整骨院・整体の集客方法|広告で使えない言葉とWeb集客
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チラシやホームページだけでは新しい患者さんが増えない。Web広告を出したいけれど、整骨院や整体の広告には書いてはいけない言葉が多いと聞き、何をどこまで書いてよいのか分からない。そんな悩みを抱えている院は多いのではないでしょうか。
整骨院・整体の集客では、ホームページやGoogleマップ、リスティング広告、SNS広告などが新しい患者さんとの接点になります。ただし、柔道整復師の施術所(接骨院・整骨院)の広告は柔道整復師法で書ける事項が限られていて、2025年2月には厚生労働省が「あはき・柔整広告ガイドライン」を策定しました。このガイドラインでは、リスティング広告やSNS広告から送るページも広告として扱われ、整体のような国家資格のない施術の広告についても、掲載すべきでない表現が示されています。
この記事では、整骨院と整体の法律上の違い、集客方法の全体像、広告で書けること・書けないこと、ホームページとWeb広告の扱い、整体院で使うべきでない言葉、Google広告・Meta広告のポリシーまでを、法令と厚生労働省の原文をもとに整理します。
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目次
1. 整骨院・整体の集客は「資格の違い」から考える
1-1. 柔道整復の施術所は全国に50,924か所
厚生労働省の「令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)」によると、2024年末の「柔道整復の施術所」は50,924か所で、前回(2022年末)から8か所増えています。就業している柔道整復師は78,666人で、前回から1,034人(1.3%)増えました(出典:令和6年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況|厚生労働省)。
あん摩マッサージ指圧・はり・きゅうの施術所は別に集計されていて、たとえば「はり及びきゅうを行う施術所」は35,494か所です(出典:同上)。患者さんは検索結果や地図、口コミを見比べて通う院を選ぶため、どこで見つけてもらい、どこで予約してもらうかを決めることが集客の出発点になります。
1-2. 整骨院・接骨院と整体は、法律上の扱いが違う
整骨院・接骨院は、柔道整復師が柔道整復の業務を行う「施術所」です。柔道整復師法では、柔道整復師を「厚生労働大臣の免許を受けて、柔道整復を業とする者」と定め、医師である場合を除き、柔道整復師でなければ業として柔道整復を行ってはならないとしています(出典:柔道整復師法|e-Gov法令検索)。
一方、整体やカイロプラクティックは、厚生労働省のガイドラインで「あはき・柔整以外の業務の種類」とされ、その資格は民間資格として扱われています。ガイドラインは、国家資格を持たない人を「無資格者」と呼び、ここには柔道整復師などの免許を持っていても、その免許に係る業以外の行為を提供している人も含むと定義しています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン|厚生労働省)。
つまり、接骨院が自費メニューとして「整体」を提供する場合、その部分は柔道整復ではなく、無資格者の行為に関する広告のルールで考えることになります。同じ院の中でも、柔道整復の施術と整体のメニューでは、広告の考え方が分かれます。

1-3. 2025年2月に「あはき・柔整広告ガイドライン」が策定された
厚生労働省は2025年2月18日、医政局長通知で「あはき・柔整広告ガイドライン」を都道府県などに示しました。対象はあん摩マッサージ指圧・はり・きゅう(あはき)と柔道整復(柔整)の広告で、無資格者による広告の在り方もあわせて定めています。このガイドラインは地方自治法に基づく技術的助言と位置づけられています(出典:あはき・柔整広告ガイドラインについて(通知)|厚生労働省)。
策定までには「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」が2018年5月から2024年7月まで11回開かれました(出典:あはき・柔整広告ガイドラインの概要|厚生労働省)。検討の途中の資料と、確定したガイドラインでは内容が違う箇所があるため、この記事では確定版の本文をもとに説明します。
2. 整骨院・整体の集客方法の全体像
2-1. 主な集客手段と、広告規制での扱い
ガイドラインは、チラシや看板、新聞・雑誌、電子メール、インターネット上のバナー広告、リスティング広告、動画広告、SNS広告などを「広告に該当する媒体」の例に挙げています。一方、施術所のウェブサイトは原則として広告とは見なさないとしています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン|厚生労働省)。
