インプレッションシェアとは|損失率の見方と改善方法

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インプレッションシェアとは|損失率の見方と改善方法

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リスティング広告のレポートに並ぶ「インプレッションシェア」と「損失率」。数字が低いと何となく不安になるものの、何%なら良いのか、入札単価と予算のどちらを動かせばよいのかが分からず、そのままにしている方も多いのではないでしょうか。

インプレッションシェアは、広告が表示される可能性があった回数のうち、実際に表示された割合です。そして「損失率」を見ると、表示されなかった原因が予算なのか、広告ランクなのかを切り分けられます。どちらが原因かで、打つ手はまったく変わります。

この記事では、Google広告とLINEヤフー広告の公式ヘルプ(2026年10月21日時点の記載)をもとに、インプレッションシェアの定義と計算式、損失率の見方、改善の順番、目標インプレッションシェア入札の使いどころ、そして「目安は何%か」という疑問への答えをまとめます。

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1. インプレッションシェアとは|表示できた機会のうち表示された割合

1-1. 定義と計算式

Google広告のヘルプでは、インプレッションシェア(IS)を「広告が表示可能だった合計回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合」と定義しています。計算式は次のとおりです(出典:インプレッション シェアについて|Google 広告 ヘルプ)。

インプレッションシェア = 表示回数 ÷ 広告が表示可能だった合計回数

説明用の数字で例を示すと、広告が表示可能だった回数が1,000回、実際の表示回数が600回なら、インプレッションシェアは60%です。残りの40%は、表示できる可能性があったのに表示されなかった機会を表しています。

ただし、「表示可能だった合計回数」は管理画面に数字として出てくるものではありません。ターゲット設定、承認状況、品質など多くの要因を考慮してGoogle側で見積もられる値です(出典:同上)。広告主が自分で計算する指標ではなく、Google広告が算出した割合を読む指標だと考えてください。

インプレッションシェアの考え方を、表示可能だった1,000回のうち600回表示されると60%になる説明用の数字で示した図

1-2. 「表示可能だった回数」は推定値。多少の変動は気にしなくてよい

インプレッションシェアの計算には、広告が表示されたオークションと、広告が十分に表示可能だったオークションが含まれます。ヘルプには、入札単価が今の2倍であれば表示できたオークションは対象になる可能性があるが、10倍に引き上げる必要があったと推定されるオークションは対象にならない、という例が書かれています(出典:インプレッション シェアについて)。

また、インプレッションシェアは推定に基づくため、多少の変動があっても対処が必要なわけではないとも明記されています。入札単価や品質、Googleの広告システムに変更があると、競合可能だったと推定されるオークションそのものが変わる可能性があるためです(出典:同上)。日ごとの数ポイントの上下に反応して設定を変えるより、損失率と合わせて傾向を見るほうが判断を誤りにくくなります。

1-3. 確認できる単位と、反映までの時間

Google広告のインプレッションシェアは、キャンペーン単位、広告グループ単位、キーワード単位(ショッピング キャンペーンでは商品グループ単位)で確認できます。データはキャンペーンタイプごとに集計され、アカウント全体では集計されません。指標は1〜2日以内に更新されます(出典:インプレッション シェアのデータを取得する|Google 広告 ヘルプ)。

インプレッションシェアの列に「—」が表示される場合は、トラフィックが少ない、キーワードが新しいなどでデータが不十分な可能性があります。検索パートナーのデータはインプレッションシェアに含まれない点にも注意してください(出典:インプレッション シェアについて)。

2. 損失率の見方|表示されなかった原因を切り分ける

インプレッションシェアだけを見ても、なぜ表示されなかったのかは分かりません。原因を切り分けるのが「インプレッションシェア損失率」です。Google広告では、予算が原因のものとランク(広告ランク)が原因のものの2種類があります。

