Web広告規制ガイド2026|景表法改正やステマ規制を解説
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Web広告の「手軽さ」は過去のものとなり、2023年のステマ規制や2024年の景表法改正により、法規制は劇的に厳格化されました。
もはや「知らなかった」では済まされず、一度の違反でブランド失墜と多額の課徴金を招くリスクがあります。その責任は広告主だけでなく、代理店や制作会社、アフィリエイターまで、関わる全員が負う時代です。
本記事では、広告担当者が守るべき基本から最新の改正点、未然に防ぐ管理体制までを凝縮して解説します。
目次
1. 景品表示法の基本!意図せずやってしまう2つの「不当表示」

Web広告において最も基本となる法律が「不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)」です。この法律の目的は、消費者がより良い商品やサービスを自主的かつ合理的に選べる環境を守ることにあります。
特に注意が必要なのが、以下の2つの「不当表示」です。意図的でなくとも、結果として消費者を誤認させれば違反となる点に注意が必要です。
優良誤認表示(品質や規格の誇張)
優良誤認表示とは、商品やサービスの「品質」「規格」「その他の内容」について、実際のものよりも、あるいは競合他社のものよりも著しく優良であると消費者に誤認させる表示を指します。
よくある具体例とリスクは以下の通りです。
- 「国産100%」の表記:
実際には外国産の原材料が混ざっているにもかかわらず、すべて国産であるかのように謳うケース。 - 「当社独自の成分」の表記:
実際には他社でも一般的に使われている成分であるのに、自社だけの特別な成分であると強調するケース。 - 「No.1」表示の根拠不足:
「顧客満足度第1位」と記載しながら、その調査方法が極めて限定的であったり、客観的な統計に基づかなかったりするケース。 - 効果効能の誇張:
化粧品や健康食品において、認められた範囲を超えて「塗るだけでシミが消える」「飲むだけで10kg痩せる」といった表現を用いるケース。
優良誤認を防ぐためには、表示の裏付けとなる**「客観的な事実」と「妥当な根拠資料」**が不可欠です。
有利誤認表示(価格や取引条件の誇張)
有利誤認表示とは、商品やサービスの「価格」や「その他の取引条件」について、実際よりも、あるいは競合他社よりも著しく有利(お得)であると消費者に誤認させる表示を指します。
消費者が「今買わないと損をする」と感じるような、いわゆる「お得感の罠」に陥りやすいのがこの項目です。
- 「今だけ半額」の常態化:
実際には常に半額で販売しているにもかかわらず、期間限定であるかのように装い、購買を急かすケース。 - 「他社の2倍の容量」の不正確さ:
比較対象となる他社製品の選定が不適切であったり、基準となる単位が異なっていたりするケース。 - 「実質無料」の条件隠し:
「月額0円」と大きく謳いながら、実際には高額な事務手数料や数年間の縛り契約が条件となっていることを、小さく分かりにくい場所に記載するケース(いわゆる「打ち消し表示」の不備)。
価格表示に関しては、二重価格表示(メーカー希望小売価格と自社販売価格の併記など)についても厳格なルールが定められています。
2. 「他社との比較広告」を安全に出すための3つの条件

