TikTok広告のターゲティング|種類と設定の考え方
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TikTok広告を出すときに、年齢や興味をどこまで絞ればいいのか迷っていませんか。細かく絞ると届く人が減り、広げると狙いがぼやける気がして、設定を決めきれないこともあるはずです。
TikTok広告のターゲティングは、広告を届ける相手を、年齢や地域、興味、過去の行動などの条件で指定する設定です。TikTokは、条件を最小限にして幅広く届ける「ブロードターゲティング」も勧めていて、どこまで絞るかは広告の目的と商材で決めることになります。
この記事では、TikTokの公式ヘルプをもとに、ターゲティングの種類と、条件を組み合わせたときのルールを整理し、ブロードターゲティングの考え方と、ターゲティングを広げたときにLPで成果を出す方法までを解説します。
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目次
1. TikTok広告のターゲティングの全体像
1-1. 5つの種類
TikTokのヘルプによると、広告ターゲティングでは、次の条件に基づいて広告を配信できます。ターゲティングの設定は、キャンペーン作成時に広告セット単位で行います(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて|TikTok ビジネスリソースセンター)。
| 種類 | 何で絞るか |
|---|---|
| デモグラフィック | 年齢、性別、ロケーション、言語、購買力など |
| オーディエンスターゲティング | カスタムオーディエンス(顧客ファイル、ウェブサイト訪問者など)を含める・除外する |
| 高度なターゲティング | 興味、購買意向、行動、ハッシュタグ |
| デバイスの種類 | 接続タイプ、OS、デバイスモデル、キャリアなど |
| スマートターゲティング | 指定したオーディエンスの外にも配信を広げる |
なお、利用できる配信対象地域は市場によって異なるとされています(出典:同上)。

2. 種類ごとの内容
2-1. デモグラフィック
年齢は13〜17歳、18〜24歳、25〜34歳、35〜44歳、45〜54歳、55歳以上の区分で選べます。性別、ロケーション(国・地域、都道府県・州、市など)、言語、購買力でも絞れます。世帯収入は米国のみです(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。
言語は、TikTokアプリの設定言語や、視聴しているコンテンツから予測した言語に応じてターゲティングされます。アプリプロモーション、リード生成、販売のキャンペーン目的では、対象言語で「すべて」を選ぶと、1つの広告セットに異なる言語のクリエイティブを入れていても、TikTokが自動でクリエイティブの言語を検出して、関連するユーザーに配信するとされています(出典:同上)。
年齢制限のある商品やサービスの広告では、一部のターゲティング設定を使えない場合があります(出典:同上)。
2-2. オーディエンスターゲティング
特定のセグメントを対象に含めたり除外したりするための設定です。カスタムオーディエンスには、カスタマーファイル、エンゲージメント、アプリイベント、ウェブサイトトラフィック、ショップアクティビティ、リードジェネレーション、ビジネスアカウントがあります(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。
自社で持つ顧客データの扱い方は「ファーストパーティーデータとは|広告主の活用と対策」で解説しています。
このうちウェブサイトトラフィックは、自社のウェブサイトを訪れた、または特定のアクションをしたユーザーのオーディエンスを作れるものです。TikTokピクセルのイベントをもとに作り、特定のURLやイベントのパラメータで細かく絞ることもできます。1つのアカウントで同時に持てるカスタムオーディエンスは最大400です(出典:About Website Traffic Audience|TikTok ビジネスリソースセンター)。
2-3. 高度なターゲティング(興味・行動)
興味・行動ターゲティングでは、次の基準で届けられます(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。
| 基準 | 内容 |
|---|---|
| 興味 | 特定の興味に対して高いインタラクションを示したユーザー(例:ゲーム) |
| 購買意向 | 特定のカテゴリの商品やサービスを積極的に検索・購入しているユーザー(例:旅行意欲) |
