「運用にフルベットできている」— 記事LP1本に3日かかっていた広告代理店Number8が、検証数5倍・売上2倍になるまで
株式会社Number8様
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東京・恵比寿に拠点を置く株式会社Number8様は、成果報酬型の広告運用を手がける広告代理店です。2021年10月の設立以来、グループ内で制作を担う部隊として、リード獲得案件を中心に記事LPの制作と広告運用を一気通貫で行っています。
記事LPの検証数は導入前の約5倍に、売上は2024年の導入時から2倍以上に伸びています。
かつて同社はWordPressで記事LPを制作していました。1本を作って配信するまでに3日。いまは早ければ1日です。装飾パーツの実装やボタンの動きは、デザインを担当するメンバーが対応しやすいタイミングを見て依頼する必要があり、広告運用者が本来向き合うべき仕事の手前で、時間が溶けていました。
この構造を変えたのが、Squad beyondの導入でした。制作スピードは約2倍になり、空いた時間はそのまま検証の量に変わりました。
メディア事業部長の川戸匠さんに、その変化を伺いました。
01「それは、広告運用者が本当に時間を割くべき部分なのか」
Number8様がSquad beyondを導入したのは2024年頃。それ以前は、WordPressで記事LPを制作していました。
当時のアフィリエイト市場について、川戸さんはこう振り返ります。
「ぶっちゃけ、何をやっても取れる時代だったと思います。リードもそこまで競合がいなくて、この環境ならどうにでもなるよね、と思っていました」
社内には制作リソースもありました。クリエイティブのデザインができ、コードも触れるメンバーがいる。だからSquad beyondの提案を受けたときも、一度は断っています。
「自分たちで作りながら太刀打ちしよう、と。それで最初はお断りしていました」
状況が変わったのは、周囲の記事LPが目に入るようになってからでした。
「最初は本当にブログのような形だったんですが、周りでウィジェットを使う会社が増えてきて。うちはデザインが弱いな、と」
ウィジェットとは、Squad beyondにあらかじめ用意されているデザインパーツのことです。ボタンやチェックリスト、アンケートなど、記事LPを構成する部品が揃っており、コードを書かずに配置できます。
自社で同じレベルの記事にしようとすれば、デザイナーへの依頼回数が増えていく。他社の記事LPを見比べるうちに、川戸さんは判断します。
「みんな使っているので、ウィジェットを使えないと無理だな、と」
そしてもうひとつ、より根本的な問いがありました。装飾パーツの実装、CTAボタンひとつひとつのURL差し替え。記事LPを1本仕上げるまでに積み上がっていく作業を前に、川戸さんはこう考えていたといいます。
「それって、我々広告運用者が本当に時間を割くべき部分なのか」
同社はこのタイミングで、アフィリエイト事業に振り切る方針を固めます。リソースをどこに寄せるかを決めたとき、Squad beyondが選択肢に戻ってきました。
021500種類のウィジェットが、「依頼の往復」をなくした
導入して最初に消えたのは、人に頼まないと作れない工程そのものでした。
「デザインの依頼をするとか、ボタンを点滅させるとか。そういった、今まで実装に時間がかかっていたものがなくなって、スピードはかなり、2倍ぐらい早くなったかなと思います」
WordPress時代、記事LP1本を作って配信できる状態にするまでに3日かかっていました。
「今は、ある程度記事の型みたいなものができてきたおかげで、早ければ1日で完成まで持っていけるかな、という感じです」
依頼を受けていた側にも変化がありました。そのメンバーは本来クリエイティブのデザインが本業で、コードも触れるために記事LPの実装を兼務していた形でした。
「『ちょっと手が空いたらでいいので』みたいな感じでお願いしていたのが、なくなったんです」
依頼する側は待たなくてよくなり、受ける側は本業に戻れた。制作スピードの2倍は、その両方が積み上がった結果です。
そのウィジェットは、約1500種類。川戸さんは、この中で「やりたいことが実現できている」と言います。
「自分たちでゼロから作るより、製品として用意されているもののほうが絶対いいよね、と」
続けている理由を尋ねると、答えは端的でした。
「いい意味で、ほかに選択肢がないんですよ。他のツールは比較の対象にならない、という感覚です」
03空いた時間は、そのまま「検証の量」に変わった
制作が2倍速くなった。その分のリソースは、そのまま検証に向かいました。
「検証本数は特に直近で増えていて、以前の少なかった頃と比べると、案件によっては5倍くらいにはなっています」
変化は運用の形にも表れています。
「昔は1つの記事をみんなで使っていたのが、今はそれぞれ自分のオリジナル記事を1人1本ぐらいは持てるようになりました」
WordPress時代、記事を複製してURLを差し替える作業は、CTAボタン1つずつに対して何箇所も手を入れる必要がありました。Squad beyondでは1箇所の差し替えで済みます。この差が、検証の回転数をそのまま押し上げました。
成果も出ています。ヒートマップやCV経路の分析をもとに改善を重ねた案件では、次のような数字が出たといいます。
「CVRが1.5倍ぐらいまで上がったり、CPAも30%ぐらい減ったり、というのはありました」
興味深いのは、川戸さんがヒートマップそのものを特別視していない点です。
「正直に言うと、ヒートマップ自体が特別すごい、というよりは、見る頻度が増えるんですよね」
WordPress時代は、ヒートマップを確認するために別のサービスを開く必要がありました。Squad beyondでは、記事LPの制作から配信、分析までが同じ画面のなかで完結します。サービスを跨がなくていいから見る。見るから改善が回る。効果を生んでいたのは機能単体ではなく、それが運用の流れに自然に入っていることでした。
