Google広告MCPとは?できることと接続手順を解説

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Google広告MCPとは?できることと接続手順を解説

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Google広告のデータをAIに直接読ませて、レポート作成や異常検知を任せたい。そう考えて「Google広告 MCP」を調べる運用者が増えています。

Googleは公式のMCPサーバーを提供しており、Google Ads APIへの接続をAI側から扱えるようにしています。CSVをダウンロードして貼り付ける往復が不要になり、チャットの指示だけで最新の数値を引けます。

ただし、期待と実態にはひとつ大きなギャップがあります。公式のMCPサーバーは読み取り専用で、入札単価の変更もキャンペーンの一時停止もできません。検索すると「MCPでGoogle広告を完全自動運用」と書かれた記事も出てきますが、それらは有志が公開している非公式のサーバーを使った話です。

この記事では、公式MCPで使えるツール3つの中身と、つまずきどころになる開発者トークンのアクセスレベル、MCPクライアントへの接続手順を整理したうえで、LP最適化プラットフォーム「Squad beyond」を併用して広告とLPを一気通貫で見る方法までを解説します。

1. Google広告のMCPとは

Google広告のMCPとは、Google Ads APIをAIから扱えるようにする橋渡しの仕組みです。

MCP(Model Context Protocol)は、大規模言語モデルが外部のデータやアプリケーションとやり取りするためのオープン標準です。Googleはこの規格に沿ったサーバーを公式に配布しており、AIエージェントが自然言語でキャンペーンデータを取得・分析できるようにしています。

MCPそのものの定義やAPI連携との違い、マーケティング業務での活用の全体像は、MCPとは?マーケティングでの活用方法と事例で解説しています。本記事はGoogle広告での接続と使いどころに絞って説明します。

1-1. 公式が提供しているのは「google-ads-mcp」

Googleが公式に配布しているのは、GitHubで公開されている googleads/google-ads-mcp の1つだけです。

このサーバーを使うと、Google Ads APIの認証やリソースの取得、データの解析といった処理を自分で実装する必要がなくなります。AIから見ると、Google広告のデータが「呼び出せるツール」として現れる状態になります。

公式ドキュメントに記載されている主な仕様は次のとおりです。

  • モード:読み取り専用(現在のリリース)
  • 言語:Python
  • トランスポート:標準入出力(stdio)
  • 認証:OAuth 2.0 またはサービスアカウント

トランスポートがstdioである点は、後の接続手順に影響します。サーバーは手元の環境で動かす前提であり、ブラウザ版のAIサービスに設定画面からURLを登録して繋ぐ方式ではありません。

1-2. 使えるツールは3つだけ

AIに公開されるツールは3つで、いずれもデータを取ってくるだけのものです。

ツール何をするか
list_accessible_customers認証したユーザーがアクセスできるアカウントIDとアカウント名の一覧を返す
searchGAQL(Google広告クエリ言語)でリソース・指標・予算・ステータスを取得する
get_resource_metadataキャンペーンなどのリソースタイプのメタデータを取得する

実質的な主役は search です。GAQLで書かれたクエリを実行して数値を返すもので、AIが「どの指標をどの粒度で取るか」を判断してクエリを組み立てます。

get_resource_metadata は、そのクエリを正しく組み立てるための下調べに使われます。どんなフィールドが存在するかをAIが先に確認してから search を投げる、という流れです。

このほか、APIの構造・利用できる指標・セグメント・リリースノートを参照するためのリソースも用意されています。

1-3. 「完全自動運用できる」という記事は非公式サーバーの話

公式ドキュメントは、できないことを名指しで書いています。

この実装は読み取り専用です。入札単価の変更、キャンペーンの一時停止、新しいアセットの作成はできません

一方で、検索すると「MCPでGoogle広告を完全自動運用」「キーワードの追加・削除まで自動化」といった記事が見つかります。これらは有志が公開している非公式のMCPサーバーを使った内容で、公式のものとは別物です。

非公式のサーバーには書き込み系のツールが実装されているものがあり、キーワードの追加や停止、入札単価の更新まで実行できます。ただし提供元はGoogleではないため、APIの仕様変更への追随も、認証情報の取り扱いも、そのサーバーの開発者に委ねることになります。

代理店がクライアントのアカウントを扱う場面では、この差は無視できません。どちらを使っているかを取り違えたまま検証を始めると、「公式のはずなのに変更できない」という結論だけが残ります。

