Agent i広告とは?除外設定と成果の見え方を解説
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LINEヤフーのAIエージェント「Agent i」に、広告が配信されるようになりました。ディスプレイ広告(運用型)は2026年7月23日から、検索広告(ショッピング)は8月31日から有償での配信が始まっています。
ただし、広告主が「Agent iに出したい」と思っても、配信先としてAgent iを指定することはできません。逆に「出したくない」場合に止められるかどうかは、広告の種類によって答えが正反対です。成果をレポートで確認できるかどうかも同じく分かれます。
ニュース記事の多くは発表内容の要約にとどまっており、除外設定の可否や、成果がレポートでどう見えるかまでは扱っていません。ここを知らないまま配信を続けると、止めたくても止められない枠に予算が流れ続けることになります。
この記事では、LINEヤフーの公式告知をもとに、広告主にできること・できないことを広告種別ごとに整理します。その上で、対話から流入したユーザーをLPでどう受けるかまで解説します。
目次
1. Agent iの広告とは
Agent iは、LINEヤフーが2026年4月20日に提供を開始したAIエージェントです。LINEの「LINE AI」とYahoo! JAPANの「AIアシスタント」を統合した新ブランドで、買い物やおでかけなどの領域ごとにユーザーの相談に答えます(出典:LINEヤフー株式会社|AIエージェントの新ブランド「Agent i」を本日スタート)。
この回答エリアに、2026年から広告が配信されるようになりました。対象となるのは次の2種類です。
| 広告の種類 | 課金開始 | 2026年9月時点の提供状況 |
|---|---|---|
| ディスプレイ広告(運用型) | 2026年7月23日 | 一部のユーザーを対象にテスト配信中。段階的に拡大予定 |
| 検索広告(ショッピング) | 2026年8月31日 | 配信対象を拡大済み |
どちらも新しい広告メニューが追加されたわけではありません。すでに出稿している既存のキャンペーンが、配信条件に応じてAgent iにも表示されるという仕組みです。
2. 広告主にできること・できないこと
2-1. Agent iを配信先として指定することはできない
まず押さえておきたいのが、Agent iを狙って出稿する方法は用意されていないという点です。LINEヤフーの公式リリースには次のように記載されています(出典:LINEヤフー for Business|AIエージェント「Agent i」におけるテスト配信について)。
広告主が「Agent i」を配信先として個別に指定することはできません。
つまり「Agent i専用のキャンペーンを作る」という運用はできません。既存のディスプレイ広告(運用型)または検索広告(ショッピング)を配信していれば、その一部がAgent iにも表示されます。
2-2. 除外できるのはディスプレイ広告(運用型)だけ
ここが広告種別で分かれる部分です。ディスプレイ広告(運用型)は除外できますが、検索広告(ショッピング)は除外できません。
| 広告の種類 | Agent iへの配信を止められるか | 方法 |
|---|---|---|
| ディスプレイ広告(運用型) | 止められる | プレイスメントターゲティングで search.yahoo.co.jp/chat を「除外」に設定 |
| 検索広告(ショッピング) | 止められない | — |
検索広告については、同じリリースに明記されています。
「Agent i」回答結果エリア内への広告配信は停止できません。
ショッピング広告を配信している場合、Agent iへの露出は選択の余地なく発生します。ブランドの見え方を厳密に管理したい商材では、この点を前提に置く必要があります。
ディスプレイ広告(運用型)で除外する場合は、広告管理ツールから次の手順で設定します。
- 右上の「ツール」から「ライブラリー」の「プレイスメントリスト」を開く
- 「プレイスメントリストを作成」を押し、「除外専用リスト」を選ぶ
- リスト名を入力し、「URLを追加」から
search.yahoo.co.jp/chatを追加して保存する - サイドメニューの「プレイスメント」で、適用する広告グループにチェックを入れて「決定して進む」を押す
プレイスメントリストは1広告グループにつき、配信対象と配信対象外をあわせて10件まで設定できます。同じURLが配信対象と配信対象外の両方に入っている場合は、配信対象外の設定が優先されます。
3. Agent i経由の成果はどう見えるか
除外の可否と同じく、レポートでの見え方も広告種別で分かれます。
| 広告の種類 | Agent i経由の成果を確認できるか | 確認方法 |
|---|---|---|
| ディスプレイ広告(運用型) | 一部できる | パフォーマンスレポートの「配信先URL」に search.yahoo.co.jp が出力される。Agent i分だけの切り分けは不可 |
| 検索広告(ショッピング) | 確認できない | — |
検索広告(ショッピング)については、同じリリースで次のように説明されています。
掲載面ごとの実績は確認できません。また、検索クエリーレポートには「Agent i」への掲載実績は反映されません。
検索クエリーレポートにすら反映されないという点は、実務上の影響が大きい部分です。ショッピング広告の成果のうち、どれだけがAgent i経由なのかを切り分ける手段がありません。全体の数値が動いたときに、原因をAgent iに帰属させられないということになります。
ディスプレイ広告(運用型)も、切り分けられるわけではありません。公式告知が「出力されます」と書いているのは search.yahoo.co.jp であって、search.yahoo.co.jp/chat ではないためです。search.yahoo.co.jp は通常のYahoo!検索結果ページと同じドメインなので、配信先URLレポートではAgent i分と通常の検索面が同じ行にまとまります。
これはレポート側の仕様によるものです。配信先URLの表示は2022年1月に変更されています(出典:LINEヤフー for Business|【ディスプレイ広告】レポート項目「配信先URL」の表示変更について)。