効率化の先で、事業そのものはどう変わったのか。尋ねると、川戸さんはこう答えました。
「売上でいうと、2倍以上ですね。設立から常に右肩上がりで、かなりハイペースで来ています」
その因果を、川戸さん自身が言葉にしています。
「WordPressの頃は、デザインの調整から検証までに時間もコストもかかっていました。それがウィジェットを使うようになって、短い時間で調整して配信まで持っていける。だから色々検証して、結果CPAを抑えられて、顧客貢献ができて、業績が良くなった」
04「運用にフルベットできている」
この取材でもっとも印象に残ったのは、川戸さんが終盤に口にした一節でした。
成果報酬型で一気通貫の体制を取るということは、広告の手配まで含めてすべて自社で抱えるということです。
「一気通貫でやっているからこそ、めんどくさいんですよ。広告の手配とかも全部自分たちでやるので」
だからこそ、と川戸さんは続けます。
「便利は便利なんですけど、それだけじゃないな、と考えてみると。『運用』というものにフルベットできている。そこがSquad beyondを使って感じたことだし、それを求めていたんだろうな、と」
制作を効率化するツールの価値を、川戸さんは時間が浮いたことではなく、本業に賭けられるようになったことだと語りました。
05型ができると、若いライターでも勝ちパターンに乗せられる
検証量の増加は、組織の形も変えました。
制作数と検証数が増えるにつれて、Number8様の中には「型」が蓄積されていきます。そして型ができたところで、同社はライターという役割を新たに置きました。
「型にはめればいいので、ある程度若いライターでも、取れる記事が書けるんです。ライターという部署を作ってからは、クリエイティブと運用だけに注力できるようになりました」
これは川戸さんにとって、自分の考えを変える決断でもありました。
「元々は、記事を書いた人間がクリエイティブも作るべきだろう、と。分業には反対派だったんです」
「けど、再現性が高まったおかげで、誰が作っても俺らの勝ちパターンにはめ込めるようになった」
競合の記事LPを見る目にも、同じ「型」の思想が通っています。
「成果が出ている記事を丸ごと真似する、というのは、あまり結果に直結しないんです。『この演出の仕方いいな』とパーツで引っ張ってきて、自社に落とし込めるかどうかだと思っています」
06「分からないです、とは言わないですよね」
Number8様が挙げた継続理由のひとつが、サポートでした。ただしその評価は、機能ではなく、聞ける相手がいることに向いています。
同社は記事LPにHTMLを直接入れることがあります。
「僕らはコードに慣れていないので、壊れちゃうんですよ。スペースが空かないとか、2つに別々のURLを入れたいのに、繋がって1つのリンクになってしまうとか」
「他だったら『こんなの調べろよ』というようなところも、絵文字付きで回答してくれる。めっちゃフランクなんですよね」
導入当初は、インフラまわりも分からないことだらけだったといいます。
「自社ドメインの登録とか。当時はIPアドレスも全く分からなかったので、そういうことを聞けたのはすごく良かったです」
Squad beyondに直接関係のない質問にも応じてもらえる、と川戸さんは言います。
「媒体の話とか、『このコードのどこが違うんですかね』みたいな質問も。『分からないです』とは言わないですよね、チャットだと」
この評価には、比較対象がありました。
「媒体のサポートだと硬いじゃないですか。1分ぐらい待たされて、翻訳されたような文面が返ってくる。絶対に機械だろう、と。人と人の会話ができないから、もう聞かなくていいや、となる」
Squad beyondのチャットは、その逆だといいます。
「聞く頻度が増えるんですよ」
サポートの価値は、応答の速さそのものではなく、質問のハードルが下がることで、詰まっている時間が減ることにありました。
07次の伸びしろは、AI活用に
Number8様は、AIの活用を次のテーマに置いています。方針は明確です。
「AIはもう全部、業務効率化の部分に当てたいと思っています」
そのために同社が設けているのが「Codexタイム」と呼ぶ社内の取り組みです。週に一度、メンバーがAIツールに触れる時間を確保し、日々の業務をどう効率化できるかを検証しています。
まず川戸さんたちが「自分はこう使っている」を共有し、あとは各自が自分のやりたいことを持ち込む形です。
「『スプレッドシートのこの作業がめんどくさいから、こうしたい』と書けば、あとはやってくれるので。その使い方を教えている、という感じです」
学びを個人任せにせず、組織の時間として確保する。記事LPの制作で「型」を作ってきた同社らしい進め方です。メンバーによって得意なこと、苦手なことはある。そこを道具で埋めていく発想です。
「苦手なことも、AIを使えばもうできるよね、と思うんです」
検証の量を武器にしてきたNumber8様にとって、AIは次の一段を押し上げる道具になりそうです。
- ✓WordPressでの記事LP制作は、1本あたり3日。装飾パーツの実装やボタンの動きは、デザイナーに依頼する必要があった
- ✓Squad beyond導入で依頼の往復がなくなり、制作スピードは約2倍。記事の型が固まった今は早ければ1日で仕上がる
- ✓空いた時間は検証の量に変わり、検証数は案件によって約5倍。1人1本のオリジナル記事を持てる体制へ
- ✓ヒートマップ・CV経路の分析で、CVRは約1.5倍、CPAは約30%減となった案件も
- ✓結果として、売上は2倍以上に
- ✓検証量の増加が「型」を生み、若いライターでも勝ちパターンに乗せられる再現性につながった
- ✓サポートは「速さ」より「聞くハードルが下がること」に価値がある