2. Google広告MCPでできること・できないこと

判断の軸は「読み取りか、書き込みか」の一点です。

日々の広告運用の作業に当てはめると、次のように分かれます。

業務公式MCPで補足
実績レポートの取得できる期間・粒度を自然文で指定できる
キャンペーン・広告グループ横断の分析できるGAQLで集計軸を都度変えられる
検索語句の確認と異常検知できる取得後の判断はAIが行う
アカウント構成の把握できるメタデータから構造を確認できる
入札単価の変更できない管理画面またはAPIの書き込み処理が必要
キャンペーンの一時停止・再開できない同上
広告アセットの作成・差し替えできない同上
予算の変更できない取得はできるが更新はできない

2-1. できること:レポート取得と分析の作業をなくす

効くのは、集計軸を変えながら何度も見直す作業です。

管理画面のレポートは、見たい切り口が決まっていれば速く出せます。一方で「マッチタイプ別に見たあと、やっぱりデバイス別も見たい」と切り口を変えるたびに、画面を組み直す手間がかかります。

MCPを繋いだ状態なら、この試行錯誤をチャットの往復で回せます。次のような指示がそのまま通ります。

直近28日のキャンペーン別CPAを出して、前月同期間と比較したうえで、
悪化幅の大きい順に3件挙げて。悪化した要因の候補も添えて。

CSVを都度ダウンロードして貼り付ける方式と比べると、「もう一段掘る」の心理的なコストがほぼゼロになるのが実務上の違いです。データ量の上限やファイル添付の制約も受けません。

2-2. できないこと:見つけた打ち手を実行するところ

分析の出口である「打ち手の実行」は、公式MCPの外にあります。

CPAが悪化しているキャンペーンをAIが特定しても、そのキャンペーンを止めるのは人の操作です。入札を下げるのも、広告文を差し替えるのも同様です。

したがって現時点の公式MCPは、運用の自動化ツールではなく、レポーティングと分析の自動化ツールとして位置づけるのが実態に合っています。

  • 定例レポートの数値集めと下書き作成
  • 前週比・前月比の変化点の抽出
  • 異常値の検知とアラートの草案

ここまでを任せて、意思決定と実行は人が持つ。この線引きで設計すると期待とのズレが起きません。

3. Google広告MCPを使うための前提

接続の前に、Google広告側とGoogle Cloud側の2箇所で準備が要ります。

管理画面しか触ったことがない場合、ここが最も重い工程になります。

3-1. MCCアカウントと開発者トークン

Google Ads APIを呼ぶには、22文字の開発者トークンが必須です。

このトークンは、Google広告のMCC(クライアントセンター)アカウントの「APIセンター」ページで登録して取得します。通常のGoogle広告アカウントでは取得できないため、MCCがなければ先に作成する必要があります。

申請時には会社名と会社のURLを入力します。Googleは原則として1社につき1つの開発者トークンを付与する方針のため、社内ですでにAPIを利用していれば既存のトークンを再利用するのが基本です。

なお、テスト用のMCCアカウントではAPIセンターにアクセスできません。APIセンターを開いたときに右上へ赤字で「テストアカウント」と表示される場合は、本番のMCCではないアカウントにログインしています。

3-2. アクセスレベルで本番データが取れるかが決まる

開発者トークンにはアクセスレベルが割り当てられ、これが本番アカウントを読めるかどうかを決めます。

トークンを取得してMCPの設定まで済ませたのに数値が返ってこない、という詰まり方の大半はアクセスレベルが原因です。

アクセスレベル対象アカウント1日あたりの上限審査期間
テストアカウントテストのみ15,000オペレーション登録時に自動付与
エクスプローラテスト+本番本番2,880/テスト15,000登録時に自動で付与される場合がある
基本テスト+本番両方とも15,0005営業日
標準テスト+本番無制限10営業日

登録が自動審査で通ればエクスプローラが付与され、本番アカウントに対して呼び出せます。通らなかった場合はテストアカウントアクセスのままで、この状態では本番の実績データを一切取得できません。エクスプローラでも、本番アカウントは1日2,880オペレーションが上限です。

さらにエクスプローラでは、アカウントの作成、ユーザー管理、キーワードプランやリーチプランなどの計画系サービス、請求とお支払いが制限されます。キーワードプランナー相当のデータをAIに調べさせたい場合や上限を外したい場合は、APIセンターのアクセスレベル欄から基本アクセスを申請します。MCPを試す予定があるなら申請を先に出しておくと、審査の待ち時間を作業に重ねられます。

3-3. Google Cloudプロジェクトと認証情報

もう一方の準備がGoogle Cloud側です。

必要なのはGoogle CloudプロジェクトのIDと、OAuth 2.0のクライアントID・クライアントシークレットの組み合わせです。アプリケーションのデフォルト認証情報を使う構成も選べます。