指標意味(ヘルプの記載)確認できる単位
検索広告のインプレッションシェア検索ネットワークで獲得したインプレッション数 ÷ 獲得可能だったと推定されるインプレッション数キャンペーン・広告グループ・キーワード
検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)予算不足が原因で、検索ネットワークに広告が表示されなかった回数の割合キャンペーンのみ
検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)オークションでの広告ランクの低さが原因で、検索ネットワークに広告が表示されなかった回数の割合キャンペーン・広告グループ
検索広告の完全一致のインプレッションシェアキーワードと完全に一致する検索(誤字や表記のゆれを含む)での表示回数 ÷ 獲得可能だったと推定される回数ショッピングでは利用不可

出典:インプレッション シェアのデータを取得する|Google 広告 ヘルプ

ディスプレイ ネットワークにも、同じ考え方の「ディスプレイ広告のインプレッションシェア」と損失率(予算)・損失率(ランク)があります(出典:同上)。

2-1. 損失率(ランク)|広告ランクが足りずに表示されなかった割合

損失率(ランク)が高いということは、オークションで広告ランクが足りず、表示の機会を逃していることを意味します。広告ランクは、入札単価、広告とランディングページの品質、広告ランクの下限値、オークションにおける競争力、ユーザーが検索に至った背景(コンテキスト)、アセットなどの見込み効果をもとに算出されます(出典:広告ランクについて|Google 広告 ヘルプ)。

つまり、損失率(ランク)に効く手は「入札単価」だけではありません。広告文とランディングページの品質も広告ランクの要素です。Google広告のヘルプも、検索結果の上部や最上部に掲載される割合を上げる方法として、広告の品質とランディングページの利便性を高めることと、入札単価を引き上げることの2つを挙げています(出典:同上)。

2-2. 損失率(予算)|予算が足りずに表示されなかった割合

損失率(予算)は、予算不足が原因で表示されなかった割合で、キャンペーン単位でのみ確認できます(出典:インプレッション シェアのデータを取得する)。この数字が出ているキャンペーンは、予算が足りないために、表示できたはずの機会を逃しています。

予算が原因のときの判断材料になる「予算による制限」のステータスや、2026年8月17日に変わった目標値に基づく入札戦略の挙動は、「Google広告「予算による制限」とは?8月17日の入札変更と対処法」で詳しく解説しています。予算を増やす前に、自分のキャンペーンが入札変更の影響を受けていないかを先に確認してください。

2-3. 上部・最上部のインプレッションシェア

インプレッションシェアには、検索結果の上部や最上部に絞った指標もあります。「検索広告の上部インプレッションシェア」は、上部の広告の1つとして表示された回数を、上部に表示可能だった推定回数で割ったものです。「検索広告の最上部インプレッションシェア」は、上部の広告の中で一番上に表示された割合を示します。それぞれに損失率(予算)と損失率(ランク)もあります(出典:検索結果ページにおける上部インプレッションと最上部インプレッションに関する指標|Google 広告 ヘルプ)。

似た名前の「検索広告の上部インプレッション率」「最上部インプレッション率」は、実際に表示された回数のうち上部や最上部だった割合で、分母が違います。ヘルプは、この「率」の指標を入札単価設定の目標にすることはおすすめできないとしています。入札単価が上がると、より競争の激しいオークションに参加して、指標の値がかえって下がる可能性があるためです(出典:同上)。掲載位置とクリック率の関係を見るときは、「CTRの平均は?媒体・業界・検索順位別のベンチマークと改善施策」も参考にしてください。

検索広告の上部インプレッションシェアと上部インプレッション率は、分子が同じで分母が違うことを示した図

2-4. 完全一致のインプレッションシェア|マッチタイプの問題かを確かめる

インテント マッチのキーワードでインプレッションシェアが低い場合は、「完全一致のインプレッションシェア」を見ると原因を絞り込めます。たとえばインテント マッチのキーワード「花」は、「花」だけでなく関連する「バラ」などの検索でも広告が表示されます。完全一致のインプレッションシェアを見れば、「花」という検索に限った表示の頻度が分かります(出典:完全一致のインプレッション シェアについて|Google 広告 ヘルプ)。

