直帰率の平均は?業界別データと改善5ステップ
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自社サイトの直帰率を見て「この数字は高いのか、低いのか」「業界の平均値と比べてどうなのか」と判断に迷う方は少なくありません。直帰率は業界、ページの種類、流入経路によって大きく変動する指標のため、単純な数字だけで良し悪しを判断することは難しい指標です。本記事では、直帰率の正確な定義から業界別の平均値の目安、改善の手順までを、公的なベンチマークデータと一次情報、ならびにLP・記事LPの運用支援を行う立場で蓄積してきた観察知見をもとに整理します。読み終える頃には、自社サイトの直帰率を正しく解釈し、次の打ち手を組み立てられる状態を目指します。
目次
01|直帰率とは|離脱率との違いとGA4での扱い
直帰率とは、サイトを訪れたユーザーのうち、サイト内でほとんど行動を取らずに離脱したセッションの割合を指します。Google アナリティクス 4(GA4)では「エンゲージメントのなかったセッションの割合」として定義されています(出典:Google アナリティクス ヘルプ「[GA4] エンゲージメント率と直帰率」)。
GA4では「エンゲージメントのあったセッション(engaged session)」を、次の3つの条件のいずれかを満たすセッションとしています。
- 10秒以上継続したセッション
- キーイベント(コンバージョン)が発生したセッション
- 2回以上のページビューまたはスクリーンビューがあったセッション
これら3条件をいずれも満たさなかったセッションが「直帰」としてカウントされ、その割合が直帰率になります。「エンゲージメント率+直帰率=100%」という関係が成り立ちます。
直帰率と離脱率の違い
直帰率としばしば混同されるのが「離脱率」です。両者は計測単位が異なります。
| 指標 | 計測単位 | 計算式 | 何を測るか |
|---|---|---|---|
| 直帰率 | セッション単位 | 直帰セッション数 ÷ 全セッション数 | サイト訪問の最初のページでの離脱 |
| 離脱率 | ページ単位 | ページの離脱数 ÷ ページのPV数 | 任意のページでの離脱(最後に閲覧されたページ) |
直帰率は「サイト全体への入口でユーザーがどう反応したか」を、離脱率は「特定のページがどこで離脱されているか」を測る指標です。改善目的によって使い分けます。
GA4とUA(旧Googleアナリティクス)の計測差
UAでは、直帰は「1ページのみ閲覧して離脱したセッション」と定義されていました。一方GA4では、前述のエンゲージメントの有無で判定されるため、1ページしか閲覧していなくても10秒以上滞在すれば「エンゲージメントあり」と判定され、直帰には含まれません。同じサイトでもGA4とUAでは直帰率の数値が変わるため、過去データとの単純比較はできない点に注意が必要です。なお、GA4の標準レポートには直帰率が初期表示されていないため、「レポートをカスタマイズ」から指標として追加する手順を踏む必要があります。
02|業界・サイト種類別の直帰率平均

直帰率の平均値は、業界やサイトの種類によって大きく異なります。広く参照されているベンチマークとして、Contentsquare社の「Digital Experience Benchmark Report」と、CXL社のBounce Rate Benchmarksが挙げられます。
サイト種類別の直帰率レンジ
CXL社が公開しているBounce Rate Benchmarksでは、サイト種類別の目安レンジが以下のように示されています(出典:CXL「Bounce Rate Benchmarks」)。
| サイト種類 | 直帰率の目安 |
|---|---|
| 辞書・ブログ・ポータルサイト | 65〜90% |
| ランディングページ | 60〜90% |
| コンテンツサイト(メディア) | 35〜60% |
| リードジェネレーションサイト | 30〜55% |
| B2Bサイト | 25〜55% |
| ECサイト | 20〜45% |
業界別の直帰率(参考値)
Contentsquare社の「2022 Digital Experience Benchmark Report」では、業界別の直帰率が以下のように報告されています(出典:Contentsquare Digital Experience Benchmark)。
| 業界 | 直帰率 |
|---|---|
| B2B | 65% |
| 医薬品 | 60% |
| メディア | 59% |
| 金融 | 58% |
| 家電 | 56% |
| 通信 | 54% |
| ヘルス&ビューティ | 49% |
| 自動車 | 46% |