| 集客手段 | 役割 | ガイドラインでの扱い(接骨院・整骨院の場合) |
|---|---|---|
| ホームページ | 院の情報をまとめ、予約や電話につなげる | 原則として広告ではない。ただし広告からリンクした場合は広告として扱う(4章) |
| Googleマップ(ビジネスプロフィール) | 近くで探している人に見つけてもらう | 謝礼を払って都合の良いコメントを書かせるべきでない(2-2) |
| リスティング広告 | 「地域名+整骨院」などで今探している人に届ける | 広告に該当する媒体の例に挙がっている |
| SNS広告(Instagram・Facebookなど) | 地域の人に院を知ってもらう | 広告に該当する媒体の例に挙がっている |
| SNSの投稿 | 院の様子を伝える | 3要件を満たせば広告として扱う |
| チラシ・看板 | 院の近くの人に知らせる | 広告に該当する媒体の例。看板の名称にも制限がある |
| 院内のパンフレット | 来院した人への情報提供 | 受け手が利用者に限られる限り、広告ではなく情報提供・広報 |
リスティング広告そのものの設計は「リスティング広告で集客を成功させる10のコツ|2026年版」で解説しています。整骨院・整体の場合は、広告の出し方より先に、広告文とリンク先に何を書けるかを確認しておくことが欠かせません。
2-2. Googleマップとクチコミは、特典と引き換えに集めない
Googleマップに表示されるビジネスプロフィールでは、ビジネス名に実際のビジネスの名称を使う必要があります。マーケティングのキャッチフレーズや営業時間、電話番号を名前に含めることはできず、含めるとプロフィールが停止される場合があります(出典:Google に掲載するビジネス情報のガイドライン|Google ビジネス プロフィール ヘルプ)。
クチコミについては、投稿や否定的なクチコミの修正・削除と引き換えに、金銭的報酬や割引、無料のサービスなどのインセンティブを提供することが禁止されています。肯定的なクチコミだけを選んで募ることも禁止で、インセンティブを付けずに実体験に基づく投稿を募ることは許可されています(出典:禁止または制限されているコンテンツ|マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー ヘルプ)。
厚生労働省のガイドラインも、ウェブマッピング等で、利用者に謝礼を支払う・依頼する等して施術所に便益を与えるコメントを掲載させるべきではないとしています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。「口コミを書いたら次回割引」は、Googleのポリシーとガイドラインの両方に反する形です。
2-3. 予約の受け方を決めてから広告を出す
柔整広告告示は、広告できる事項として「予約に基づく施術の実施」「休日又は夜間における施術の実施」を挙げています(出典:柔道整復師法第二十四条第一項第四号の規定に基づく…広告し得る事項(平成11年厚生省告示第70号)|厚生労働省)。ガイドラインでは「予約優先である旨」や、FAX・電子メール等で予約を受け付けている旨も広告可能な例として示されています。
電話、Web予約、LINEのどれで予約を受けるのかを決め、広告から来た人がどの手段で予約したかを数えられるようにしておくと、広告の費用に対して何件の予約が入ったかを比べられます。
3. 整骨院・接骨院の広告で書けること・書けないこと
3-1. 広告できるのは、法律と告示に並ぶ事項だけ
柔道整復師法第24条第1項は、柔道整復の業務又は施術所に関しては「何人も」、文書その他いかなる方法によるかを問わず、次の事項を除くほか広告をしてはならないと定めています(出典:柔道整復師法|e-Gov法令検索)。
- 柔道整復師である旨並びにその氏名及び住所
- 施術所の名称、電話番号及び所在の場所を表示する事項
- 施術日又は施術時間
- その他厚生労働大臣が指定する事項
「厚生労働大臣が指定する事項」は告示で定められていて、ほねつぎ(又は接骨)、施術所の開設の届出をした旨、医療保険療養費支給申請ができる旨(脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請については医師の同意が必要な旨を明示する場合に限る)、予約に基づく施術の実施、休日又は夜間における施術の実施、出張による施術の実施、駐車設備に関する事項の7つです(出典:柔整広告告示|厚生労働省)。
ガイドラインは、広告に載せる情報は、客観的な評価が可能で、事後の検証が可能な事項に限られるとしています。また、「国家資格保有」の表記や、電話の受付時間、最寄駅からの道順、地図、電子メールアドレス、ウェブサイトのURL、QRコードは広告可能な例に挙がっています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