これで、インプレッションシェアがすべての検索で低いのか、インテント マッチで広がった検索でだけ低いのかを判断できます。後者なら、入札単価を一律に上げる前に、検索語句レポートで実際に表示されている検索語句を確認するのが先です(出典:同上)。

3. 管理画面でインプレッションシェアを確認する方法

3-1. Google広告での表示手順

Google広告では、次の手順でインプレッションシェアの列を追加します(出典:インプレッション シェアのデータを取得する|Google 広告 ヘルプ)。

  1. 管理画面で [キャンペーン] アイコンをクリックする
  2. セクションメニューの [キャンペーン] プルダウンから [キャンペーン] または [広告グループ] を選ぶ(キーワード単位なら [オーディエンス、キーワード、コンテンツ] から [検索キーワード])
  3. 表示項目アイコンをクリックする
  4. [競合指標] を開き、[検索広告のインプレッション シェア] などにチェックを入れる
  5. [適用] をクリックする

損失率(予算)・損失率(ランク)も同じ [競合指標] から追加できます。毎回列を追加し直す手間を省くには、レポートのテンプレートに入れておくと便利です。レポートに入れる項目の選び方は「広告レポートのテンプレートに入れるべき項目と作成時の5つのコツ」で解説しています。

3-2. オークション分析で競合と比べる

同じオークションに参加している他の広告主と比べたいときは、オークション分析レポートを使います。検索キャンペーンでは、インプレッションシェア、広告の重複率、優位表示シェア、上部掲載率、上部表示率、最上部表示率の6種類のデータが表示されます。ただし、インプレッションシェアが10%未満の場合、オークション分析レポートには分析情報は表示されません(出典:オークション分析レポートでパフォーマンスを比較する|Google 広告 ヘルプ)。

なお、オークション分析に表示される競合他社のインプレッションシェアは、その競合自身のレポートでの値と異なる場合があります。表示可能だった回数が、自社と競合とで一部しか重ならないためです(出典:同上)。競合の数字は「自社と重なったオークションでの値」として読みましょう。

4. インプレッションシェアの目安は何%か

「インプレッションシェアは何%あればよいのか」という疑問は多いのですが、今回確認したGoogle広告とLINEヤフー広告のヘルプには、目安となる数値は示されていません。

ヘルプにある「100%」や「65%」は目安ではなく、設定の例です。目標インプレッションシェア入札のページには、ブランドの検索で広告を100%表示したい場合は目標を100%に設定できる、という例と、最上部の目標を65%に設定したときの動き方の例が書かれています(出典:目標インプレッション シェアに基づく入札について|Google 広告 ヘルプ)。

目安を数字で決めるより、次の2つで判断するほうが実務に合います。

  • キャンペーンの役割で分ける:社名・サービス名などの指名検索は、表示されないと競合に取られる検索なので高く保つ。一般的なキーワードは、表示を増やした分の費用が成果に見合うかで決める
  • 損失の原因で読む:同じ60%でも、損失がランクによるものか予算によるものかで、打つ手が変わる(5章)

インプレッションシェアは推定値で、多少の変動に対処は不要とされています(1-2)。自社の過去の推移と比べて、損失率がどちらに動いたかを見るのが基本です。広告の数字を何と比べるかの考え方は「広告分析の方法と進め方|見るべき指標・失敗しないための考え方も解説」にまとめています。

5. インプレッションシェアの改善方法|原因別の順番

Google広告のヘルプには、インプレッションシェアを改善するヒントとして、予算を引き上げる、入札単価を引き上げる、ターゲット地域を見直す、広告の品質を改善する、が挙がっています(出典:インプレッション シェアを向上させる|Google 広告 ヘルプ)。どれから手をつけるかは、損失率で決めます。

5-1. まず「どちらの損失か」を確認する

最初に、キャンペーンの損失率(予算)と損失率(ランク)を並べて見ます。どちらが大きいかで、次の手が決まります。LINEヤフー広告のヘルプも、掲載順位の低さが原因なら広告の品質改善や入札価格の見直しを、予算の低さが原因ならキャンペーンの1日の予算などの見直しを勧めています(出典:ページ上部とページ最上部への広告掲載について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。