自社の優位性をアピールするために他社製品と比較する手法は、正しく行えば有効なマーケティング手段となります。しかし、一歩間違えれば他社への誹謗中傷や、不当表示とみなされるリスクがあります。
消費者庁のガイドラインでは、比較広告が適正と認められるために以下の3つの条件をすべて満たす必要があるとしています。
- 比較広告で主張する内容が、客観的に実証されていること
・主観的な感想ではなく、数値や実験結果などの事実に基づいている必要があります。 - 実証されている数値を、正確かつ適正に引用すること
・自社に都合の良いデータだけを抜き出したり、調査期間を極端に限定したりしてはいけません。 - 比較の方法が公正であること
・他社の弱点だけを強調したり、自社の主力製品と他社の旧型製品を比較したりするなど、アンフェアな比較は禁じられています。
特に「No.1」というキーワードを使用する場合は、第三者機関による調査結果であること、調査の時期や対象、調査方法を明示することが求められます。
3. 【重要】2023年施行「ステマ規制」の基本と対策
2023年10月1日より、いわゆる「ステルスマーケティング(ステマ)」が景品表示法の「不当表示」として正式に規制対象となりました。
ステマ規制の定義
広告であるにもかかわらず、第三者の感想や口コミを装って発信される投稿が対象です。消費者が「これは広告だな」と判別できないものは、すべて規制の対象になり得ます。
具体的な対策(PR表記の義務化)
インフルエンサーへのギフティングや、アフィリエイト広告を運用する場合、以下の対応が必須となります。
- 「広告」「宣伝」「PR」「プロモーション」といった文言を、消費者が一目で認識できる位置に明記すること。
- 動画の場合は、音声だけでなく映像内でもテキストで表示すること。
- ハッシュタグで「#PR」と入れる場合も、大量のハッシュタグの中に埋もれさせず、目立つ場所に配置すること。
違反した場合、誰が責任を問われるのか?
ここが非常に重要なポイントですが、罰則の対象となるのは「広告主(事業者)」のみです。
投稿したインフルエンサーやアフィリエイター自身が直接罰せられるわけではありません(ただし、炎上やアカウント停止などの社会的リスクは負います)。そのため、広告主は自社の製品がどのように紹介されているかを徹底的に管理・監督する義務が生じています。
4. 【超重要】2024年施行の景表法改正!ペナルティはどう変わった?

今回の法改正により、違反に対するペナルティが大幅に強化されました。これまでは「是正勧告を受けてから直せばいい」という風潮もありましたが、今後はその油断が致命傷になりかねません。
① いきなり罰金?「直罰規定」の導入と対象の拡大
今回の改正の目玉は、段階を踏まない「直罰規定」の導入です。これにより、悪質な違反に対しては即座に法的なメスが入るようになりました。
- 措置命令を飛ばして刑事罰:
これまでは、違反発覚後にまず「措置命令(改善命令)」が出され、それに従わない場合に罰則という流れでした。しかし改正後は、虚偽と知りながら広告を行っていた場合など、特に悪質なケースでは措置命令を介さず、いきなり刑事罰(1年以下の懲役または200万円以下の罰金)を科すことが可能になりました。 - 代理店の責任も重く:
規制の対象も実質的に拡大しており、広告を主導した代理店などが「事業者」として責任を問われるリスクが非常に高まっています。
② 金銭的ダメージ増!課徴金の「1.5倍割増」
金銭的なペナルティも、企業の経営を圧迫するレベルまで引き上げられています。
- リピーターへの厳しい罰:
過去10年以内に違反歴がある事業者が再び違反を犯した場合、課徴金の額が通常の1.5倍に引き上げられます。利益ではなく「売上の数%」として計算される課徴金が割増されることは、事業継続において甚大なダメージとなります。
③ 新たな救済措置「確約手続」と自発的改善の重要性
一方で、ただ厳しくなっただけでなく、事業者が自発的に改善を図るための「確約手続」という制度も新設されました。
- 自ら是正を申し出る:
不当表示の疑いがある段階で、事業者が自ら「速やかに修正し、再発防止策を講じます」という計画を申請し、消費者庁がそれを認定すれば、措置命令や課徴金を免れることができます。 - スピードと誠実さが鍵:
「間違いを指摘されてから争う」という従来の姿勢ではなく、不備に気づいた瞬間に「自発的に改善する」体制を整えておくことが、法的リスクを最小限に抑える唯一の道となります。
5. うっかり違反を防ぐ!チームで守る最新の広告管理体制