規制の対象は「何人も」なので、院だけでなく、広告代理店やいわゆるインフルエンサー、アフィリエイターも含まれます。広告を制作・掲載した側も、違反があれば指導の対象となり得るとされています(出典:同上)。
3-2. 技能・施術方法・経歴は書けない
第24条第2項は、氏名や施術所の名称などを広告する場合でも、その内容が柔道整復師の技能、施術方法又は経歴に関する事項にわたってはならないと定めています(出典:柔道整復師法|e-Gov法令検索)。ガイドラインが挙げている例は次のとおりです(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
| 区分 | ガイドラインの例 |
|---|---|
| 技能・施術方法 | 慢性病の根本治療、難病治療の専門、高い技術、唯一の技術、○○流接骨術 |
| 経歴 | ○○先生に師事、○○研修修了、○○学会会員、○○(有名人)のトレーナー |
| 暗示的な表現 | 病人が回復して元気になる姿のイラスト、雑誌や新聞で紹介された旨、施術の効果に関する専門家の談話の引用 |
| URL・電話番号 | 「肩こり治る」と読めるURL、「痛みなし」と読める電話番号の語呂合わせ |
ガイドラインは、「これは広告ではありません」と書いていても、実質的に広告の要件を満たすものは広告として扱うとしています。言い回しを変えたり、イラストやURLで暗示したりしても、書けない事項は書けません。
3-3. 名称・診療用語・保険の書き方にも決まりがある
施術所の名称については、ガイドラインに広告可能な例と不可の例が並んでいます。不可の例には、「○○診療所」「○○治療室」「メディカル」「クリニック」「リハビリ」など医療機関と誤解されるおそれのある名称、「整体」「カイロプラクティック」「リラクゼーション」など他の業態と紛らわしい名称、「交通事故専門」「むちうち専門」「スポーツ」など対象者を限定する名称、「姿勢改善」「小顔矯正」「骨盤矯正」など効能を含む名称があります。英語にしたり、同じ意味の別の言葉に変えたりしても不可で、看板などの施術所の外への表示も不可とされています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
なお、「整骨院」という名称は、検討会の第9回から第11回で議題になりました(出典:施術所の名称「整骨院」について(第10回検討会 資料2)|厚生労働省)。確定版のガイドラインでは、広告可能な名称の例に「○○接骨院・鍼灸院」が挙がっている一方、「整骨院」は可・不可どちらの例にも書かれていません。看板やホームページの名称を変える予定がある場合は、施術所の所在地を管轄する自治体の窓口に確認してください。
施術日・施術時間では、「診療日」「診察時間」「休診日」「初診」「往診」のように「診」を使う表記は不可です。「受付時間」「施術日」「休療日」「往療」などに言い換えます(出典:同上)。
保険については、「医療保険療養費支給申請ができる旨」は条件付きで書けますが、「各種保険取扱い」「労災保険取扱い」「自賠責保険取扱い」「交通事故取扱い」は不可の例です。ガイドラインは「外傷性が明らかな骨折、脱臼、打撲、捻挫等が医療保険療養費支給申請の対象となる」と併記することは差し支えないとし、「どんなお客様も医療保険療養費支給申請ができます」は、筋肉痛や肩こり等には保険が適用されないため誇大広告として扱うべきだとしています(出典:同上)。

3-4. 違反したときの指導と罰則
ガイドラインでは、違反の疑いがある広告を見つけた場合、都道府県や保健所などはまず行政指導として広告の中止や是正を求め、従わない場合や繰り返す場合などに告発を検討するという手順が示されています。罰則は30万円以下の罰金で、罰金刑に至った施術者は受領委任の協定又は契約違反として地方厚生局等へ通知されます(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。柔道整復師法第30条第5号も、第24条に違反した者を30万円以下の罰金としています(出典:柔道整復師法|e-Gov法令検索)。
4. ホームページとWeb広告は、どこまで「広告」になるか
4-1. 広告かどうかは3つの要件で判断する
ガイドラインは、①利用者を施術所に誘引する意図があること(誘引性)、②施術者の氏名や施術所の名称が特定可能であること(特定性)、③一般人が認知できる状態にあること(認知性)の3つをすべて満たす場合に広告に当たるとしています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
4-2. ホームページは、原則として広告ではない