インプレッションシェアの損失率がランクによるものか予算によるものかで、品質と入札単価・予算と配分のどちらを見直すかが分かれることを示した図

5-2. ランクの損失が大きいとき|品質と入札単価

損失率(ランク)が大きいときは、広告ランクを上げる必要があります。広告ランクの要素には入札単価だけでなく、広告とランディングページの品質が含まれます(出典:広告ランクについて)。

入札単価を上げる前に、広告文が検索語句に合っているか、リンク先のページが広告の内容に応えているかを確認します。Google広告のヘルプには、一般に広告の品質が高いほうがクリック1回あたりの費用は安くなり、品質が低いと、競争がさほど激しくなくても実際のクリック単価が上限クリック単価に近い額になることがあると書かれています(出典:広告の品質について|Google 広告 ヘルプ)。

5-3. 予算の損失が大きいとき|予算か配分を見直す

損失率(予算)が大きいときは、予算を引き上げるか、同じ予算の中で配分を見直します(出典:インプレッション シェアを向上させる)。目標値に基づく入札戦略を使っている場合は、予算を増やす前に「Google広告「予算による制限」とは?8月17日の入札変更と対処法」の確認手順を通してください。

5-4. ターゲット地域とマッチタイプを見直す

ターゲット地域を減らすとインプレッションシェアは高くなる可能性がありますが、獲得が見込まれる表示回数そのものは減ります。逆に地域を増やすと、表示可能な回数が増えるためインプレッションシェアは下がる可能性があります(出典:インプレッション シェアを向上させる)。インプレッションシェアだけを追うと、表示の総数を減らして割合を上げることになりかねません。

インテント マッチで広がった検索だけでシェアが低い場合は、2-4のとおり完全一致のインプレッションシェアと検索語句レポートで確認します。関連性の低い検索語句は除外キーワードに指定できます(出典:完全一致のインプレッション シェアについて)。

6. 目標インプレッションシェア入札の使いどころ

6-1. 仕組み|表示させたい場所と割合を指定する

目標インプレッションシェアは、検索結果の「上部」「最上部」「任意の場所」のいずれかに広告が表示されるように入札単価を設定する自動入札戦略です。1つのキャンペーンの標準入札戦略としても、複数のキャンペーンにまたがるポートフォリオ戦略としても使えます。対象は検索パートナーを除くGoogle検索ネットワークのみです(出典:目標インプレッション シェアに基づく入札について|Google 広告 ヘルプ)。

たとえば最上部インプレッションシェアの目標を65%に設定すると、広告が最上部に表示される可能性があった合計回数の65%で最上部に表示されるように、クリック単価が設定されます(出典:同上)。

6-2. 向いているのは指名検索。どの場面にも使えるわけではない

ヘルプは、目標インプレッションシェアはブランドキーワードを使うキャンペーンに効果的だとしています。一方で、どんな状況でも適用できるわけではなく、キャンペーンの目標に合わせて入札戦略を調整するよう書かれています(出典:同上)。表示の割合を目標にする戦略なので、コンバージョンの単価や件数を目標にする戦略とは目的が違います。

6-3. 上限クリック単価と入札単価調整に注意

目標インプレッションシェアでは、入札単価の上限(上限クリック単価)を設定できます。ヘルプは、上限を低く設定しすぎると戦略の入札単価が制限され、目標を達成できなくなることがあると注意しています。また、この戦略ではリアルタイムのデータで入札単価が最適化されるため、既存の入札単価調整は使われません(デバイスの入札単価調整を-100%にして配信を止めることはできます)(出典:同上)。

7. LINEヤフー広告のインプレッションシェアとクリックシェア

7-1. 確認できる指標

LINEヤフー広告の検索広告でも、インプレッションシェアと損失率を確認できます。ヘルプに載っている指標は次のとおりです(出典:インプレッションシェアとクリックシェアについて【検索広告】|LINEヤフー広告 ヘルプ)。