| 家庭用品・家具 | 44% |
| 食料品 | 44% |
| ファッション | 44% |
| 旅行 | 42% |
※上記は2021年データを基にした2022年公開レポートの値です。最新のベンチマークは出典元のレポートをご確認ください。
数値はあくまで「目安」として扱う
業界平均はあくまで目安にすぎないという点が重要です。同じ「B2Bサイト」でも、扱う商材、ターゲット、流入チャネルによって直帰率は大きく変わります。たとえばオーガニック検索からの流入と、リスティング広告からの流入では、ユーザーの状態が異なるため直帰率にも差が出ます。LP・記事LPを多数運用している事業者の現場感覚としても、同じテンプレートを使ったLPでも、流入チャネルや配信クリエイティブの違いだけで直帰率が大きく変動する例は珍しくありません。
実務で重要なのは、他社の業界平均と比べて一喜一憂することよりも、自社サイト内でページ別・流入別に分解して比較することです。同じサイト内の他ページよりも明らかに高い/低いページが見つかれば、そこに改善のヒントがあります。
03|LP/記事LP/ECで直帰率が変わる理由
ページの構造的な役割が違えば、直帰率は変わって当然です。サイト種類別の平均値レンジに大きな幅があるのは、この構造の違いに由来します。LP・記事LPの運用支援を通じて観察してきた範囲でも、ページタイプごとに「自然な直帰率の水準」は明確に異なります。
ランディングページ(LP)
- LPは1ページで申込みや問い合わせの完結を目指す設計のため、ユーザーが他のページに遷移する動線が意図的に絞られています。結果として、CVに至らなかったユーザーはほぼそのまま離脱します。CXLのベンチマークで60〜90%という高めの数値が示されているのは、この構造ゆえの傾向です。LPにおいては直帰率そのものよりも、CVR(コンバージョン率)とセットで見ることが本質的です。
記事LP
- 記事LPは記事形式でユーザーを引き込み、最終的にCTA経由でCVへ導く構成です。読了して納得したユーザーがそのままページ末尾で離脱した場合も「直帰」と計測されます。記事LPでは、読み進めた深度(スクロール率)や、CTAクリック率といった指標と組み合わせて評価する必要があります。直帰率が高い記事LPでも、読了率が高くCV率が十分であれば、無理に直帰率だけを下げにいく改善は逆効果になることがあります。
ECサイト
- ECは商品一覧→詳細→カート→購入と、複数ページにわたる回遊が前提です。回遊が起きやすい構造のためサイト全体の直帰率は低めに出やすく、CXLのベンチマークでも20〜45%と他のサイト種類より低くなっています。逆に商品詳細ページの直帰率が高い場合、商品情報や写真、レビュー、関連商品提案などの不足を示唆している可能性があります。
ページの目的と構造を踏まえて指標を解釈することが、誤った改善判断を避ける第一歩です。
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04|直帰率が高い4つの原因
直帰率が高い背景には複数の要因が絡みますが、実務上は以下の4つに集約されることが多いです。
① ページ表示速度の遅さ
表示速度はユーザー離脱に直接影響します。Googleが公開している調査では、ページの読み込みに3秒以上かかると、訪問者の53%が離脱する傾向が示されています(出典:Think with Google「Why & how to focus on mobile page speed」)。同調査ではさらに、ページ読み込み時間が1秒から10秒に伸びると、モバイルサイト訪問者の直帰確率が123%上昇するという機械学習モデルの結果も報告されています。表示速度の確認には、Google公式の「PageSpeed Insights」(https://pagespeed.web.dev/)にURLを入力するだけで、モバイル/PCそれぞれのスコアと改善提案を取得できます。
② 検索意図とのミスマッチ
検索キーワードとページ内容がずれていると、ユーザーは数秒でページを離れます。たとえば「直帰率 計算方法」で流入したユーザーに対し、ページ冒頭が「直帰率の歴史」から始まっていたら、ほとんどのユーザーは戻るボタンを押すでしょう。タイトルや見出し、冒頭文が検索意図を即座に満たしているかが鍵になります。GA4の「集客」レポートでセッションのソース/メディア別に直帰率を分解すると、どの流入経路で意図ずれが起きているかが特定しやすくなります。
③ ファーストビューの訴求が弱い
ファーストビュー(ページを開いた瞬間に見える領域)で「このページが自分にとって価値があるか」を判断するユーザーが多数を占めます。キャッチコピー、ベネフィット、信頼性を示す要素のいずれかが欠けていると、スクロールせずに離脱されます。ファーストビュー内に「誰のための、何が得られるページか」を明示し、検索キーワードと一致する表現を盛り込むことが基本です。