施術所のウェブサイトは、情報を得ようとする人が自分でURLを入力したり検索したりして閲覧するものなので、③の認知性を満たさないとして、原則として広告とは見なさないとされています(出典:同上)。ホームページなら柔道整復師法の広告可能な事項に縛られずに情報を載せられる、というのがこの原則の意味です。LPとホームページの役割の違いは「LPとホームページの違いは?どちらを作るか判断する基準」で整理しています。
ただし、ガイドラインは、景品表示法や医療法などの「広告関連法令」では施術所のウェブサイト等も規制の対象になるとしています(出典:同上)。広告に当たらないから何でも書けるわけではありません。
4-3. リスティング広告・SNS広告と、そのリンク先は広告として扱われる
ここが整骨院のWeb集客でいちばん注意したい点です。ガイドラインは、検索サイトで検索した際にスポンサーとして表示されるものやバナー広告などについて、3要件を満たす場合は広告として扱うとしたうえで、これらの広告にリンクしている施術所等のウェブサイト等も、広告と一体的な関係にあるため認知性を満たし、誘引性・特定性も満たせば広告として扱うとしています。リスティング広告や動画広告を入り口として閲覧するウェブサイト等も同じ扱いです(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
つまり、接骨院がリスティング広告やSNS広告を出し、リンク先を院のホームページやLPにすると、そのページは広告として扱われ、3章の「広告可能な事項」の範囲に収める必要が出てきます。施術方法や症状ごとの説明、院長の経歴を載せたページをそのまま広告のリンク先にすると、この点に当たります。

広告から送るページは、名称、所在地と地図、電話番号と受付時間、施術日・施術時間、予約の方法、休日・夜間の施術、駐車場など、広告可能な事項を分かりやすく並べ、予約までの手順を短くする作りが中心になります。どこまでが「一体的な関係」に当たるかはガイドラインに細かく書かれていないため、判断に迷う場合は管轄の自治体の窓口に確認してください。
4-4. 広告に当たらないホームページでも、載せるべきでない表現がある
ガイドラインは、広告に当たらないウェブサイト等についても、載せるべきでない事項と載せるべき事項を示し、関係団体等の自主的な取組を促しています。載せるべきでない例には、次のようなものがあります(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
- 「絶対安全な施術です。絶対に治る施術。」「どこへ行っても治らなかった方、諦めないで当院へお越しください。」
- 「根本治療」「○○に効きます」「○○の治癒率○○%」「痛みのない骨盤矯正、痛くない独自の整体術で驚きの効果」
- 加工・修正した施術前・施術後の写真
- 「○%の満足度」「改善率〇%以上」「たった1回で効果を実感」「顧客満足度No1」「日本一」「口コミサイトで1位を獲得」「○○にも掲載された」「著名人も当施術所で施術を受けております」
- 「こんな症状が出ていれば命に関わりますので、今すぐ受療ください。」のように不安をあおって受療に誘導するもの
自費の施術を行う場合は、施術の内容と通常必要とされる費用、主なリスクや副作用、標準的な施術期間・回数を載せるべきとされています。標準的な費用が明確でない場合は、最低金額から最高金額までの範囲を示すなどして分かりやすくし、回数券やプリペイドカードを販売する場合はその内容と契約内容を正確に表示します。これらの情報を別ページへのリンク先に置いたり、極端に小さな文字で載せたりすることは控えるよう求められています(出典:同上)。
4-5. SNSの投稿・体験談・ステルスマーケティング
SNSでの書き込みは、公開範囲が限られていない場合はもちろん、限られている場合でも、閲覧した人の反応によって2次的・3次的に伝わるため、3要件を満たせば広告として扱うとされています。利用者が自発的に書いた体験談は広告に当たりませんが、院からの依頼に基づくものや謝礼を払っているものは広告として扱い、体験談は広告可能な事項ではないため広告できません(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
景品表示法では、2023年10月1日から、広告であるのに広告であることを隠すステルスマーケティングが違反になっています。企業がインフルエンサー等の第三者に依頼・指示した投稿も含まれ、規制の対象は広告主です(出典:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。|消費者庁)。
5. 整体院で使うべきでない言葉は? 国家資格のない施術の広告
5-1. ガイドラインが示す「広告に掲載すべきでない事項」
整体など国家資格のない施術(無資格者の行為)の広告について、ガイドラインは第Ⅶ章で、関係団体等の自主的な取組を促すものとして、掲載すべきでない事項を次のように示しています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
