなく、クリック単価にも関係します。
2. 最低出稿金額と予算の上限
2-1. Google広告:1日の予算は平均。上限は2倍・月30.4倍
Google広告の公式ヘルプには、最低出稿金額を定めた記載は見当たりません。予算は、キャンペーンごとの「1日の平均予算」で設定します。ほとんどのキャンペーンでは、1日の費用の上限は1日の平均予算の2倍、1か月の費用の上限は1日の平均予算の30.4倍です。公式の例では、1日の平均予算を1,000円にすると、1日の費用の上限は2,000円、1か月の費用の上限は30,400円になります(出典:予算の概要|Google 広告 ヘルプ)。
日によっては1日の予算を上回る額が使われますが、上限を超える額を支払うことはありません。月の予算から1日の予算を決めるときは、月の予算を30.4で割ります。
2-2. LINEヤフー広告:最低出稿金額なし、1日の予算は100円から
LINEヤフー広告の検索広告は、公式の料金ガイドで最低出稿金額の設定がなく、初期費用もかからないとされています(出典:LINEヤフー広告 検索広告 料金ガイド)。1日の予算の設定は必須で、100円以上・100円単位で設定でき、管理画面の金額はすべて税抜きです(出典:検索広告のキャンペーンの1日の予算について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。入札価格は1円〜80,000円の範囲で設定できます(出典:キーワードの入札戦略と入札価格の設定について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
LINEヤフー広告でも、1日の予算を超えたコストが発生する日がありますが、1日の請求対象は1日の予算の200%まで、1か月の請求限度額は「1日の予算×30.4日」です(出典:検索広告の1日の予算を超過した場合の請求について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
2-3. 支払いと消費税
Google広告は、日本では新しいアカウントで前払いを利用できず、後払い(要件を満たせば毎月の請求書発行)になります。後払いは、毎月1日か、費用がお支払い基準額に達した時点で請求されます。日本ではGoogle合同会社がリセラーとして明細書を発行し、10%の消費税が課されます(出典:前払いのお支払い設定、後払いのお支払い設定、月別明細書について|Google 広告 ヘルプ)。
LINEヤフー広告の支払いは、前払い(クレジットカード・銀行振込)と後払い(クレジットカード)があり、設定後は変更できません(出典:お支払い方法について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
3. 相場の考え方|一律の相場はない
3-1. 「月◯万円が相場」は自社には当てはまらない
リスティング広告の費用について、Google広告の公式ヘルプには相場の金額は示されていません。クリック単価は、キーワード、競合の数と入札、広告とランディングページの品質、検索の背景によって変わります。同じ業種でも、狙うキーワードが違えば単価は大きく変わるため、「月◯万円が相場」という数字は、自社の予算の根拠になりません。
3-2. キーワードプランナーで「自社の相場」を調べる
自社が狙うキーワードの単価の目安は、Google広告のキーワードプランナーで調べられます。キーワードプランナーには、次の2つの値が表示されます(出典:キーワード プランナーの使い方|Google 広告 ヘルプ)。
| 指標 | 意味 |
|---|---|
| ページ上部に掲載された広告の入札単価(低額帯) | 過去にそのキーワードでページ上部に広告を表示した広告主の入札単価のうち、低い範囲(第20百分位数の近似値) |
| ページ上部に掲載された広告の入札単価(高額帯) | 同じく高い範囲(第80百分位数の近似値) |
この入札単価の範囲は、過去30日間のデータです。キーワードプランナーでは、入札単価と予算を入れると、クリック数・費用・表示回数などの予測も1日あたりの値で確認できます。基本機能を使うには、支払い情報を入力してアカウントの設定を完了しておく必要があります(出典:キーワード プランナーについて|Google 広告 ヘルプ)。新しいアカウントでは、過去の実績がないため予測と実際がずれることがある点も、公式ヘルプで説明されています。
Google広告の公式ヘルプは、予算について「少額から始め、新しい予算を適用したら、キャンペーンのパフォーマンスを毎日確認する」こと、キーワードプランナーの見積もりを参考に入札単価と予算を設定することを案内しています(出典:予算を設定する|Google 広告 ヘルプ)。
4. 予算の決め方|目標CPAから逆算する
4-1. 予算の目安=目標CPA×獲得したい件数
LINEヤフー広告の公式の解説では、予算の目安を「顧客獲得単価(CPA)× 獲得したい成果数」で出す方法が示されています(出典:検索広告の料金|LINEヤフー for Business)。1件の申込みや購入にかけられる金額(目標CPA)を先に決めておくと、予算の根拠を説明できます。CPAの考え方や目標の立て方は広告のキホン「CPA」とは?定義、目標設定・改善メソッドを解説で詳しく解説しています。
説明用の数字で、目標CPAが15,200円、月に20件の申込みを獲得したい場合は、次のように計算します。
- 月の予算 = 15,200円 × 20件 = 304,000円
- Google広告の1日の平均予算 = 304,000円 ÷ 30.4 = 10,000円
4-2. 1日の予算と入札価格の関係
LINEヤフー広告の公式ヘルプでは、1か月の広告予算から1日の予算とクリック単価を決める手順が示されています。1か月の予算が60,000円なら、1日の予算は60,000円÷30日で2,000円、1日に20クリックを希望するなら、クリック単価は2,000円÷20クリックで100円です。1日の予算と入札価格を同じ金額にすると、1日に1クリックしか獲得できない点にも注意が必要です(出典:1カ月の広告予算と、広告のクリック単価を決めましょう|LINEヤフー広告 ヘルプ)。
