AntigravityでMCPを設定・接続する方法|手順と活用例を解説
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Googleが提供するAntigravityは、AIエージェントに作業を任せられる開発プラットフォームです。IDE・CLI・デスクトップアプリの複数の形で提供されており、Google Antigravity 公式サイトでは「Available at no charge(無償で利用可能)」と案内されています。
AIエージェントは、そのままでは自分の外側にあるデータを見られません。ここにMCPでツールやサービスを接続すると、レポートの数値や外部サービスの情報を参照しながら作業させられるようになります。
ただしAntigravityの設定は、他のMCPクライアントと書き方が違います。特にリモートサーバーの指定キーが独自で、他ツール向けの設定をそのままコピーすると接続できません。ここでつまずく人が少なくありません。
この記事では、AntigravityにMCPサーバーを追加する2つの方法と設定ファイルの書き方、認証の選び方を整理したうえで、LP最適化プラットフォーム「Squad beyond」を接続してレポートを分析する活用例までを解説します。
目次
1. AntigravityのMCPとは
AntigravityはMCPの「クライアント(接続する側)」として動作します。設定したMCPサーバー(接続される側)が公開しているツールを、エージェントが必要に応じて呼び出す形です。
Antigravityの特徴は、IDEとCLIが同じ設定ファイルを共有する点にあります。片方で登録したサーバーは、もう片方からもそのまま使えます。エディタで設定してターミナルで実行する、といった使い分けができます。
MCPそのものの定義やAPI連携との違い、マーケティング業務での活用の全体像は「MCPとは?マーケティングでの活用方法と事例」で解説しています。本記事はAntigravityでの接続・活用に絞って説明します。
2. AntigravityでMCPを使うとできること
AntigravityにMCPサーバーを接続すると、できることは大きく2つに分かれます。
MCPサーバーを挟むことで、エージェントが外部サービスを直接扱えるようになる
Antigravity
エージェント
MCPサーバー
共通の接続口
外部サービス
DB・CI/CD・分析ツール
できること 1
データの取得(参照)
外部サービスのレポートやファイルを、エージェントが読み取る
できること 2
ツールの操作
エージェントから外部ツールに対して、検索・データ更新などを実行する
Antigravityには「MCP Store」が用意されており、「Google Antigravity Docs|MCP in Antigravity IDE」によると46種類のサーバーがここから追加できます。データベース、CI/CD、デザインツール、分析サービス、クラウドサービスなどが並んでいます。
マーケティング業務であれば、レポート系のMCPサーバーを接続して成果データを参照させ、その場で分析や下書き作成まで依頼する使い方が中心になります。
3. AntigravityでMCPを使うための前提
3-1. Antigravityが使える状態になっていること
IDEを使う場合は、公式サイトからダウンロードしてインストールします。公式サイトではApple Silicon版とIntel版の配布が確認できます。
CLIを使う場合は、インストール後に agy --version を実行して、コマンドが通ることを確認します。なお、ローカルで動かすタイプのMCPサーバー(npx で起動するもの)を使う場合は、別途Node.jsが必要です。Antigravity CLI自体はNode.js不要で動きます。
3-2. 設定ファイルの場所を把握しておくこと
MCPの設定は mcp_config.json というファイルで管理します。置き場所は2種類あります。
- グローバル(全プロジェクト共通):
~/.gemini/config/mcp_config.json - ワークスペース単位:作業中のプロジェクト内の
.agents/mcp_config.json
普段使うサーバーはグローバル、案件ごとに切り替えたいサーバーはワークスペース、という分け方になります。接続しているサービス側のヘルプで別のパスが案内されている場合は、そちらを優先してください。
3-3. 接続先サービスがMCPに対応していること
当然ながら、接続したいサービス側がMCPサーバーを公開している必要があります。MCP Storeに載っていないサービスでも、サーバーのURLが公開されていれば設定ファイルから追加できます。
リモートのサーバーは、多くの場合で認証が必要です。認証方式はサービス側の仕様で決まるため、事前に提供元のドキュメントを確認しておきます。
4. AntigravityにMCPサーバーを追加する手順
追加方法は2つ。接続先によって選びます
※両方を読む必要はありません
MCP Storeに載っているサービス
MCP Storeから追加
46種類から選んで「Install」を押すだけ。設定ファイルを開く必要がない
→ 4-1
MCP Storeに載っていないサービス
設定ファイルに直接記述
自社のMCPサーバーや、認証ヘッダーが必要なサーバーはこちら
→ 4-2
どちらの方法で追加しても、接続状態の確認(4-3)と認証設定(4-4)は共通です
4-1. MCP Storeから追加する
最も手数が少ないのはMCP Storeからの追加です。設定ファイルを開く必要はありません。
- エージェントのサイドパネル上部にある「…」をクリックし、「MCP Servers」を選ぶ