- 内容が虚偽にわたる、又は客観的事実であることを証明することができないもの
- 他との比較等により自らの優良性を示そうとするもの
- 早急なサービスの利用を過度にあおる表現
- 費用の過度な強調
- 科学的な根拠が乏しい情報に基づき、利用者の不安を過度にあおる等して利用を不当に誘導するもの
- あはき師法、柔整師法等に抵触する内容を含むもの
- 公序良俗に反するもの、関連法令等で禁止されるもの
背景として、ガイドラインは、消費者庁に国家資格を有していない者による行為で発生した事故の情報が多く寄せられてきたことを挙げています(出典:同上)。
5-2. 「腰痛」「肩こり」など症状への施術を表す言葉
整体院の広告でとくに注意したいのが症状の書き方です。ガイドラインは、「腰痛」「膝の痛み」等の痛み症状に対する施術、慢性の「肩こり・疲労」等の常態的な症状に対する施術の表現は、特定の疾患に対する施術、あるいは疾患の原因となる可能性を含む症状に対する施術に当たる可能性が高いため、広告及びウェブサイト等に表現すべきでないとしています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
「腰痛改善コース」「肩こり専門」のように、症状名をメニュー名や見出しに入れる書き方は、この記載にそのまま当たります。対象はホームページを含むウェブサイト等にも及ぶ点に注意してください。
5-3. 国家資格と誤認させる表示、「マッサージ」、医療と紛らわしい名称
ガイドラインは、無資格者の行為は国家資格が必要な業務とはまったく異なるため、国家資格を必要とする業を行っていると利用者に誤認させる表示は不適切で、写真や画像を使った場合も同様だとしています。また、国民生活センターの資料で、あん摩マッサージ指圧以外の行為を提供する場所で「マッサージ」という語句を使った広告が、消費者に誤認を与えるおそれがあると指摘されたことも紹介しています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。あはき師法第1条は、医師以外の者があん摩・マッサージ・指圧を業とするには免許が必要と定めています(出典:あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律|e-Gov法令検索)。
医療法第3条第1項は、疾病の治療をなす場所であって病院又は診療所でないものに、病院、療養所、診療所、診察所、医院その他病院又は診療所に紛らわしい名称を付けてはならないと定めています(出典:医療法|e-Gov法令検索)。「○○整体クリニック」のような名称や、「治療」「診療」を前面に出す書き方は避けます。
5-4. 景品表示法・医薬品医療機器等法との関係
整体院も接骨院も、サービスを提供する事業者として景品表示法の対象です。景品表示法第5条第1号は、サービスの内容について実際のものよりも著しく優良であると示す表示(優良誤認表示)を禁止しています。消費者庁は、故意でなく誤って表示した場合でも、優良誤認表示に当たれば規制されるとしています(出典:優良誤認とは|消費者庁)。
また、消費者庁長官は、優良誤認表示に当たるかを判断するために、表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、提出しない場合は不当表示とみなされます(不実証広告規制。出典:不当景品類及び不当表示防止法|e-Gov法令検索、優良誤認とは|消費者庁)。「1回で姿勢が変わる」のような効果の表現は、根拠を示せるかを先に確認しておく必要があります。
院で健康器具やサプリメントを販売する場合は、医薬品医療機器等法にも注意が要ります。同法第66条第1項は、医薬品や医療機器などの効能、効果又は性能について、明示的・暗示的を問わず虚偽又は誇大な記事を広告することを禁止し、第68条は承認前の医薬品・医療機器の効能・効果等の広告を禁止しています(出典:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律|e-Gov法令検索)。
6. Google広告・Meta広告のポリシーで確認すること
広告の審査で不承認になったときの考え方は「広告審査に通らない原因とは?LP改善のコツとチェックポイント」でまとめています。ここでは、整骨院・整体の広告で関係するポリシーを公式ヘルプから抜き出します。
6-1. Google広告:資格の誤認と、現実味のない効果
Google広告の不実表示のポリシーでは、適切なライセンスや資格がないなど、提供できないサービスを提供すること、身元や資格に関する重要な情報について誤解を招く表現を使うことは許可されていません。不正確な主張や、現実味のない効果を見込みがあるものとして謳うこと(信頼できない文言)や、病気などの否定的な出来事で恐怖をあおって行動を促すクリックベイトも許可されていません(出典:不実表示|Google 広告ポリシー ヘルプ)。