④ モバイル最適化の不足
文字サイズ、ボタンの押しやすさ、表示崩れ、過剰なポップアップなど、モバイル環境での閲覧体験が損なわれていると直帰率は上がります。検索流入の多くがスマートフォン経由である現状を踏まえると、モバイル前提のチェックは必須です。Google Search Consoleの「モバイルユーザビリティ」レポートで、モバイル特有の問題(クリック要素が近すぎる、コンテンツが画面幅を超える等)を一覧確認できます。
05|直帰率改善の5ステップ

直帰率の改善は、思いつきの施策ではなく、原因の特定と検証のサイクルで進めるのが効果的です。以下、実務で動ける5ステップを示します。
| ステップ | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| 現状把握 | GA4でページ別・流入経路別・デバイス別に直帰率を分解する | 改善対象ページの特定 |
| 仮説立て | 表示速度/検索意図/ファーストビュー/モバイルの4原因から主因を絞る | 打ち手の方向性を決める |
| ファーストビュー改善 | 検索KW一致の見出し、ベネフィット明示、不安解消をFV内で完結 | 流入直後の離脱を抑える |
| A/Bテストで検証 | 元のパターンと改善案を比較し、直帰率とCVRの両方への影響を測定 | 改善効果を定量的に把握 |
| 継続的な改善サイクル | 検証→改善→再検証を継続し、優先度の高いページから順に改修 | 改善を成果として定着 |
ステップ1の「現状把握」では、GA4の標準レポートに直帰率を追加する設定が必要です。「レポート」→「エンゲージメント」→「ページとスクリーン」を開き、右上のペンアイコン(レポートをカスタマイズ)→「指標」から「直帰率」を選択して追加します。サイト全体の平均だけを見ても改善の糸口は掴めません。どのページが、どの流入から、どのデバイスで直帰率が高いのかを特定することが、すべての出発点になります。
ステップ3のファーストビュー改善は、直帰率に最も影響を与えやすい領域です。検索キーワードと一致した見出し、ベネフィットの明示、ユーザー不安への先回りの解消を、ファーストビュー内で完結させます。
ステップ4のA/Bテストは、定量的な検証のために欠かせません。「直感で良さそう」だけで進めると、改善のつもりが悪化を招くこともあります。
LPの離脱率を改善する具体的な方法やABテストについて詳しく解説している記事もございますので合わせてご参考ください。
Squad beyond|記事LP×A/Bテストで直帰率改善を高速化

直帰率改善のサイクルを継続的に回すには、検証回数を多く回せる体制が成果に直結します。
Squad beyondは、記事LPやLPの制作・運用・A/Bテストを一つのプラットフォームで完結できるサービスです。複数バリエーションの並行検証によって、直帰率やCVRの改善を支援しています。社内リソースだけで継続的な改善サイクルを回しきるのが難しい場面で、選択肢としてご検討いただける内容です。
06|直帰率「低い=良い」とは限らないケース
直帰率は、低ければ低いほど良い指標ではありません。ページの役割によっては、高い直帰率が正常な状態であることもあります。実務では「直帰率を見るときの3つの観点」を意識すると、誤った判断を避けられます。
観点1:ページの目的と一致しているか
- FAQページや辞書的なページ:訪問者は欲しい情報を得たら離脱します。回遊が目的ではないため、直帰率が高くてもユーザー体験が損なわれているとは限りません。
- 問い合わせ完了ページ:CV完了後の離脱は自然な行動です。
- 店舗の住所・営業時間ページ:情報取得が目的のため、直帰率は高くなる傾向があります。
観点2:低い直帰率が成果に繋がっているか
- 検索意図とずれた構成で、ユーザーが情報を探して回遊している場合:最初のページで答えが見つからず、別ページに遷移している状態は、ユーザー体験としては悪化している可能性があります。
- CTAから別ページに飛んでいるだけのケース:回遊してもCVに至らなければ、成果には繋がりません。
観点3:CVRやエンゲージメント時間と整合しているか
- 直帰率は単独で評価せず、CVRや平均エンゲージメント時間、スクロール率といった指標と併せて見ることで初めて意味を持ちます。たとえば「直帰率が下がったがCVRも下がった」状態は、不要な回遊を増やしてしまった可能性が高い、というように、複数指標を組み合わせると改善方向の確からしさが判断できます。
CVR改善の基本的な考え方について詳しく解説している記事もございますので、あわせてご参考ください。