指標意味(ヘルプの記載)
インプレッションシェア広告表示機会の総数に対して、実際に広告が表示された回数の割合(キャンペーン・広告グループ・キーワード)
完全一致のインプレッションシェア登録キーワードと全く同じキーワード(誤字や表記のゆれを含む)で検索された機会のうち、実際に表示された割合
インプレッションシェア損失率(ランク)広告表示機会の総数のうち、掲載順位が原因で獲得できなかった表示回数の割合
インプレッションシェア損失率(予算)広告表示機会の総数のうち、キャンペーンの1日の予算、キーワードや広告グループの入札価格、アカウント残高が原因で獲得できなかった表示回数の割合(キャンペーン)
クリックシェア広告クリック機会の総数に対して、実際に広告がクリックされた回数の割合(キャンペーン・キーワード)

LINEヤフー広告のヘルプでは、損失率(予算)の原因に1日の予算だけでなく、入札価格と「アカウント残高」も含まれています。また「クリックシェア」で、表示だけでなくクリックの機会をどれだけ取れているかも見られます。クリックシェアは広告グループの一覧画面では確認できず、検索広告(ショッピング)では提供されていません(出典:同上)。

7-2. 表示上の注意点

LINEヤフー広告では、データの反映に1〜3日かかる場合があり、10%以下や90%以上の値は概算で表示される場合があります。また、1日の予算が原因でキャンペーンの損失率(予算)が発生した場合、広告グループの損失率(ランク)は計測されず、広告グループの一覧やレポートでは「0.00」と表記されます(出典:同上)。

ページ上部・最上部に絞ったインプレッションシェアと損失率もあり、キャンペーン・広告グループ・キーワード単位で確認できます(出典:ページ上部とページ最上部への広告掲載について|LINEヤフー広告 ヘルプ)。

8. インプレッションシェアでよくある失敗例

8-1. 失敗例1:広告グループの損失率(ランク)だけを見て「順位は問題ない」と判断する

症状:対象期間中にキャンペーンの予算を使い切っていると、広告グループの画面で損失率(ランク)が表示されない、またはLINEヤフー広告では「0.00」と表示される。この数字を見て「ランクの損失はない」と判断すると、本当は広告ランクの改善が必要な広告グループを見落とすことになる。

原因:Google広告では、対象期間中に予算が使い果たされた場合、インプレッションシェア損失率(ランク)は [広告グループ] タブに表示されないと書かれています(出典:インプレッション シェアのデータを取得する)。LINEヤフー広告でも、1日の予算が原因でキャンペーンの損失率(予算)が発生した場合、広告グループの損失率(ランク)は計測されず「0.00」と表記されます(出典:インプレッションシェアとクリックシェアについて)。

対策:損失率は、まずキャンペーン単位で予算とランクの両方を確認します。キャンペーンで損失率(予算)が出ている期間は、広告グループの損失率(ランク)の空欄や「0.00」を「損失なし」と読まないようにします。

回避策:レポートを見る順番を「キャンペーンの損失率(予算)→ キャンペーンの損失率(ランク)→ 広告グループ」と決めておきます。社内のレポートのテンプレートにも、この読み方の注意書きを添えておくと、担当が変わっても同じ誤りを防げます。

8-2. 失敗例2:インテント マッチの低いシェアを見て、入札単価を一律に上げる

症状:インテント マッチのキーワードでインプレッションシェアが低いのを見て、キーワード全体の入札単価を上げると、商品やサービスと関連の薄い検索語句への表示とクリックまで増えて、費用だけがかさむことがある。

原因:インテント マッチのキーワードは、登録した語句だけでなく関連する検索語句にも表示されます。インプレッションシェアが低い理由が、広がった検索語句の部分にあることがあります。ヘルプは、完全一致のインプレッションシェアを見れば、すべての検索で低いのか、インテント マッチ検索でのみ低いのかを判断できるとしています(出典:完全一致のインプレッション シェアについて)。

対策:完全一致のインプレッションシェアを列に追加して比べます。インテント マッチ検索でのみ低い場合は、検索語句レポートで実際の検索語句を確認し、成果につながる語句はキーワードとして追加して入札単価を調整し、関連性の低い語句は除外キーワードにします。