ヘルスケアに関するポリシーでは、Googleは広告とリンク先に対して適切な法律と業界標準の遵守を求め、広告主に掲載前にターゲット地域の法規制を確認するよう求めています(出典:ヘルスケア、医薬品|Google 広告ポリシー ヘルプ)。日本の柔道整復師法やガイドラインに沿っていない広告は、この点でも見直しの対象になります。
リマーケティングなどのパーソナライズド広告では、「健康」がデリケートな情報に該当するカテゴリになっています。身体面・精神面の健康状態や、慢性的な健康障害の治療や管理のためのサービスなどが含まれ、このカテゴリに属するサービスはカスタマー マッチやデータ セグメントなど広告主が選択したオーディエンスに宣伝できません(出典:健康(パーソナライズド広告の場合)|Google 広告ポリシー ヘルプ)。症状を前面に出した広告やリンク先でリマーケティングを使う場合は、広告の審査ステータスを確認してください。
6-2. Meta広告:見る人の健康状態を断定・暗示しない
Metaの広告規定では、広告に健康状態(身体的・精神的健康、医学的症状を含む)などの個人的な特性を断定または暗示するコンテンツを含めることができません。許可されない例として「あなたは糖尿病ですか?」が、許可される例として「うつのカウンセリング」が挙がっています(出典:プライバシーの侵害および個人の特性|Meta 透明性センター)。
「健康とウェルネス」の規定では、容姿の劣等性を主張する否定的な表現や、誇張や根拠のない成果を約束する表現が禁止されています(出典:健康とウェルネス|Meta 透明性センター)。見る人の体の状態や症状を決めつける書き方は、この2つの規定に照らして避けます。インスタ広告の出し方そのものは「インスタ広告の出し方と費用|2つの経路と予算の決め方」で解説しています。
7. 整骨院・整体の広告でよくある失敗例
7-1. 失敗例1:施術の説明を載せたホームページを、そのままリスティング広告のリンク先にする
症状:接骨院がリスティング広告を始めるときに、症状別の施術の説明や院長の経歴、施術方法の特長を載せたホームページを最終ページURLにすると、そのページが広告として扱われ、広告可能な事項を超える内容を広告していることになる。
原因:ガイドラインは、ホームページを原則として広告ではないとする一方、リスティング広告やバナー広告にリンクしているウェブサイト等は、広告と一体的な関係にあるため認知性を満たし、誘引性・特定性も満たせば広告として扱うとしています(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。広告にしなければ問題にならなかった内容が、広告の入り口を付けたことで広告の扱いに変わります。
対策:広告のリンク先に使うページを、名称・所在地・地図・電話番号と受付時間・施術日と施術時間・予約方法・駐車場など、法律と告示で広告可能な事項に絞った内容にします。技能や施術方法、経歴の記載は外します。
回避策:広告を出す前に、「広告から送るページ」と「検索で見つけてもらうページ」を分けて考え、広告から送るページの文言を院内で確認する手順を作ります。判断に迷う表現は、管轄の自治体の窓口に事前に確認します。
7-2. 失敗例2:「交通事故専門」「各種保険取扱い」を広告文や看板に入れる
症状:交通事故後の施術を受けたい人に向けて、広告文やチラシ、看板に「交通事故専門」「むちうち専門」「各種保険取扱い」「交通事故無料」と書くと、ガイドラインで広告不可・品位を損ねる例として挙がっている表現をそのまま使うことになる。
原因:ガイドラインは、「交通事故専門」「むちうち専門」を対象者を限定する名称として不可とし、「各種保険取扱い」「労災保険取扱い」「自賠責保険取扱い」「交通事故取扱い」を広告不可な事項としています。「交通事故無料」は品位を損ねる内容の広告の例です(出典:あはき・柔整広告ガイドライン)。
対策:保険について伝えたい場合は、告示が認める「医療保険療養費支給申請ができる旨」を、脱臼又は骨折の患部の施術に係る申請には医師の同意が必要な旨とあわせて表示します。名称や看板からは、対象者を限定する言葉を外します。
回避策:広告文の候補を作った段階で、ガイドラインの「広告不可な事項の例」と照らし合わせる確認表を用意します。英語や言い換えでも不可とされているため、言葉を置き換えて残す方法はとらないようにします。
7-3. 失敗例3:整体院の広告で、症状名をメニュー名や見出しに使う
症状:整体院がSNS広告やLPで「腰痛改善コース」「慢性肩こり専門」「ひざの痛みに」といったメニュー名や見出しを使うと、ガイドラインが無資格者の広告とウェブサイト等で表現すべきでないとする、痛み症状・常態的な症状に対する施術の表現を前面に出すことになる。