4-3. CPA=クリック単価÷CVR。LPのCVRで費用対効果が変わる
1件あたりの獲得単価(CPA)は、クリック単価をLPのコンバージョン率(CVR)で割った値になります。
- CPA = クリック単価 ÷ CVR
たとえば、クリック単価が200円でCVRが1%ならCPAは20,000円、同じクリック単価でCVRが2%ならCPAは10,000円です。同じ予算でも、LPのCVRが2倍になれば獲得できる件数も2倍になります。クリック単価を下げる工夫と同じくらい、遷移先のLPで申込みにつなげる改善が、リスティング広告の費用対効果を左右します。
4-4. 自動入札は、成果の件数が見込めてから
自動入札を使う場合、各媒体は一定のコンバージョン数を前提にしています。LINEヤフー広告は、コンバージョン数の最大化・コンバージョン価値の最大化・コンバージョン単価の目標値の自動入札について、1か月以上の期間に30件以上のコンバージョンが見込めるキャンペーンでの利用を推奨しています(出典:自動入札タイプ別の設定条件について【検索広告】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。Google広告は、目標コンバージョン単価の評価に少なくとも30件のコンバージョンを含めることを推奨し、費用が1日の平均予算の最大2倍に達しても差し支えない予算にするよう案内しています(出典:目標コンバージョン単価について|Google 広告 ヘルプ)。
5. 費用で失敗しやすい3つのポイント
実際につまずきやすいのはこの3つです。症状・原因・対策・回避策の順に並べます。
5-1. 1日の予算を超えて費用が使われた
症状:Google広告で1日の予算を5,000円にしたのに、ある日の費用が9,000円を超えていた。設定が効いていないのではと不安になり、予算を下げてしまう。
原因:Google広告の1日の予算は平均の金額で、ほとんどのキャンペーンでは、特定の日の費用は1日の平均予算の2倍まで使われることがあります。その代わり、1か月の費用は1日の平均予算の30.4倍を超えないように調整されます。LINEヤフー広告でも、1日の請求対象は1日の予算の200%までです。
対策:日ごとの費用ではなく、月の費用が「1日の予算×30.4」に収まっているかで判断する。上限を超えて配信された分は請求されない。
回避策:社内で予算を共有するときに、1日の予算は平均であって上限ではないこと、月の上限は1日の予算の30.4倍であることを最初に伝えておくこと。月の予算から1日の予算を逆算するときも、30.4で割るのが公式の計算です。
5-2. 予算と入札価格を同じ金額にして、ほとんどクリックが取れない
症状:1日の予算を1,000円、クリック単価の上限も1,000円にしたところ、1日に1回程度しかクリックされない。
原因:1日の予算と入札価格を同じ金額にすると、1日に獲得できるクリックは1回分になります。LINEヤフー広告の公式ヘルプも、この設定では1日1クリックしか獲得できないと注意しています。
対策:1日の予算を、希望するクリック数で割って入札価格を決める。1日の予算が2,000円で20クリックを希望するなら、入札価格は100円が目安になる。キーワードプランナーの推定入札単価と比べて、その単価で上部に表示されるかも確認する。
回避策:予算を決める順番を「目標CPA×件数=月の予算」「月の予算÷日数=1日の予算」「1日の予算÷希望クリック数=入札価格」に固定しておくこと。順番を決めておけば、入札価格だけが先に決まってしまうことを防げます。
5-3. 相場どおりの予算を入れたのに、成果が出ない
症状:解説記事にあった「月◯万円が相場」をもとに予算を決めたが、申込みがほとんど入らない。
原因:一律の相場は、自社のキーワードのクリック単価と、LPのCVRを反映していません。クリック単価が想定より高いキーワードを選んでいる、またはLPのCVRが低く、クリックが申込みにつながっていない可能性があります。
対策:キーワードプランナーで自社のキーワードの推定入札単価を確認し、クリック単価×クリック数で費用を見積もり直す。あわせて、LPのCVRを計測し、CPA=クリック単価÷CVR で、目標CPAに届くかを確認する。
回避策:予算は、他社の相場ではなく、自社の目標CPAと獲得したい件数から決めること。配信を始めたら、少額で実績を取り、実際のクリック単価とCVRで予算を見直す流れを決めておきましょう。
6. Squad beyondでリスティング広告の費用対効果を上げる
リスティング広告の費用対効果は、クリック単価と同じくらい、LPのCVRで決まります。Squad beyondでは、次の機能でLPの改善と計測を進められます。
6-1. CVを広告媒体に返す
Squad beyondで計測したCVを、Google広告に反映できます。CVを反映したいLP(beyondページ)の基本情報で、媒体を「Google検索広告」にしてアカウントを連携し、広告アカウントのお客様IDとコンバージョンアクションIDを入力します(出典:Google広告にSquad beyondのCVを反映する|Squad beyond FAQ)。LINEヤフー広告(検索広告)には、Squad beyondが作成するスプレッドシートを使って、コンバージョンデータをインポートする方法で反映できます(出典:Yahoo!広告にSquad beyondのCVを反映する(YSS)|Squad beyond FAQ)。
6-2. LPを複製してCVRを比べる
Squad beyondでは、既存のVersionを複製して、ファーストビューやボタンだけを変えた版をすぐに作れます(出典:Versionを複製する|Squad beyond FAQ)。作った版は、配信割合を決めて同じURLのままABテストができます(出典:ABテストを実施する|Squad beyond FAQ)。広告の設定を変えずにLP側だけでCVRを比べられるので、CPAを下げる改善を広告費を増やさずに進められます。