| 行動 | 最近のアプリ内の行動。カテゴリ別の動画の視聴・いいね・コメント・シェア、クリエイターのフォローやプロフィール閲覧 |
| ハッシュタグ | 過去7日間にTikTok内で閲覧したハッシュタグ |
2-4. デバイスの種類
接続タイプ(WiFi、2G〜5G)、OS(iOS・Android)、OSバージョン、デバイスモデル、デバイス価格、キャリア、インターネットサービスプロバイダーで絞れます。インターネットサービスプロバイダーのターゲティングは、IPアドレスとの対応づけに基づくもので、完全な精度を保証するものではないと書かれています(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。
2-5. スマートターゲティング
スマートターゲティングは、指定したオーディエンスの外にも配信を広げる仕組みです。スマート興味&行動とスマートオーディエンスは、最初のターゲティング設定では配信が難しいとシステムが判断した場合に、コンバージョンの可能性が高い広いオーディエンスに配信対象を広げます。ターゲティング推奨は、広告セットの作成時に、業種やアカウントの成果に基づいて使うべき興味や行動のカテゴリを提案する機能です(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。
3. 条件を組み合わせたときのルール|同じ項目はOR、別の項目はAND
複数の条件を選んだときの扱いは、次のように決まっています(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。
- 同じディメンションの中で条件を選ぶと、ORで扱われる。例:「興味&行動」で「美容」と「#makeup」を選ぶと、どちらかに当てはまるユーザーが対象になる
- 異なるディメンションの間で条件を選ぶと、ANDで扱われる。例:「女性」と「25〜44歳」を選ぶと、両方を満たすユーザーだけが対象になる
同じ項目の中で条件を増やすと届く人は増え、別の項目で条件を足すと届く人は減ります。「美容に興味がある人」と「25〜44歳」と「iOS」を重ねると、3つすべてを満たす人だけになるので、想定より配信先が狭くなりやすい点に注意します。

4. どこまで絞るか|ブロードターゲティングの考え方
4-1. TikTokは「不用意に絞らない」ことを勧めている
ブロードターゲティングは、ターゲティングの制約を最小限にして、幅広い潜在的なオーディエンスへのリーチを優先する方法です。TikTokは、オーディエンスがその国の全ユーザーアカウントの80%以上にリーチできる場合を「かなり広いオーディエンス」としています。TikTokの説明では、かなり広いオーディエンスは、絞り込まれたオーディエンスに比べて平均でCPAが15%低く、コンバージョン率が20%高いとされています(出典:ブロードターゲティングについて|TikTok ビジネスリソースセンター)。
そのうえで、必要なターゲティング制約だけを設定し、商品が特定のセグメントに合わない場合を除いて不必要な制限を避けること、高度なターゲティングがブロードターゲティングを上回るかを検証することが勧められています(出典:同上)。この数字はTikTokが公表している平均で、自社の商材でも同じになるとは限らないため、実際に比べて確かめるのが前提です。
4-2. 絞るべき場面
ブロードが基本とはいえ、絞るべき場面もあります。年齢制限のある商品、特定の地域でしか提供できないサービス、既存の顧客を除外したいとき、などです。こうした「届けてはいけない・届けても意味がない」条件だけを入れ、それ以外は広げる、という順に考えると決めやすくなります。
4-3. 広げるほど、LPで差が出る
ターゲティングを広げると、さまざまな関心を持つ人がLPに来ます。配信先の判断をTikTokに任せるほど、広告主が自分で動かせるのは、広告のクリエイティブとLPになります。LPの最初の画面で「誰のための商品か」がすぐに分かるかどうかが、成果を左右します。
LPのどこで離脱しているかの見方は「LPの離脱率を改善する方法とは?メリットと分析ツールを紹介」でまとめています。広告全般のオーディエンスの考え方は「広告のオーディエンスとは?ターゲットとの違いと種類・選び方」で解説しています。
5. TikTok広告のターゲティングでよくある失敗例
5-1. 失敗例1:条件を重ねすぎて、配信が伸びない
- 症状:年齢、性別、興味、ハッシュタグ、OSと、別々の項目で条件を重ねていくと、すべてを満たす人だけが対象になり、配信先が狭くなって表示回数が伸びない。