- 追加したいサーバーにカーソルを合わせ、「Install」をクリックする
- 画面の指示に従って認証などを進める
まずはMCP Storeを開き、目的のサービスが載っていないかを確認してから、次の手動設定に進むのが効率的です。
4-2. 設定ファイル(mcp_config.json)に直接記述する
MCP Storeにないサーバーは、設定ファイルに直接書きます。ファイルは「…」→「MCP Servers」→「Manage MCP Servers」→「View raw config」から開けます。
記述は mcpServers の下にサーバー名を作り、その中に接続情報を書く形です。ローカルで動かすサーバー(stdio)とリモートのサーバーで、使うキーが変わります。
ローカル(stdio)で動かす場合
{
"mcpServers": {
"sqlite-explorer": {
"command": "node",
"args": ["/usr/local/bin/sqlite-mcp-server.js"],
"env": { "SQLITE_DB_PATH": "/var/data/app.db" }
}
}
}
command に実行ファイル、args に引数、env に環境変数を指定します。作業ディレクトリを変えたい場合は cwd も使えます。
リモートのサーバーに接続する場合
{
"mcpServers": {
"my-remote-server": {
"serverUrl": "https://api.example.com/mcp/",
"headers": { "Authorization": "Bearer YOUR_API_TOKEN" }
}
}
}
ここがAntigravityで最もつまずきやすい箇所です。リモート接続では serverUrl を使う必要があり、url や httpUrl は使えません。「Google Antigravity Docs|Model Context Protocol (MCP)」には「legacy fields like url or httpUrl are unsupported(url や httpUrl といった旧来のキーはサポートされない)」と明記されています。
他のMCPクライアントは書き方が異なります。Gemini CLIはリモートHTTPを httpUrl、SSEを url で指定します。他ツール向けの記事や社内手順書から設定をコピーすると、この1語の違いで接続できません。エラーが出たら、まず serverUrl になっているかを確認してください。
4-3. CLIで接続状態を確認する
CLIでは、プロンプトに /mcp と入力してEnterを押すと「MCP Manager Overlay」が開きます。
ここでは登録済みサーバーの接続状態が色付きのステータスで表示され、接続中・切断・読み込み中を判別できます。手動での再読み込みや、接続ログの確認もこの画面から行えます。
設定ファイルを編集したあとは、この画面で接続できているかを必ず確認します。
4-4. 認証方法を選ぶ
Antigravityが対応している認証は主に3パターンです。接続先のサーバーがどれに対応しているかで選びます。
- OAuth(動的クライアント登録):サーバーがDCRに対応していれば、設定は不要です。対応していない場合は
oauthにclientIdとclientSecretを書きます。リダイレクトURIにはhttps://antigravity.google/oauth-callbackを使います - Googleアカウントの認証情報:
authProviderTypeに"google_credentials"を指定し、gcloud auth application-default loginを実行します - ヘッダーでのトークン指定:
headersにAPIキーやベアラートークンを渡します
トークンを設定ファイルに直接書く場合は、そのファイルが共有・バージョン管理の対象になっていないかを確認してください。
5. 【実例】Squad beyond MCPをAntigravityに接続してLPを分析する

LP最適化プラットフォームのSquad beyondはMCPに対応しており、Antigravityから直接データを参照・分析できます。広告のレポートを見ながら、そのままLPの改善方針まで詰められるのが利点です。
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5-1. Antigravityへの接続
公式FAQでは、Antigravity CLI向けに次の手順が案内されています。
- Antigravity CLIがインストールされ、
agy --versionでコマンドが通ることを確認する - Node.jsがインストールされていることを確認する
- 設定ファイルを作成し、Squad beyondのMCPサーバーを記述する
agyを起動し、/mcpと入力する- ブラウザで認証画面が開くので「Approve」を押す
- 次の画面で「許可」を押す
- ターミナル上で接続成功の表示を確認する
設定ファイルの記述は次のとおりです。記述先は ~/.gemini/antigravity-cli/mcp_config.json です(3-2で触れたグローバル設定とはパスが異なります)。
{
"mcpServers": {
"squadbeyond": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "mcp-remote", "https://mcp.mysquadbeyond.com/mcp"]
}
}
}