回避策:入札単価を上げる前に「完全一致のインプレッションシェア」と「検索語句レポート」の2つを見る手順を、運用のチェック項目に入れておきます。シェアを上げたい検索語句を特定してから動くことで、狙っていない検索に費用を使うことを防げます。

8-3. 失敗例3:目標インプレッションシェアの上限クリック単価を低くしすぎる

症状:目標インプレッションシェア入札で、費用を抑えようとして上限クリック単価を低く設定すると、設定した目標の割合に届かず、思ったほど表示が増えないことがある。

原因:目標インプレッションシェアの入札単価は、設定した上限クリック単価を超えません。ヘルプは、上限の設定が低すぎる場合は戦略で設定された入札単価が制限され、インプレッションシェアの目標を達成できなくなることがあると注意しています(出典:目標インプレッション シェアに基づく入札について)。

対策:目標に届いていないときは、まず上限クリック単価が戦略の入札単価を制限していないかを確認します。費用を抑えたいなら、上限を下げるのではなく、目標の割合や対象のキーワードを見直します。

回避策:目標インプレッションシェアは、ヘルプが効果的としているブランドキーワードのキャンペーンなど、表示されること自体に価値がある検索に絞って使います。一般的なキーワードで成果を目標にしたい場合は、コンバージョンを目標にする入札戦略と目的を分けて設計します。

9. Squad beyondで、表示を増やしたあとの受け皿を整える

インプレッションシェアを上げると表示回数とクリックは増えますが、クリック単価も上がることがあります。Google広告のヘルプには、検索結果の上部に表示される広告は広告ランクの下限値と実際のクリック単価が相対的に高くなる傾向があると書かれています(出典:実際のクリック単価(CPC)|Google 広告 ヘルプ)。上がった単価を回収できるかどうかは、クリックの先のLPでどれだけCVにつながるかで決まります。Squad beyondでは、LP側を次の方法で整えられます。

9-1. Versionを複製してABテストする

Squad beyondでは、既存のLP(Version)を複製して、ファーストビューやCTAボタンを変えた版を作れます(出典:Versionを複製する|Squad beyond FAQ)。複数のVersionの配信割合を「1」以上にすると、同じ配信URLで複数のVersionを出し分けるABテストができます(出典:ABテストを実施する|Squad beyond FAQ)。インプレッションシェアを上げてクリックが増えた時期は、比較に使えるデータが集まりやすい時期でもあります。

レポートでは、CTVR(CV数÷VersionのPV)などの指標でVersionごとの成果を比べられます(出典:レポートの指標①(CTR・CVR・CTVR)|Squad beyond FAQ)。CVRを上げる施策の考え方は「CVRの改善方法7選|具体的な5ステップと失敗パターン・成功事例を紹介」で解説しています。

9-2. キーワードや広告グループごとにVersionを出し分ける

広告ランクの要素には、広告とランディングページの品質が含まれます(2-1)。広告グループごとに訴求が違う場合は、LPの見せ方もそろえたほうが広告の内容に応えやすくなります。Squad beyondには、URLに特定のパラメータが付いている場合だけ指定したVersionを表示する機能があります(出典:パラメータごとにVersionを出し分けする|Squad beyond FAQ)。

注意点として、指定したパラメータを含まないURLからアクセスし、かつ配信割合が1以上のVersionが無い場合は404エラーになります(出典:同上)。配信前に、パラメータを付けたURLと付けないURLの両方で表示を確認しておきましょう。

9-3. CVをGoogle広告に返して、シェアと成果を一緒に見る

インプレッションシェアを上げた判断が正しかったかは、表示回数ではなく成果で確かめます。Squad beyondで計測したCVは、LP(beyondページ)の基本情報で媒体を「Google検索広告」などにしてアカウントを連携し、お客様IDとコンバージョンアクションIDを入力するとGoogle広告に反映できます(出典:Google広告にSquad beyondのCVを反映する|Squad beyond FAQ)。