- 原因:TikTokでは、異なるディメンションの間の条件はANDで扱われます(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。別の項目で条件を足すほど、対象は狭くなります。
- 対策:配信に必須ではない条件から外し、届けてはいけない・届けても意味がない条件だけを残します。広げた設定と今の設定を別の広告セットで並べ、成果を比べます。
- 回避策:広告セットを作る前に、条件ごとに「なぜ必要か」を一言で書き出します。理由を書けない条件は入れない、と決めておくと、絞りすぎを防げます。
5-2. 失敗例2:多言語のクリエイティブを入れたのに、言語が合わない
- 症状:複数の言語のクリエイティブを1つの広告セットに入れても、対象言語を絞った設定のままだと、意図した言語の人に届かなかったり、言語の合わない人に表示されたりする。
- 原因:TikTokの言語ターゲティングは、アプリの設定言語や視聴コンテンツから予測した言語に基づきます。クリエイティブの言語を自動で検出して配信する仕組みは、アプリプロモーション、リード生成、販売の目的で、対象言語に「すべて」を選んだ場合とされています(出典:TikTok広告マネージャーの広告ターゲティングについて)。
- 対策:言語ごとに広告セットを分けて対象言語を指定するか、対象の目的であれば対象言語を「すべて」にして自動検出を使うかを決めます。どちらの場合も、リンク先のLPは広告の言語と同じ言語にします。
- 回避策:多言語で配信する前に、「言語ごとに分けるか、自動検出に任せるか」を決め、リンク先のLPも言語ごとに用意しておきます。
5-3. 失敗例3:ターゲティングを広げたのに、LPが特定の層向けのまま
- 症状:ブロードターゲティングに切り替えても、LPの最初の画面が以前の狭い層向けの言葉や写真のままだと、新しく届くようになった人に「自分向けではない」と思われ、CVRが下がることがある。
- 原因:ターゲティングを広げると、それまでより幅広い関心を持つ人がLPに来ます。TikTokはブロードターゲティングを勧めていますが、LPの側が来る人の幅に合っていないと、広げた効果が成果につながりません。
- 対策:LPの最初の画面で、商品が誰の何を解決するのかを、特定の層に限らない言葉で示した版を作り、今の版と並べて配信して比べます。
- 回避策:ターゲティングを広げるときは、LPの最初の画面の見直しもセットで行う手順にしておきます。広告のクリエイティブも、複数の層に向けた切り口を用意しておくと、どの切り口が広い層に効くかを確かめられます。切り口の増やし方は「広告クリエイティブの疲弊対策とは?|兆候から量産の実務ガイド」が参考になります。
6. Squad beyondでターゲティングとLPを一緒に改善する
6-1. LPのCVをTikTokに返す
Squad beyondで計測したCVを、TikTokの管理画面に反映できます。TikTok広告マネージャーのイベントマネージャーでTikTokピクセルを作成してアクセストークンを発行し、beyondページの基本情報で媒体を「TikTok」にして、ピクセルIDとアクセストークンを入力します(出典:TikTokの管理画面にSquad beyondのCVを反映する|Squad beyond FAQ)。ターゲティングを広げてTikTokに配信先の判断を任せるほど、LPでのCVがTikTokに返っていることが、配信の判断材料として大切になります。
6-2. 広い層に向けたファーストビューの版を作る
既存のLP(Version)を複製して、ファーストビューだけを差し替えた版を作れます(出典:Versionを複製する|Squad beyond FAQ)。狭い層向けの今の版を残したまま、広い層向けの版を用意できます。
6-3. 同じURLで比べる
作った版は、同じ配信URLのまま配信割合を決めてABテストができます(出典:Versionの配信割合について|Squad beyond FAQ)。広告のリンク先を変えずにLPの見せ方を比べられるので、ターゲティングの設定とLPの改善を分けて検証できます。
なお、Squad beyondのFAQには、TikTokの仕様で過去のキャッシュが配信される例が報告されていて、一度でも審査や配信をしたVersionが配信割合「0」でも表示され、そのVersionのレポートにPV、クリック、CVが反映されることがあると書かれています(出典:TikTok広告の仕様による配信制限について|Squad beyond FAQ)。版を止めた直後の数字だけで判断しないようにします。
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7. TikTok広告のターゲティングについてよくある質問