原因:ガイドラインは、「腰痛」「膝の痛み」等の痛み症状、慢性の「肩こり・疲労」等の常態的な症状に対する施術の表現は、特定の疾患に対する施術等に当たる可能性が高いとして、広告及びウェブサイト等に表現すべきでないとしています。Metaの広告規定でも、見る人の健康状態を断定または暗示するコンテンツは含められません(出典:あはき・柔整広告ガイドライン、プライバシーの侵害および個人の特性|Meta 透明性センター)。
対策:メニュー名や見出しから症状名を外し、施術の時間、料金、予約方法、店舗の場所など、客観的に確かめられる情報を中心に組み立て直します。効果を示す表現を使う場合は、景品表示法の不実証広告規制に備えて裏付けの資料があるかを確認します。
回避策:広告とLPの原稿を作る前に、「症状名」「治る・改善」「No.1」などの言葉を確認表にしておき、公開前に照らし合わせます。国家資格の施術と誤認させる写真や言葉(「マッサージ」など)も同じ確認表に入れておくと、見落としを減らせます。
8. Squad beyondで、広告から送るページを運用する
整骨院・整体の広告では、広告から送るページに書ける内容が限られ、公開前の確認が欠かせません。Squad beyondでは次の方法で、広告用のページを分けて作り、確認してから公開し、予約までを計測できます。
8-1. 広告から送るページをVersionの複製で作る
Squad beyondでは、既存のVersionを同じbeyondページ内や別のbeyondページに複製できます(出典:Versionを複製する|Squad beyond FAQ)。検索で見つけてもらうためのページとは別に、広告可能な事項だけに絞った広告用のVersionを用意し、リスティング広告やSNS広告のリンク先にはこちらを使う、という分け方ができます。
8-2. 公開前に審査機能で確認を通す
審査機能をONにしたフォルダでは、チーム内で権限を持つ人の承認を得てから、Versionの編集内容を配信ページに反映できます。審査機能はフォルダ単位で設定し、既存のフォルダをあとからONにすることはできないため、新しくフォルダを作るときに設定します(出典:審査機能について|Squad beyond FAQ)。広告代理店や制作会社がページを作る場合でも、院の担当者が承認するまで公開されない流れを作れます。
また、Versionの「変更・復元履歴」から、過去7回分の更新日時、更新したユーザー、変更箇所を確認でき、以前の状態に復元することもできます(出典:Versionの変更・復元履歴について|Squad beyond FAQ)。指導を受けて文言を直したときに、いつ何を変えたかを記録として残せます。
8-3. 電話・LINE・予約完了をCVとして計測する
CTAボタンに `tel:電話番号` を設定すると、ボタンを押した人がそのまま電話をかけられます(出典:CTAボタンに電話番号を設置する|Squad beyond FAQ)。LINEの友だち追加をCVとして反映する方法や(出典:LINEの友達追加をCVとして反映する|Squad beyond FAQ)、予約完了ページにCVタグを設置して計測する方法も用意されています(出典:Squad beyondのCV計測について|Squad beyond FAQ)。
計測したCVは、Meta広告、Google広告、Yahoo!広告、LINEなどの広告媒体に反映できます(出典:Squad beyondのCVを反映できる広告媒体|Squad beyond FAQ)。電話ボタンの押下を予約の手前の指標として扱う考え方は「マイクロコンバージョン(MCV)とは|定義・設定手順を解説」で解説しています。
8-4. どこまで読まれているかをヒートマップで見る
Squad beyondのヒートマップでは、CV・クリック・離脱の3種類と、到達率・離脱率・滞在時間などの指標を組み合わせて、ページのどこまで読まれ、どこで離脱しているかを確認できます(出典:ヒートマップについて|Squad beyond FAQ)。地図や受付時間、予約ボタンまで読まれているかを見れば、書ける内容が限られたページのどこを直せばよいかが分かります。複数のVersionを同じURLで出し分けるABテストもできます(出典:ABテストを実施する|Squad beyond FAQ)。
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9. 整骨院・整体の集客についてよくある質問
Q. 整体院で禁止されているワードは何ですか?
厚生労働省のガイドラインは、整体など国家資格のない施術の広告とウェブサイト等で、「腰痛」「膝の痛み」等の痛み症状や、慢性の「肩こり・疲労」等の常態的な症状に対する施術の表現は使うべきでないとしています。ほかにも、「絶対に治る」「根本治療」のような証明できない表現、「No.1」「日本一」のような比較優良の表現、国家資格の施術と誤認させる表示、費用の安さの過度な強調、不安をあおる表現が掲載すべきでない事項に挙がっています。これは関係団体等の自主的な取組を促す指針ですが、景品表示法などの法令は別に適用されます。