変更後:一部の配信先URLのディレクトリは、最大1階層、またはディレクトリなしで表示。
この変更によるプレイスメントターゲティングへの影響はありません。
実務上のポイントは後半の一文です。除外に指定できる粒度(/chat まで)と、レポートに出力される粒度(ドメインまで)は別物だということになります。ディスプレイ広告(運用型)は「止めることはできるが、止めなかった場合にどれだけ出たかは分からない」状態です。
4. 対話文脈に連動する仕組み
2026年9月1日の発表で、配信のロジックが「対話の文脈に連動するもの」へ拡大されました(出典:LINEヤフー for Business|「Agent i」において、AIとの対話の文脈に応じた広告配信を拡大)。ユーザーがAgent iと商品やサービスについて会話し、知りたいことや欲しいものが具体化した時点で、その文脈に関連する広告が表示されるという仕組みです。
従来のディスプレイ広告は、ユーザー属性や過去の行動履歴をもとに配信先を決めていました。対話文脈連動では、いままさに交わされている会話の内容が判断材料になります。検討の度合いが高いタイミングで接触できる一方で、露出の量は文脈の判定に左右されるため、意図的にコントロールすることはできません。
なお、AI面への広告配信はLINEヤフーに限った動きではありません。Google側のAI面は面によって日本での扱いが分かれており、「AIモードの広告とは?会話型広告のフォーマットと日本での出稿可否」で整理しています。
5. 広告主が今やるべきこと
Agent iへの配信は自動的に始まるため、広告主が新しく設定する項目はありません。やるべきことは次の3つです。
- 自社の配信が対象になっているかを確認する。ディスプレイ広告(運用型)または検索広告(ショッピング)を配信していれば対象です。
- 出したくない場合は除外設定を検討する。ディスプレイ広告(運用型)のみ
search.yahoo.co.jp/chatを除外できます。検索広告(ショッピング)は停止できないため、配信そのものの継続可否で判断することになります。 - クリエイティブの見え方を見直す。対話の途中に表示されるため、一方的な宣伝文よりも、ユーザーが抱えている疑問に答える形の訴求が文脈に馴染みます。
なお2026年10月には、LINE広告とYahoo!広告の統合にともなう配信停止が控えています。移行作業とAgent iへの対応は同じアカウント上で発生するため、まとめて進めるほうが手戻りがありません。移行スケジュールと引き継げないデータについては「LINEヤフー広告への移行ガイド」で解説しています。
6. 対話から流入したユーザーをLPでどう受けるか

対話文脈に連動して配信される広告は、ニーズが具体化したタイミングで表示されます。裏を返すと、すでに検討が進んだ状態のユーザーが遷移してくるということです。通常のディスプレイ広告からの流入とは、LPに求められる役割が変わります。
認知目的の流入であれば、商材の説明から丁寧に始める構成が有効です。しかし検討が進んだユーザーには、前置きが長いLPは離脱の原因になります。どちらの流入が多いかは配信してみないと分からないため、複数のパターンを用意して検証する体制が必要です。
LP最適化プラットフォームのSquad beyondは、LPの制作から複数パターンの作成、A/Bテスト、ヒートマップでの離脱分析までを1つの画面で回せます。広告の配信面が増えていく時期ほど、受け皿を素早く作り替えられる体制が成果を左右します。
7. Agent iの広告についてよくある質問(FAQ)
Q. Agent iだけに広告を出すことはできますか?
A. できません。LINEヤフーは「広告主が『Agent i』を配信先として個別に指定することはできません」と明記しています。ディスプレイ広告(運用型)または検索広告(ショッピング)を配信していると、その一部が配信条件に応じてAgent iにも表示される仕組みです。Agent i専用のキャンペーンを作る運用はできません。
Q. Agent iへの配信を止めることはできますか?
A. 広告の種類によって異なります。ディスプレイ広告(運用型)はプレイスメントターゲティングで search.yahoo.co.jp/chat を除外に設定すれば止められます。一方、検索広告(ショッピング)は「回答結果エリア内への広告配信は停止できません」と公式に記載されており、除外する手段がありません。
Q. Agent i経由の成果はレポートで確認できますか?
A. どちらの広告種別も、Agent i分だけを切り分けることはできません。ディスプレイ広告(運用型)はパフォーマンスレポートの「配信先URL」に search.yahoo.co.jp として出力されますが、通常のYahoo!検索結果ページと同じ表記のため区別が付きません。検索広告(ショッピング)は掲載面ごとの実績を確認できず、検索クエリーレポートにも反映されません。
Q. 追加の費用や申し込みは必要ですか?
A. 新たな申し込みは不要です。既存のキャンペーンがそのまま対象になります。課金はディスプレイ広告(運用型)が2026年7月23日、検索広告(ショッピング)が8月31日に開始されており、通常の広告費に含まれる形で発生します。Agent i向けの追加料金という扱いではありません。
8. まとめ
Agent iへの広告配信は、既存のキャンペーンから自動的に始まります。広告主が新しく設定する項目はありませんが、止めたい場合の選択肢と、成果の見え方は広告種別で正反対です。
- ディスプレイ広告(運用型):
search.yahoo.co.jp/chatの除外で止められる。ただし配信先URLレポートではAgent i分だけを切り分けられない - 検索広告(ショッピング):止められない。掲載面別の実績も検索クエリーレポートにも出ない
ショッピング広告を配信している場合、Agent iへの露出は前提として受け入れることになります。その上で、対話の文脈から遷移してくるユーザーをLPでどう受けるかが、成果を分ける部分です。10月のLINEヤフー広告の統合と合わせて、配信面と受け皿の両方を見直しておくことをおすすめします。
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