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10. インプレッションシェアについてよくある質問

Q. インプレッションシェアの目安は何%ですか?

Google広告とLINEヤフー広告のヘルプには、目安となる数値は示されていません。目標インプレッションシェアのページにある「100%」は指名検索で常に表示したい場合の設定例、「65%」は最上部の目標を設定したときの動き方の例で、目安ではありません。インプレッションシェアは推定値で多少の変動に対処は不要とされているため、自社の過去の推移と、損失率(予算・ランク)のどちらが動いたかで判断するのが確実です。

Q. インプレッションシェア損失率が高いとどうなりますか?

表示できる可能性があった機会を、それだけ逃しているということです。損失率(予算)が高ければ予算不足で表示されない時間があり、損失率(ランク)が高ければ広告ランクが足りずにオークションで負けています。ランクの損失は入札単価だけでなく、広告とランディングページの品質でも改善できます。LPの品質を上げる作業は、Squad beyondのようにVersionを複製して元の版を残したまま試せる環境があると、成果を比べながら進められます。

Q. インプレッションシェアと表示回数(インプレッション数)は何が違いますか?

表示回数は、広告が実際に表示された回数そのものです。インプレッションシェアは、その表示回数を「広告が表示可能だった合計回数」で割った割合で、取れる機会のうちどれだけ取れたかを示します。ターゲット地域を広げると表示回数は増えても、表示可能な回数も増えるためインプレッションシェアは下がることがあります。片方だけで判断せず、両方を並べて見るのが基本です。

Q. インプレッションシェアを上げればコンバージョンも増えますか?

表示とクリックが増えればコンバージョンが増える可能性はありますが、比例するとは限りません。上部への表示を増やすとクリック単価が高くなる傾向があり、増えたクリックがLPでCVにつながらなければ、費用だけが増えます。インプレッションシェアを上げる施策と並行して、LPのCVRを確かめることが大切です。Squad beyondでは、LPのVersionを複製してABテストし、計測したCVをGoogle広告に反映して、シェアと成果を同じ画面で判断できるようにできます。

Q. 目標インプレッションシェア入札は一般的なキーワードにも使えますか?

設定はできますが、ヘルプが効果的だとしているのはブランドキーワードを使うキャンペーンで、どんな状況でも適用できるわけではないとも書かれています。一般的なキーワードで表示の割合を目標にすると、成果につながりにくい検索にも表示のための費用がかかります。一般的なキーワードでは、表示を増やした分をLPで回収できるかを先に確かめましょう。Squad beyondでキーワードや広告グループごとにパラメータでVersionを出し分けると、検索の意図に合わせたLPで成果を比べられます。

Q. LINEヤフー広告でもインプレッションシェアは確認できますか?

確認できます。LINEヤフー広告の検索広告では、インプレッションシェア、完全一致のインプレッションシェア、損失率(ランク)、損失率(予算)に加えて、クリックの機会に対する割合を示すクリックシェアも見られます。損失率(予算)の原因に1日の予算だけでなく入札価格やアカウント残高が含まれる点や、データの反映に1〜3日かかる場合がある点など、Google広告と記載が違うところがあるので、媒体ごとのヘルプで定義を確認してから比べてください。

11. まとめ

  • インプレッションシェアは、広告が表示可能だった回数のうち実際に表示された割合。分母は推定値で、多少の変動に対処は不要
  • 表示されなかった原因は、損失率(予算)と損失率(ランク)で切り分ける。予算の損失はキャンペーン単位でのみ確認できる
  • 公式ヘルプに「目安は〇%」という数値はない。キャンペーンの役割と損失の原因で判断する
  • ランクの損失には、入札単価だけでなく広告とランディングページの品質も効く。インテント マッチで低いときは完全一致のシェアと検索語句レポートで確認する
  • 目標インプレッションシェア入札はブランドキーワードに効果的とされる。上限クリック単価の設定しすぎに注意

インプレッションシェアを上げて増えたクリックを成果に変えるのは、クリックの先のLPです。表示を取りに行くときは、Squad beyondのVersionの複製とABテストで、LP側の受け皿も一緒に整えていきましょう。

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