リモートのサーバーですが、mcp-remote というパッケージを介してローカルコマンドとして起動する書き方になっています。そのため serverUrl ではなく command と args を使います。
- MCPサーバーURL:
https://mcp.mysquadbeyond.com/mcp - 認証方式:OAuth(初回接続時にブラウザで承認)
- 前提:Node.jsがインストールされていること
接続後に取得できるデータは、Squad beyond上のアカウント権限に連動します。
5-2. Antigravityからできること
接続すると、AntigravityからSquad beyond上の次のようなデータを扱えます。
- 日次・週次・月次のレポートデータ(PV・CV・CVRなど)の取得
- beyondページの一覧の取得
- ページごとのCVRや流入元、離脱状況の横断的な分析
- Branch Operation(バージョン×クリエイティブの掛け合わせ)のパフォーマンス分析
5-3. 活用例
「今週のレポートを取得して、CVRが高い順にLPをランキングして」
このように自然文で指示するだけで、エージェントがデータを参照してランキング化や分析を行います。媒体別のCVR比較や、週次レポートの下書き作成も同じように依頼できます。
数値を手作業で書き出してから分析にかける、という往復がなくなるのが実務上の効果です。
6. AntigravityでMCPを使うときの注意点
- リモート接続のキーを間違えない:
serverUrlが必須です。urlやhttpUrlでは接続できません。他ツールの設定を流用するときは必ず書き換えます - 使うツールを絞る:
disabledToolsに名前を並べると、特定のツールだけをエージェントに渡さないようにできます。サーバーごと一時停止したい場合はdisabledを使います - 権限の既定は「Ask」:ツールの実行は既定で都度確認が入ります。
mcp(サーバー名/ツール名)mcp(サーバー名/*)mcp(*)のパターンで許可範囲を指定できるため、書き込みを伴うツールほど範囲を絞ります - 認証情報を直書きしない:トークンは環境変数で渡すか、OAuthに対応しているサーバーではOAuthを使います
- レート制限:Squad beyond MCPの場合、リクエストは1分間に10回までです
- 取得できるデータは権限に連動する:Squad beyond側で閲覧権限のないデータは参照できません。チームを切り替えたときは再接続が必要です
- つながらないときの確認順:JSONの構文エラー →
serverUrlなどキー名の誤り → 認証の未完了 → サーバー側の起動状態、の順に見ていくと切り分けが早く済みます
セキュリティ面の考え方は「MCP導入のセキュリティと注意点」で詳しく解説しています。
AntigravityのMCPについてよくある質問(FAQ)
Q. AntigravityにMCPサーバーを追加する方法は?
A. サイドパネルの「…」→「MCP Servers」からMCP Storeを開き「Install」を押す方法と、「Manage MCP Servers」→「View raw config」で mcp_config.json に直接記述する方法の2通りです。Storeにあるサービスは設定ファイルを開く必要がありません。
Q. Antigravityのリモートサーバー接続で url や httpUrl は使えますか?
A. 使えません。Antigravityのリモート接続(Streamable HTTP・SSE)では serverUrl を指定する仕様で、url や httpUrl は旧来のキーとしてサポート対象外です。他のMCPクライアント向けの設定をそのまま流用すると接続に失敗します。
Q. AntigravityのMCPで認証はどう設定しますか?
A. 主に3パターンです。動的クライアント登録(DCR)に対応したサーバーならOAuthで設定不要、非対応なら oauth に clientId と clientSecret を記述します。Googleのサービスは authProviderType に "google_credentials" を指定し、それ以外は headers にAPIキーやベアラートークンを渡します。トークンを設定ファイルに直書きする場合は、そのファイルが共有・バージョン管理の対象になっていないか確認してください。
Q. AntigravityでSquad beyondのLPデータを分析できますか?
A. できます。Squad beyond MCPはAntigravity CLIに対応しており、設定ファイルにサーバーを登録してOAuthで認証すると、日次・週次・月次のレポート取得、ページ一覧の取得、CVRや流入元の分析、Branch Operationの分析を自然文の指示で依頼できます。
まとめ
AntigravityはMCPに対応しており、外部のツールやサービスを接続すれば、エージェントがデータを直接参照・操作できるようになります。
- 追加方法は「MCP Storeからインストール」と「
mcp_config.jsonに直接記述」の2通り - 設定ファイルはグローバル(
~/.gemini/config/mcp_config.json)とワークスペース(.agents/mcp_config.json)の2か所。IDEとCLIで共有される - リモート接続は
serverUrlが必須。urlやhttpUrlでは接続できない - Squad beyond MCPに対応しており、レポート取得やLP分析を自然文の指示だけで実行できる
まずはレポート系のサーバーを1つ登録し、/mcp で接続状態を確認するところから始めてみてください。
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