Q. 整骨院のホームページは広告規制の対象になりますか?
ガイドラインでは、施術所のウェブサイトは、見る人が自分で検索やURL入力をして閲覧するものなので、原則として柔道整復師法の広告には当たらないとされています。ただし、リスティング広告やバナー広告、SNS広告などからリンクしている場合は、広告と一体的な関係にあるとして広告として扱われます。また、広告に当たらない場合でも、景品表示法や医療法などの法令は適用され、ガイドラインが示す「掲載すべきでない事項」と、自費の施術の費用・リスクなどの「掲載すべき事項」も守ることが求められています。
Q. 接骨院が「整体」や「骨盤矯正」を名称や広告に使ってもいいですか?
ガイドラインでは、施術所の名称に「整体」「カイロプラクティック」など他の業態と紛らわしい言葉や、「骨盤矯正」「姿勢改善」「小顔矯正」など効能を含む言葉を使うことは不可の例に挙がっています。柔道整復の広告で、整体などの民間資格を持っている旨を書くことも不可です。また、接骨院が自費で整体のメニューを提供する場合、その部分は柔道整復ではなく無資格者の行為として扱われ、症状への施術を表す言葉は使うべきでないとされています。名称を変える場合は管轄の自治体の窓口に確認してください。
Q. リスティング広告やSNS広告のリンク先は、何に注意すればいいですか?
接骨院の場合、広告からリンクしたページは広告として扱われるため、柔道整復師法と告示で認められた事項の範囲に収める必要があります。名称、所在地と地図、電話番号と受付時間、施術日・施術時間、予約の方法、休日・夜間の施術、駐車場などを分かりやすく並べ、技能や施術方法、経歴は載せないようにします。整体の場合も、症状への施術の表現や根拠のない効果の表現は避けます。Squad beyondなら、広告用のVersionを複製で別に作り、審査機能で院の担当者が承認してから公開する流れにできます。
Q. 広告から何件予約が入ったかは、どう測ればいいですか?
まず予約の受け方(電話・Web予約・LINE)を決め、それぞれを計測できる状態にしてから広告を出します。Web予約は予約完了ページを、電話は電話ボタンの押下を、LINEは友だち追加を数えるのが基本です。広告媒体の管理画面だけでは電話やLINEの数が見えにくいため、ページ側で計測して広告媒体に返す仕組みがあると、広告ごとの予約数を比べられます。Squad beyondでは、CVタグや電話番号付きのCTAボタン、LINEの友だち追加の計測を使い、計測したCVをGoogle広告やMeta広告に反映できます。
Q. 広告の文言を変えたら、予約への影響はどう確かめればいいですか?
文言を変える前と後で期間を区切って比べる方法は、季節や曜日の影響が混ざるため、変更の効果だけを取り出しにくくなります。同じ期間に、元の文言のページと変更後のページを同じ広告から振り分けて表示し、予約数や電話ボタンの押下数を比べると、文言の違いによる差を確かめやすくなります。整骨院・整体の広告は書ける内容が限られるため、予約ボタンの位置や地図の置き方など、規制の範囲内で変えられる要素を比べるのが現実的です。Squad beyondでは、同じURLで複数のVersionを出し分けるABテストと、ヒートマップでの読了位置の確認ができます。
10. まとめ
- 整骨院・接骨院(柔道整復)と整体(国家資格のない施術)は、広告の考え方が違う。接骨院が自費で整体を提供する部分も、無資格者の行為として扱われる
- 柔道整復の広告で書けるのは、柔道整復師法第24条と告示に並ぶ事項だけ。技能・施術方法・経歴、「診療」の表記、「各種保険取扱い」「交通事故専門」などは書けない
- ホームページは原則として広告ではないが、リスティング広告・SNS広告からリンクしたページは広告として扱われる
- 整体の広告とウェブサイトでは、「腰痛」「肩こり」など症状への施術の表現、証明できない効果、比較優良の表現、国家資格と誤認させる表示を使うべきでない
- Googleマップのクチコミは特典と引き換えに集めない。Google広告とMeta広告では、資格の誤認、現実味のない効果、見る人の健康状態を決めつける書き方が問題になる
整骨院・整体のWeb集客は、「広告から送るページに何を書けるか」を決めることから始まります。広告用のページを分けて作り、公開前に確認し、予約までを計測する運用には、Squad beyondのVersionの複製、審査機能、CV計測が使えます。
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