Q. TikTok広告ではどんなターゲティングができますか?
TikTokのヘルプでは、デモグラフィック(年齢、性別、ロケーション、言語、購買力など)、オーディエンスターゲティング(カスタムオーディエンスを含める・除外する)、高度なターゲティング(興味、購買意向、行動、ハッシュタグ)、デバイスの種類、スマートターゲティングが挙げられています。設定はキャンペーン作成時に広告セット単位で行います。利用できる配信対象地域は市場によって異なります。
Q. 年齢はどの区分で指定できますか?
13〜17歳、18〜24歳、25〜34歳、35〜44歳、45〜54歳、55歳以上の区分で指定できます。18歳未満のユーザーへの配信には年齢制限があり、年齢制限のある商品やサービスの広告では、一部のターゲティング設定を使えない場合があります。配信する商品が年齢制限の対象にならないかは、TikTokの広告ポリシーとあわせて確認してください。
Q. ターゲティングは細かく絞ったほうがいいですか?
TikTokは、必要なターゲティング制約だけを設定し、不必要な制限は避けることを勧めています。TikTokの説明では、その国の全ユーザーアカウントの80%以上に届く「かなり広いオーディエンス」は、絞り込まれたオーディエンスより平均でCPAが15%低いとされています。ただし平均の数字なので、絞った設定と広げた設定を並べて、自社の商材で比べるのが確実です。広げる場合は、Squad beyondでLPの最初の画面も広い層向けの版を用意し、同じURLで比べると、どこで成果が変わったのかを分けて見られます。
Q. 複数の条件を選ぶとどうなりますか?
同じディメンションの中で選んだ条件はORで扱われ、どれかに当てはまる人が対象になります。異なるディメンションの間の条件はANDで扱われ、すべてを満たす人だけが対象になります。たとえば「美容」と「#makeup」はどちらかに当てはまればよく、「女性」と「25〜44歳」は両方を満たす必要があります。別の項目で条件を足すほど、対象は狭くなります。
Q. 自社サイトを訪れた人に広告を出せますか?
出せます。カスタムオーディエンスのウェブサイトトラフィックを使うと、自社のウェブサイトを訪れた人や特定のアクションをした人のオーディエンスを作れます。TikTokピクセルのイベントをもとに作り、特定のURLやイベントのパラメータで絞ることもできます。LPにTikTokピクセルを置いておく必要があるので、Squad beyondのLPならbeyondページの基本情報にピクセルIDなどを入力してCVをTikTokに返す設定もあわせて行うと、オーディエンスとCVの両方の材料をそろえられます。
Q. スマートターゲティングとは何ですか?
指定したオーディエンスの外にも配信を広げる仕組みです。スマート興味&行動とスマートオーディエンスは、最初の設定では配信が難しいとシステムが判断した場合に、コンバージョンの可能性が高い広いオーディエンスに配信対象を広げます。ターゲティング推奨は、業種やアカウントの成果に基づいて、使うべき興味や行動のカテゴリを提案する機能です。
8. まとめ
TikTok広告のターゲティングは、デモグラフィック、オーディエンス、高度なターゲティング(興味・行動)、デバイス、スマートターゲティングの5種類で、広告セット単位で設定します。同じディメンションの中の条件はOR、異なるディメンションの間の条件はANDで扱われるため、別の項目で条件を足すほど届く範囲は狭くなります。
TikTokはブロードターゲティングを勧めていて、必要な制約だけを設定するよう案内しています。ただし効果は商材によって違うので、自社で比べて確かめます。言語は、対象の目的であれば「すべて」を選ぶと、クリエイティブの言語を自動で検出して配信されます。
ターゲティングを広げてTikTokに配信を任せるほど、成果を左右するのはクリエイティブとLPになります。LPのCVをTikTokに返したうえで、広い層に向けたLPの見せ方を比べていきましょう。
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