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7. リスティング広告の費用についてよくある質問
Q. リスティング広告は最低いくらから始められますか?
Google広告の公式ヘルプには、最低出稿金額を定めた記載は見当たりません。LINEヤフー広告の検索広告は、公式の料金ガイドで最低出稿金額の設定がないとされ、1日の予算は100円以上・100円単位で設定できます。ただし、少なすぎる予算ではクリックがほとんど取れず、効果を判断する材料も集まりません。目標CPAと獲得したい件数から予算を逆算し、少額から始めて実績を見ながら調整するのが確実です。
Q. リスティング広告のクリック単価の相場はいくらですか?
公式ヘルプには、一律の相場は示されていません。クリック単価は、キーワード、競合の数と入札、広告とランディングページの品質などで変わります。自社のキーワードの目安は、Google広告のキーワードプランナーで「ページ上部に掲載された広告の入札単価(低額帯)(高額帯)」を確認して調べられます。過去30日間のデータで、上部に表示された広告主の入札単価の第20・第80百分位数の近似値です。
Q. 月の予算はどうやって決めればいいですか?
1件の申込みや購入にかけられる金額(目標CPA)と、月に獲得したい件数を掛けて、月の予算の目安を出します。目標CPAが15,200円で月20件なら、月の予算は304,000円、Google広告の1日の平均予算は304,000円÷30.4で10,000円です。Google広告の1日の平均予算は、月の予算を30.4で割って設定します。予算を決めるときは、CPAがクリック単価をLPのCVRで割った値になる点も押さえておきましょう。CVRを上げられれば、同じ予算で獲得できる件数が増えます。
Q. 広告費以外にかかる費用はありますか?
LINEヤフー広告の検索広告は、公式の料金ガイドで初期費用がかからないとされています。広告費のほかにかかるのは、Google広告では10%の消費税、LINEヤフー広告では入金・決済時に加算される消費税です。運用を代理店に任せる場合は運用手数料がかかりますが、手数料の水準は各社の契約によって異なり、媒体の公式ヘルプには示されていません。
Q. 予算を使い切らない(消化しない)のはなぜですか?
検索数が少ないキーワードだけを選んでいる、入札価格が低くオークションで負けている、広告の品質が低く表示されにくい、といった理由が考えられます。キーワードプランナーで検索数と推定入札単価を確認し、入札価格とキーワードを見直しましょう。Google広告で「予算による制限」と表示される場合は、逆に予算が足りずに表示の機会を逃している状態です。詳しくはGoogle広告「予算による制限」とは?で解説しています。
Q. クリック単価を下げるには、どうすればいいですか?
Google広告の広告ランクには、入札単価だけでなく、広告とランディングページの品質が含まれます。LINEヤフー広告でも、品質が高いと単価を抑えられるとされています。検索した人の意図と広告文・LPの内容をそろえ、LPで知りたいことにすぐ答えられるようにすることが、単価を抑える近道です。Squad beyondなら、LPを複製してファーストビューを変えた版を作り、同じURLのままABテストで比べられます。
まとめ
リスティング広告の費用について、押さえる点を整理します。
- 費用はクリック単価×クリック数。クリックされたときだけ費用がかかる
- 実際のクリック単価は、1つ下の競合を上回るのに必要な額。広告とLPの品質が高いと単価を抑えられる
- Google広告もLINEヤフー広告も最低出稿金額の決まりはない。1日の予算は平均で、月の上限は1日の予算×30.4
- 一律の相場はない。キーワードプランナーの推定入札単価で自社の単価の目安を調べる
- 予算は目標CPA×獲得したい件数で決める。CPA=クリック単価÷CVR なので、LPのCVRで費用対効果が変わる
予算を決めたら、少額で実績を取り、実際のクリック単価とLPのCVRで見直していきましょう。
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