プロジェクトではGoogle Ads APIを有効化しておきます。有効化していないと、認証は通っても呼び出しの段階でエラーになります。

4. Google広告MCPを接続する手順

準備が揃えば、接続そのものは設定ファイルへの追記だけで終わります。

4-1. 開発者トークンを取得してアクセスレベルを確認する

最初にやるのは、トークンの取得と現在のアクセスレベルの確認です。

  1. Google広告のMCCアカウントでAPIセンターを開く
  2. APIアクセスのフォームに会社名・会社URL・API連絡先メールアドレスを入力して申請する
  3. 発行された開発者トークンと、その横に表示されるアクセスレベルを確認する
  4. テストアカウントのままであれば、その場で基本アクセスを申請する

会社のウェブサイトが公開されていない場合や、API連絡先メールアドレスが受信できない状態だと審査が止まります。申請フォームのメールアドレスは、実際に見ている受信箱にしておいてください。

4-2. Google CloudでGoogle Ads APIを有効化する

次にGoogle Cloud側の設定です。

プロジェクトを作成(または既存のものを選択)し、Google Ads APIを有効化します。あわせてOAuthクライアントIDとクライアントシークレットを発行し、プロジェクトIDと一緒に控えておきます。

4-3. MCPクライアントの設定ファイルに追記する

接続は、使っているMCPクライアントの設定ファイルにサーバーの起動方法を書くことで完了します。

公式ドキュメントが示している記述は次の形です。実行にはpipxを使います。

{
  "mcpServers": {
    "google-ads-mcp": {
      "command": "pipx",
      "args": [
        "run",
        "--spec",
        "git+https://github.com/googleads/google-ads-mcp.git",
        "google-ads-mcp"
      ],
      "env": {
        "GOOGLE_PROJECT_ID": "YOUR_PROJECT_ID",
        "GOOGLE_ADS_DEVELOPER_TOKEN": "YOUR_DEVELOPER_TOKEN"
      }
    }
  }
}

設定ファイルの名前と置き場所はクライアントごとに違うため、使っているツールのドキュメントで確認します。どのAIツールを使うか決めかねている場合は、MCP対応ツール・サーバーの選び方も参考になります。

この方式は手元でサーバーのプロセスを立ち上げる形なので、ローカルのMCPサーバーを扱えるクライアントが前提になります。複数人で共有したい場合やWebサービスとして動かしたい場合に備えて、Google Cloud Runなどにデプロイする構成も公式ドキュメントに用意されています。

4-4. AIに渡すツールを絞る

公開するツールは、設定ファイルで個別にオン・オフできます。

サーバーには tools_config.yaml という設定ファイルが同梱されており、ツールやカテゴリ単位で有効・無効を切り替えられます。名前空間の接頭辞を変更して、他のMCPサーバーとツール名が衝突しないようにすることも可能です。

読み込みの優先順位は、環境変数で明示したパス、作業ディレクトリに置いたファイル、パッケージ同梱のデフォルト、の順です。デフォルトではすべてのツールが有効になっているため、追加の設定なしでも動きます。

「AIに渡す範囲を自分で決められる」という点は、クライアントのアカウントを扱う代理店にとって実務上の意味があります。読み取り専用とはいえ、どのアカウントが見えるか・どこまでのメタデータを渡すかを制御できるかどうかは、社内の説明のしやすさに直結します。

5. 【実例】Squad beyond MCPを併用して広告とLPを一気通貫で見る

Squadbeyondは国内ネット広告30%で活用されている業界最大級のマーケティングツール

Google広告MCPだけでは、CPA悪化の原因が広告側かLP側かを切り分けられません。

返ってくるのはGoogle広告の中の指標だけです。クリックまでは追えても、その先の遷移先で何が起きているかは見えません。クリック単価が変わっていないのにCVが減っている、という場面で行き止まりになります。

Squad beyondもMCPに対応しているため、同じチャットに両方を繋いでおくと、媒体側とLP側の数値を続けて確認できます。

5-1. Squad beyond MCPへの接続

Squad beyond側はリモート接続なので、サーバーURLを登録してOAuthで認証するだけです。

  • 名前:Squad beyond
  • MCPサーバーURLhttps://mcp.mysquadbeyond.com/mcp
  • 認証方式:OAuth

公式FAQで案内されている対応ツールは、ChatGPT・Claude Code・Codex・Gemini CLI・Antigravity CLI・Notion AIです。ChatGPTはPlus以上、Claude CodeはProプラン以上、Gemini CLIはEnterpriseプランのみで利用できます。

Google広告MCPは手元で動かすローカル型、Squad beyond MCPはリモート型です。両方を1つのクライアントに繋ぐなら、ローカルのMCPサーバーを扱えるツールを選ぶ必要があります。