法律がこれほどまでに厳格化し、さらにアップデートの頻度も上がっている現在、個人の記憶やスプレッドシートによる管理には限界があります。
特にWeb広告では、以下のような「管理のミス」が法的な命取りになります。
- 「過去のバナー画像が古い情報のまま、一部の媒体で配信され続けていた」
- 「薬機法や景表法のチェックを通したはずの原稿が、入稿時に誤って修正前のものになっていた」
- 「外注先の制作会社が勝手に『No.1』と書いてしまい、その根拠資料を把握していなかった」
こうした「言った・言わない」のミスや、属人的な管理から脱却するためには、「誰が・いつ・どの表現を・どう編集したか」という履歴を可視化する体制が必要です。
そこで多くの広告運用チームに活用されているのが、LP(ランディングページ)管理・運用プラットフォームの「Squad beyond」です。
Squad beyondを活用するメリットは、単なる制作の効率化だけではありません。
- 全履歴の自動保存:
誰がいつどの文言を修正したか、過去のバージョンがすべてログとして残ります。 - 一括修正機能:
法律改正などで特定の表現を一斉に修正しなければならない際も、複数のページを瞬時に更新でき、修正漏れを防ぎます。 - 検閲・承認フローの仕組み化:
コンプライアンス担当者の承認なしには公開できない設定にすることで、うっかりミスによる違反を未然に防止します。
「正しい広告を、正しい管理体制で届ける」。これが、今の時代に求められるWeb広告運用のスタンダードです。
6. Web広告規制についてよくある質問(FAQ)
ここでは、 Web広告規制について、マーケティング担当者からよく寄せられる疑問について簡潔にお答えします。
Q. 広告に「No.1」や「満足度第1位」と記載する際に、最低限守るべきルールは何ですか?
A. 客観的な調査に基づき、調査期間・対象・方法を明記することが必須です。主観的なデータや、自社に有利な期間のみを切り出した数値は「不当表示」とみなされるリスクが高いため、必ず第三者機関による公正な裏付け資料を用意し、消費者が一目でその根拠を確認できる形で表示してください。
Q. アフィリエイターやインフルエンサーがステマ規制に違反した場合、広告主はどうなりますか?
A. 広告主(事業者)のみが行政処分の対象となります。2023年施行のステマ規制では、実際に投稿した側ではなく、広告を依頼した事業者が責任を負う仕組みです。そのため、広告主は外注先の投稿内容を定期的にチェックし、適切な「PR表記」がなされているか、常に管理・監督する義務が生じます。
Q. 「実質無料」や「0円」と表示する際、トラブルを防ぐための注意点はありますか?
A. 事務手数料や数年間の契約縛りなど、無料の条件となる「打ち消し表示」を明確に記載する必要があります。消費者が認識しにくい小さな文字や、スクロールしないと見えない位置に記載すると「有利誤認」と判定される恐れがあるため、強調表示と近接した場所に、読みやすい大きさで記載することが重要です。
Q. 広告管理ツールの導入を検討していますが、月額料金などのコストが気になります。安く抑える方法はありますか?
A. ツール単体の価格ではなく「トータルコスト」で比較することをおすすめします。Squad beyondであれば、別途必要になるサーバー代や、分析・LPO・レポーティング等の個別ツール契約がこれ一つで不要になります。実質的な固定費を削減しながら、高機能な運用環境を構築できるため、結果として全体のコストを低く抑えられます。
7. まとめ:正しい知識で真っ当な広告配信を

Web広告の規制は、今後も緩まることはありません。むしろ、AI技術の発展や新しい媒体の登場に合わせて、より精緻で厳しいものになっていくでしょう。
しかし、これらの規制は決して「広告を出すな」と言っているわけではありません。「消費者を騙さず、誠実な情報提供をしよう」という、ビジネスとしての当たり前のルールを明文化したものです。
景品表示法やステマ規制を正しく理解し、社内での管理体制を整えることは、短期的には手間に感じるかもしれません。しかし、長期的にはそれが「ブランドへの信頼」という、何物にも代えがたい資産に繋がります。
特に、成分や効果効能の表現が厳しく制限される美容・健康商材を扱っている方は、景表法だけでなく「薬機法」への理解も不可欠です。
次のステップとして、美容・健康商材特有の広告表現のポイントをまとめた記事をぜひ参考にしてください。
薬機法ガイド2026|誇大広告リスクと法律改正について解説
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