CVR改善の基本:心理・導線・検証を一つずつ整える
07|直帰率改善でCVRに繋げる実務TIPS
直帰率の改善が最終的にCVRの向上に繋がるよう、現場で押さえておきたい観点を整理します。
ファーストビューと検索キーワードの一致
- 流入キーワードに含まれるワードを、見出しや冒頭文に明示的に含めます。「自分の求めている情報がここにある」と判断されれば、スクロール開始率が上がり、結果として直帰率も下がります。検索広告経由の流入では、広告コピーとLPファーストビューの訴求軸を揃えることも基本です。
CTAの位置と数
- CTAを記事末尾だけに置く構成では、読了前に離脱したユーザーへの接点を失います。記事の冒頭・中間・末尾の3箇所に配置するなど、複数ポイントでの接点設計が有効です。記事LPの場合は特に、ユーザーの読み進めの段階に応じてCTAの訴求軸を変えることも検討します。
内部リンクで関連情報へ誘導
- ユーザーが求める情報が1ページで完結しない場合、関連ページへの内部リンクで補完します。回遊が増えればサイト全体の直帰率も下がりますが、目的はあくまでユーザーの課題解決であり、回遊数自体をKPIにすべきではありません。
LPO観点での継続改善
- LP・記事LPのファーストビュー改善は、直帰率とCVRの双方に最も影響を与えやすい領域です。仮説→A/Bテスト→学習というサイクルを回せる体制を作ることで、改善は継続的な成果になります。1回のテストで終わらせず、勝ちパターンを次の検証に引き継いでいく運用設計が、直帰率とCVRの両改善を持続させる鍵になります。
LPO対策の具体的な基準や施策について詳しく解説している記事もございますので、あわせてご参考ください。
LPO対策とは?実施すべき基準や具体的な施策も紹介
08|直帰率についてよくある質問(FAQ)
Q. GA4で直帰率を表示するにはどうすればよいですか?
A. GA4の標準レポートでは直帰率が初期表示されていません。「レポート」→該当のレポート(例:エンゲージメント→ページとスクリーン)を開き、右上のペンアイコン(レポートをカスタマイズ)→「指標」から「直帰率」を追加することで表示できます。探索レポートでも同様に指標として選択可能です。標準レポートに反映するには、保存時に「現在のレポートへの変更を保存」を選択してください。なお、エンゲージメント率と直帰率は合計100%になる関係のため、どちらか一方が表示できれば実質的な分析は可能です。
Q. 直帰率は何%以下を目指すべきですか?
A. 一律の目標値はありません。サイトの種類によって妥当な水準が異なるためです。CXLのベンチマークでは、ECで20〜45%、B2Bで25〜55%、LPで60〜90%が目安レンジとされています(出典:CXL Bounce Rate Benchmarks)。自社の業界平均と、自社サイト内の他ページとの比較を出発点にしてください。目標値を決める際は、CVRなど成果指標との関係性を確認したうえで設定することをおすすめします。
Q. LPの直帰率が80%を超えているのですが問題でしょうか?
A. LPは1ページで完結する構造上、直帰率が高めに出るのが一般的です。CXLのベンチマークでもLPの直帰率レンジは60〜90%とされています。問題かどうかはCVRと併せて判断する必要があり、直帰率が高くてもCVRが十分な水準を保てていれば、必ずしも改善対象とは限りません。一方、CVRも低い場合はファーストビュー、訴求文、フォーム導線などの全面見直しが必要です。流入元の広告とLPの訴求の一貫性もチェックポイントになります。
Q. 直帰率と平均エンゲージメント時間はどちらを優先して見るべきですか?
A. 目的によります。流入直後の体験を評価するなら直帰率、ページ内のコンテンツ消化度を評価するならエンゲージメント時間が適しています。両方を並行して見ることで、「読まれずに離脱(直帰率高×滞在短)」か「読まれたうえで離脱(直帰率高×滞在長)」かを区別でき、打ち手を絞り込みやすくなります。前者はファーストビューや見出しの問題、後者はCTAやコンテンツ後半の構成の問題と切り分けて対応します。
09|まとめ
直帰率は業界やページの構造、流入経路によって変動する指標であり、業界平均との単純比較で良し悪しを判断するのは適切ではありません。GA4での正確な定義を踏まえつつ、自社サイト内でページ別・流入別に分解して見ることで、改善すべきポイントが見えてきます。改善はファーストビューの最適化やA/Bテストによる継続的な検証が中心になり、最終的にはCVRと併せて評価することが本質的です。直帰率の数字を出発点に、ユーザー体験の改善とCVR向上の両立を目指しましょう。
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