5-2. 2つを繋いだ状態でできること

片方で見つけた変化を、もう片方で確かめる往復ができるようになります。

Squad beyond側から取得できるのは次のようなデータです。

  • 日次・週次・月次のレポートデータ(PV・CV・CVRなど)
  • ページごとのCVR・流入元・離脱状況の横断分析
  • 配信中・準備中などステータス別のページ一覧
  • Branch Operation(バージョン×クリエイティブの掛け合わせ)のパフォーマンス分析
Google広告で直近7日のCPAが悪化したキャンペーンを特定して、
そのキャンペーンの遷移先LPのCVRを同じ期間で比較して。

この1文で、媒体側の異常検知とLP側の裏取りが続けて実行されます。原因が入札や競合環境にあるのか、LPの改修が効いていないのかを、管理画面を行き来せずに切り分けられるのがここでの効果です。

なお、取得できるデータはSquad beyond上のアカウント権限に連動します。リクエストは1分間に10回までという上限があり、超えた場合も約1分で自動的に解除されます。

6. Google広告MCPを使うときの注意点

読み取り専用でも、データは接続先のAIに渡ります。

公式リポジトリには「MCPサーバーは、接続したエージェントまたはLLMに対してデータを公開します」と明記されています。読み取り専用であることは、情報が外に出ないことを意味しません。クライアントのアカウントを扱う場合は、社内の取り扱い基準を先に確認してください。

そのほか、実際に運用する前に押さえておきたい点を挙げます。

  • 管理画面の数値と完全には一致しない:取得できるのはAPIが提供している範囲のデータです。管理画面でしか見られない指標や特殊なレポートは、そのままでは引き出せない場合があります
  • アクセスレベルの上限に当たるとエラーになる:エクスプローラの本番アカウント1日2,880オペレーションは、分析を繰り返すと届きます。24時間の枠で数えられます
  • GAQLの理解がないと的外れな集計になりうる:AIがクエリを組み立てるため、指定が曖昧だと想定と違う粒度で返ってきます。数値をそのまま報告に使う前に、どの条件で取ったかを確認してください
  • 利用データ収集のヘッダーが付与される:公式リポジトリに、プロダクト改善のためAPI呼び出しに追加のヘッダーが付く旨が記載されています
  • 接続先クライアントを選ぶ:手元でサーバーを起動する方式のため、ローカルのMCPサーバーに対応していないツールでは使えません

7. Google広告MCPについてよくある質問(FAQ)

Q. Google広告MCPで入札やキャンペーンの停止はできますか?

A. 公式のMCPサーバーではできません。公式ドキュメントに「入札単価の変更、キャンペーンの一時停止、新しいアセットの作成はできません」と明記されています。現在のリリースは読み取り専用で、実行できるのはデータの取得だけです。

Q. 接続したのにデータが返ってきません。何を確認すればよいですか?

A. 開発者トークンのアクセスレベルを最初に確認してください。テストアカウントアクセスのままだと本番アカウントのデータは取得できません。APIセンターでアクセスレベルを確認し、必要であれば基本アクセスを申請します。

Q. 開発者トークンは誰でも取得できますか?

A. Google広告のMCC(クライアントセンター)アカウントが必要です。通常のGoogle広告アカウントのみでは取得できません。また、原則として1社につき1つの付与となるため、社内で既にAPIを使っていれば既存のトークンを再利用します。

Q. Google広告以外のデータもまとめて見られますか?

A. Google広告MCPが返すのはGoogle広告の指標だけです。遷移先LPのCVRや流入元まで見たい場合は、Squad beyond MCPのようなLP側のMCPサーバーを同じクライアントに接続すると、媒体側とLP側を続けて確認できます。

8. まとめ

Google広告の公式MCPサーバーは、Google Ads APIをAIから扱えるようにする読み取り専用の仕組みです。

  • 公開されているツールは searchget_resource_metadatalist_accessible_customers3つで、すべて取得系
  • 入札変更・キャンペーン停止・アセット作成はできない。「完全自動運用」を掲げる記事は非公式サーバーの話
  • 接続の関門は開発者トークンのアクセスレベル。テストアカウントのままでは本番データが取れず、基本アクセスの審査には5営業日かかる
  • 効果が出るのは、集計軸を変えながら見直すレポート取得と分析の工程。打ち手の実行は人が持つ
  • 遷移先LPまで含めて見るなら、LP側のMCPサーバーを併用する

まずは自分の開発者トークンのアクセスレベルを確認するところから始めてください。ここが通っていれば、残りは設定ファイルへの追記だけです。

※本記事の仕様は2026年8月時点でGoogle Ads API|Google 広告 MCP サーバーGoogle Ads API|アクセスレベルと許容される用途googleads/google-ads-mcp(GitHub)Squad beyond FAQ|MCPについてを確認した内容です。仕様は変更される場合があるため、最新の内容は各公式ページでご確認ください。

 

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